Oracle Cloud実装用の請求書画像インテグレーションの仕組み
Oracle Cloudの請求書画像インテグレーション・ソリューションは、スキャン済画像のインポート、インテリジェント文字認識および請求書自動作成に対応しています。さらに、レビュー/完了が必要な例外付き請求書の買掛/未払金担当者へのルーティングにも対応しています。
この図は、請求書画像インテグレーション・フローを示しています。

画像化プロセスの各ステップのサマリーおよび処理フローの詳細は、次のとおりです。
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請求書画像インテグレーション・ソリューションを使用するには、請求書画像の送信用として指定されたEメールが必要です。これは、Oracle Cloud Application Serviceにサインアップすると提供されます。
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Eメールの入手後、請求書処理の準備を進めます。
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ビジネス・プロセスでサプライヤから請求書画像を受領する場合は、サプライヤに画像化要件を伝えます。そうすることで、指定Eメールに対してサプライヤが請求書画像を直接送信できます。
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紙の請求書を受領する場合は、それらに基づいて請求書画像を準備し、その画像をEメールに送信します。
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Eメール・アカウントへの画像の送信が終了したら、画像化ソリューションにより、その後の処理のために画像が取得されます。ソリューションでは、1分ごとに新しい画像がチェックされ、その画像から請求書が作成されます。
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請求書の自動作成中に例外が発生した場合は、請求書に未完了のマークが付けられます。次に未完了請求書は、レビューと完了のために買掛管理担当者にルーティングされます。未完了の請求書は、「請求書」ランディング・ページの「スキャン」情報タイルに表示されます。
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検証や承認などの残りの請求書処理タスクが完了すると、請求書は支払対象となります。
スキャン済画像のEメール送信
サプライヤとの間の契約に応じて、請求先事業所で紙の請求書を受領する場合も、Eメールで画像を受領する場合もあります。送信する画像は300 dpi以上のTIFFフォーマットにするなど、サプライヤに画像化要件を伝えることができます。
- 地理
- 請求書タイプ
- 請求書金額
- 支払期日
次に、それらの請求書をスキャンして画像に変換できます。
画像化スペシャリストは、指定Eメールに画像を転送します。その際、必要に応じてルーティングや記録の目的でEメール件名に属性を指定できます。
画像のインポート
指定Eメールに届いた画像は、Oracle Imagingにより定期的に取得されます。Eメール内のすべての請求書イメージがバッチにグループ化されます。
画像の認識
バッチは、画像化ソリューションによってインテリジェント・データ認識および請求書属性の抽出の対象として送信されます。
OracleのImagingソリューションには、スキャン済画像から請求書属性を抽出するための最先端のインテリジェント認識機能が備わっています。サプライヤ固有のテンプレートを使用して情報を抽出する他のソリューションとは異なり、OracleのImagingソリューションを使用すると、請求書内のデータをインテリジェントに特定できます。画像化ソリューションによるデータ特定は、画像での該当データの場所や以前に同じサプライヤからの請求書を処理したことがあるかどうかに関係なく行われます。サプライヤが追加されたり、既存のサプライヤがその請求書レイアウトを変更した場合、Imagingにより、新しい請求書レイアウトから属性を抽出できます。
画像の格納
請求書画像と抽出された情報は、Oracle Imagingによって格納されます。請求書処理における残りの過程では、請求書画像の参照はすべてこのImagingリポジトリを指します。これにより、請求書の処理中に文書が再度複製されなくなります。
請求書の処理
画像化ソリューションでは、画像から抽出された属性に基づいて請求書が作成されます。処理中に例外が発生した場合、請求書は未完了としてマークされます。次に、Oracle Business Process Execution Language (BPEL)ワークフローを使用して、未完了の請求書を買掛/未払金担当者にルーティングします。デフォルトのルーティング・ルールでは、未完了請求書は、買掛管理スペシャリストおよび買掛/未払金監督者のジョブ・ロールを持つすべてのユーザーにルーティングされます。
未完了の請求書は、「請求書」ランディング・ページの「スキャン」情報タイルに表示されます。「請求書の編集」ページでは、注意が必要な請求書ヘッダー属性および明細が強調表示されるため、それらを迅速に識別して解決できます。デュアル・モニター設定を使用すると、請求書と請求書画像の両方を同時にレビューできます。
Oracle Imagingの画像ビューアがOracle Fusion Payables内に埋め込まれています。買掛/未払金担当者は、埋込み画像ビューアを使用して画像をレビューできます。
この図は、「請求書」ランディング・ページの「スキャン」情報タイルを示しています。

請求書の支払
検証、承認、会計などの残りの請求書処理タスクが完了すると、請求書は支払対象となります。支払プロセス要求をスケジュールして、それらを支払対象として選択できます。