フレックスフィールド・データのロードに関するガイドライン

HCMデータ・ローダーを使用して、付加フレックスフィールドと拡張可能フレックスフィールドの両方のデータをロードできます。このトピックでは、両方のタイプのフレックスフィールドに共通のコンセプトについて説明します。

フレックスフィールドの構成

フレックスフィールドを含むオブジェクトのテンプレート・ファイルを生成する前に、Oracle HCM Cloudでフレックスフィールドを構成する必要があります。フレックスフィールドが構成されると、生成されたテンプレート・ファイルのMETADATA行に、フレックスフィールド・データをロードするために必要なすべての属性が含められます。また、「データ交換」作業領域の「ビジネス・オブジェクト詳細」ページには、関連するオブジェクト・コンポーネントの「フレックスフィールド属性」タブも表示されます。

フレックスフィールド・コード

フレックスフィールド・データをロードするときは、次の形式でMETADATA行にフレックスフィールド・コードを指定する必要があります。

FLEX:<flexfield code>

たとえば、ジョブ付加フレックスフィールドのデータをロードする場合、フレックスフィールド・コードは次のようになります。

FLEX:PER_JOBS_DFF

ビジネス・オブジェクトのために生成したテンプレート・ファイルと「フレックスフィールド属性」タブに、関連するフレックスフィールド・コードが表示されます。

フレックスフィールド属性

フレックスフィールド属性名は、フレックスフィールドを構成するときに指定するものです。付加フレックスフィールドと拡張可能フレックスフィールドの両方に、1つ以上のコンテキストが含まれます。オブジェクトのMETADATA行にフレックスフィールド属性名を含める場合は、コンテキストを指定する必要もあります。次の形式でヒント値を指定して、属性が属するフレックスフィールドとコンテキストの両方を指定します。

<flexfield attribute name>(<flexfield code>=<context code>)

たとえば、PER_CONTRACT_LEG_DDF付加フレックスフィールドのコンテキスト・コードがCNである場合、その_MAIN_CONTRACT属性のMETADATA行のエントリは次のようになります。

_MAIN_CONTRACT(PER_CONTRACT_LEG_DDF=CN)

複数の付加フレックスフィールドを持つビジネス・オブジェクト

一部のビジネス・オブジェクト・コンポーネントは、複数の付加フレックスフィールドをサポートしています。単一のMETADATA行で、すべてのフレックスフィールドおよび構成済コンテキストに対して、すべての付加フレックスフィールド属性を含めることができます。属性ごとにフレックスフィールド・コードとコンテキストの両方を指定するため、このアプローチが可能になります。

参照および値セットによって検証されるフレックスフィールド値

参照によって検証されるフレックスフィールド値には、参照コードと参照値のいずれかを指定できます。値を指定するには、METADATA行で属性名にサフィクス_Displayを追加する必要があります。

たとえば、構成済の性別フレックスフィールド属性には、参照コード(MまたはF)と値(MaleまたはFemale)のいずれかを指定できます。値を指定するには、次の例に示すように、属性名gender_Displayを使用します。

METADATA|Job|FLEX:PER_JOBS_DFF|gender_Display(PER_JOBS_DFF=JOBCONTEXT1)|...
MERGE|Job|JOBCONTEXT1|Male|...
MERGE|Job|JOBCONTEXT1|Female|...  

同じことは、表で検証された値セットによって検証されるフレックスフィールド・セグメントにも当てはまります。IDまたは値のいずれかを指定できます。値を指定するには、METADATA行で属性名にサフィクス _Displayを追加する必要があります。

ノート: 参照の意味および値セット値は翻訳される場合があるため、参照コードまたは値セットIDを使用することをお薦めします。_Display属性に指定された値の言語は、データをアップロードするユーザーの言語と一致している必要があります。昇格されたユーザーFUSION_APPS_HCM_ESS_LOADER_APPIDであるHCMデータ・ローダーの場合、言語がセッション・ユーザーの言語とは異なる場合があります。

保護された値セット

値セットは、フレックスフィールド・セグメントのコンテンツを検証する値のグループです。値セットのセキュリティが有効である場合、それを使用できるのは特定のユーザーまたはプロセスのみです。セキュリティが有効になっている値セットをフレックスフィールドが参照している場合は、事前定義済のFUSION_APPS_HCM_ESS_LOADER_APPIDユーザーにその値セットへのアクセス権があることを確認する必要があります。そうしないと、ロードは失敗します。保護された値セットへのアクセスを有効にする方法の詳細は、『HCMの保護』ガイドを参照してください。

フレックスフィールド・セグメントの削除

GDPRまたは他のコンプライアンス目的で、フレックスフィールド・セグメントから値を削除して無効にする必要があるとします。まず、現在無効になっている場合はセグメントを有効にします。次に、HCMデータ・ローダー・ファイルでセグメントの値を空に変更します。スペースは使用せず、値は必ず空にしてください。HCMデータ・ローダー・ファイルをアップロードし、セグメントの表示が空であることを確認します。最後に、セグメントを無効にします。