HCMデータ・ローダーの概要
HCMデータ・ローダーは、データの一括ロードと保守のための強力なツールです。柔軟な区切りファイルを使用した、ビジネス・オブジェクト、コンポーネントおよびコンポーネント属性のファイルベースのアップロードをサポートしています。
HCMデータ・ローダーは、データの移行、HCMデータの継続的な保守、およびコアHRデータが定期的にアップロードされる共存シナリオに使用できます。
このトピックでは、HCMデータ・ローダーの主要な機能および利点について説明します。
ビジネス・オブジェクトのサポート
ほとんどのOracle Fusion Human Capital Management (HCM)製品のビジネス・オブジェクトをロードできます。このような製品には、Oracle Fusion Absence Management、Compensation、Global Human Resources、Global Payroll、Performance Management、Profile Management、Talent Review and Succession Management、Workforce Managementなどがあります。また、HCMデータ・ローダーを使用すると、ビジネス・オブジェクトをその作成方法に関係なく更新することもできます。
「データ交換」作業領域で使用可能な「ビジネス・オブジェクトの表示」タスクを使用して、サポートされているビジネス・オブジェクトの完全なリストをレビューできます。
使いやすさ
HCMデータ・ローダーには、データのロード、進行状況のモニターおよびエラーのレビューのための包括的なユーザー・インタフェースが備えられています。これにより、ローダーの処理のすべてのステージについてリアルタイム情報を得ることができます。また、HCMデータ・ローダーのユーザー・インタフェースには、サポートされているビジネス・オブジェクトのコンポーネント階層および属性に関する詳細な情報も含まれています。
デリミタ付きデータ(.dat)ファイルまたはスプレッドシートからデータをロードできます。どちらの方法でも、サポートされているほとんどのビジネス・オブジェクトをロードできます。独自の.datファイルの基礎として使用するビジネス・オブジェクト・テンプレートを生成できます。選択したビジネス・オブジェクト・コンポーネントに関して、テンプレートには、構成済のフレックスフィールド用のものを含む、すべての属性が含められます。スプレッドシートを使用するときは、ビジネス・ニーズにあわせてスプレッドシート・テンプレートを定義し、そのテンプレートからスプレッドシートを生成します。
パフォーマンス
HCMデータ・ローダーはマルチスレッド処理をサポートしているため、パフォーマンスへの重大な影響なく、完全なデータ抽出をアップロードできます。別のスレッドで処理されるオブジェクト間の参照は、自動的に管理されます。処理を環境に最適化させるために、HCMデータ・ローダー構成パラメータを設定できます。
また、部分ロードや増分ロードを実行して既存のオブジェクトを更新し、それにより関連する処理を最小化することもできます。
サポートされているキー・タイプ
HCMデータ・ローダーは、ほとんどのビジネス・オブジェクトに対して、次のすべてのキー・タイプをサポートしています。
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Oracle Fusion GUID
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Oracle FusionサロゲートID
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ソース・キー
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ユーザー・キー
ユーザー・キーおよびソース・キーがサポートされているため、Oracle Fusion内部IDの知識は必要ありません。
ビジネス・オブジェクト機能
HCMデータ・ローダーは、ビジネス・オブジェクトのほとんどの機能および要件をサポートしています。たとえば、次のものをアップロードできます。
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有効日オブジェクトの現行レコードおよび履歴レコード。ロードする履歴の量を決定します。
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終了日が設定された、終了した、または非アクティブなレコード。
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多言語での翻訳済属性。HCMデータ・ローダーの「ファイル文字セット」構成パラメータでデータ・ファイルの文字セットを指定します。
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付加フレックスフィールドおよび拡張可能フレックスフィールド。
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組織ツリーや部門ツリーなどの階層ツリー・データ。
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添付ファイルおよび写真。
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複数のソースからのデータ。アップロードしたデータにソース・システム参照を含めることができます。
自動化
データ・アップロードを自動化できるWebサービス・コールを使用して、HCMデータ・ローダーを開始できます。