有効日オブジェクトのロードの概要

Oracle HCM Cloudの多くのオブジェクトは有効日オブジェクトです。つまり、これらは、それぞれ有効開始日および有効終了日がある変更の履歴を保持します。専門ユーザーは、指定日のオブジェクトのバージョンを取得および編集できます。

HCMデータ・ローダーを使用すると、有効日オブジェクトとその有効日履歴をロードできます。このトピックでは、有効日オブジェクトのロードに関する一般的なルールをいくつか説明します。

有効日レコードの属性

次の表では、有効日レコードに出現する属性について説明しています。

属性

摘要

EffectiveStartDate

属性値の開始日。この値は、すべての有効日レコードに必要です。

EffectiveEndDate

属性値の終了日。この値を空白にすると、デフォルトでは、有効日レコードは終了時間まで継続します。

EffectiveSequence

1日に複数の変更が行われた場合は、この属性によりこれらの順序が識別されます。

EffectiveLatestChange

1日に複数の変更があるオブジェクトの場合は、この属性により、有効開始日の最新レコードが識別されます。

有効日履歴の指定

新しいオブジェクトに対してロードする履歴の数を決定できますが、指定する履歴は完全かつ有効である必要があります。有効日レコードは.datファイルに任意の順序で指定できますが、日付に区切りがない場合があります。有効日オブジェクトを作成する場合は、最初の有効日レコードのみが新しいレコードとして処理されます。これより後の日付のレコードは、最初のレコードに更新されます。前の有効日レコードの値を保持するには、これらの属性値を空白にするか、継続する値を繰り返します。

ノート: 属性値を空白にしても、その属性はnullに設定されません。値をnullに変更するには、属性値として#NULLトークンを指定する必要があります。

キー値

HCMデータ・ローダーによって、レコードは論理オブジェクトにグループ化され、1つの論理オブジェクトは、ビジネス・オブジェクトの1つのオカレンスとなります(就業者など)。論理オブジェクトに属するレコードは、コンポーネントの一意キーで識別されます。そのため、キー値は、有効日履歴全体で同じである必要があります。4つのキー・タイプのいずれかを使用できます。

有効日オブジェクトの作成

HCMデータ・ローダーを使用して有効日コンポーネントを含むビジネス・オブジェクトを作成する場合は、次のようにします。

  • データ・ファイルの先頭にSET PURGE_FUTURE_CHANGES Y命令を含めます。この命令により、HCMデータ・ローダーの有効日メンテナンス・モードが「置換」に設定されます。デフォルトであるこのモードでは、既存のデータがデータ・ファイルの内容に置き換えられます。

  • オブジェクト履歴を含めている場合は、null値が必要なすべての属性に#NULLトークンを指定します。

有効日オブジェクトの更新

有効日コンポーネントを含むオブジェクトに更新をロードする場合は、次のようにします。

  • データ・ファイルの先頭にSET PURGE_FUTURE_CHANGES N命令を含めます。この命令により、HCMデータ・ローダーの有効日メンテナンス・モードが保持に設定されます。このモードでは、既存の先日付の変更が保持されます。この命令を含めない場合は、更新の日付範囲の既存の先日付の変更がパージされます。

  • 各変更の有効開始日は常に指定します。有効終了日はオプションです。ただし、先日付のレコードを訂正しない場合は、有効終了日を#RETAINに設定する必要があります。終了時間まで変更を適用する場合は、有効終了日をnullにします。

ノート: 有効日オブジェクトを更新する場合は、指定した値が、指定した日付範囲のすべてのレコードに適用されます。ただし、ActionCodeなどの一部の属性は更新されません。