定型仕訳の作成

この例は、すべての期間に対して自動的に生成される算式定型仕訳を定義および生成する方法を示しています。

次のものが必要です。

  • Oracle General Ledgerの「仕訳」作業領域にアクセスできるロール。

  • 「配賦ルールの作成」タスクにアクセスできる職務。

次の前提が適用されます。

  • 勘定体系には、会社、部門、勘定科目、補助勘定科目および製品のセグメントが含まれます。

  • 勘定科目1210は、取引の売掛/未収金勘定です。

  • 勘定科目1210の期間累計活動は100,000 USDです。

この例の目標は次のとおりです。

  • 取引の売掛/未収金勘定における5%の期間累計活動に基づいて、貸倒に対する月次引当金を移入する仕訳を作成します。

  • 勘定科目7730は貸倒減価償却費勘定であり、勘定科目1260は貸倒勘定の引当金です。

  • 期間4月17日以降に対して次の仕訳を生成するには、算式ルールを定義する必要があります。

    • 貸方01.000.7730.0000.000、5,000 USD

    • 借方01.000.1260.0000.000、5,000 USD

この作業例には、次のタスクの詳細が含まれます。

  1. 算式ルールの構成

  2. 実行時プロンプト変数の作成

  3. ルール・セットの作成

  4. 配賦仕訳の生成

算式ルールの構成

算式ルールを作成します。
  1. 「仕訳」作業領域に移動します。

  2. 「タスク」ペインから、「配賦ルールの作成」をクリックします。

  3. 「管理」メニュー・オプションに移動してから、「Calculation Manager」を選択します。計算マネージャが新しいブラウザ・ウィンドウで開き、「仕訳」作業領域で選択したデータ・アクセス・セットに基づいてキューブが強調表示されます。

  4. Essbaseを展開します。

  5. 「VF_USA_Accounting_Flexfield」(自分のキューブ)を展開します。

  6. 「db」を展開します。

  7. 「ルール」行を強調表示して右クリックし、メニューから「新規」を選択します。

  8. 「ルール名」としてSpecial Bad Debt Allocationを入力し、その他のデフォルトを受け入れて、「OK」をクリックします。

  9. ルール・デザイナが新しいタブで開きます。「新規オブジェクト」リストから、「視点」オブジェクトをクリックして保持したままドラッグします。ルール・デザイナで、開始ノードと終了ノードの間にこのオブジェクトを配置します。

  10. 「キャプション」としてPoint of Viewと入力します。

  11. 次のステップを実行して、変数のディメンション値を入力します。

    • 会計期間の「値」フィールドをクリックします。

    • 「アクション」アイコンをクリックし、ドロップダウン・リストから「変数」を選択します。新しいウィンドウが開きます。

    • 「カテゴリ」で、ドロップダウン・リストから「データベース」を選択します。

    • 「Accounting_Period」をクリックします。

    • 「OK」をクリックします。

  12. 次のステップを実行して、その他のメンバー・ディメンション値を入力します。

    • 別のディメンションの「値」フィールドをクリックします。

    • 「アクション」アイコンをクリックし、ドロップダウン・リストから「メンバー」を選択します。

    • メンバーを選択して「追加」アイコンをクリックし、メンバーを「選択」パネルに移動します。

    • 「OK」をクリックします。視点に含めるすべてのディメンションについて繰り返します。

    • このシナリオで、固定ディメンション値は次のとおりです。

      • 会社: 01

      • 部門: 000

      • 補助科目: 0000

      • 製品: 000

      • 通貨: USD

      • 通貨タイプ: 合計

    • 「新規オブジェクト」リストから、「式」コンポーネントをクリックして保持したままドラッグし、ルール・デザイナの視点ノード間に配置します。

    • 「キャプション」にBad Debts Calculationと入力します。

    • 相殺メンバーを入力します。

    • 「次」をクリックします。

    このシナリオでは、相殺は勘定科目1260 (貸倒に対する引当金)として定義されています。相殺は、視点の固定メンバー・ディメンション値と組み合せる場合、子の組合せ01.000.1260.0000.000となります。

  13. 次のステップを実行して、算式メンバー・ディメンション値を入力します。

    このシナリオでは、算式メンバー・ディメンション値は勘定科目7730として定義されています。貸倒費用は、子の組合せ01.000.7730.0000.000に課され、視点の固定メンバー・ディメンション値と組み合せられます。

    • 算式フィールドのアイコンをクリックし、ドロップダウン・リストから「メンバー」を選択します。

    • 「勘定科目」ディメンションの値を選択し、その行を強調表示して、「選択」アイコンをクリックして値を「選択」パネルに移動します。

      このシナリオでは、取引の売掛/未収金勘定1210における期間累計活動に基づいて、貸倒に対する引当金を計算することを目標としています。取引売掛/未収金は、視点の固定メンバー・ディメンション値と組み合せる場合、子の組合せ01.000.1210.0000.000となります。

    • 他の算式メンバー値について繰り返して、すべての算式メンバーが選択されたら「OK」をクリックします。

      このシナリオでは、次のディメンション値が選択されています。「式」コンポーネントのソースでは、次のディメンションのメンバーを選択する必要があります。

      • シナリオ: 実績

      • 残高金額: 期間活動

      • 金額タイプ: PTD

    • 算式の式を.05で乗算します。

    • 「保存」アイコンをクリックします。

    • 「検証およびデプロイ」アイコンをクリックします。

実行時プロンプト変数の作成

実行時プロンプト変数をルールのオプション・コンポーネントとして作成します。実行時プロンプト変数が定義されているルールに基づいて配賦を生成すると、変数のディメンション・メンバーを指定するように求められます。変数は、配賦計算で使用されます。

たとえば、配賦計算で使用する期間を指定するように求める、会計期間の実行時プロンプト変数を使用します。実行時プロンプト変数を1回作成し、これを複数のルールで使用できます。

  1. 「仕訳」作業領域に移動します。

  2. 「タスク」ペインから、「配賦ルールの作成」をクリックします。

  3. 計算マネージャが新しいブラウザ・ウィンドウで開くと、「仕訳」作業領域で選択したデータ・アクセス・セットに基づいてキューブが強調表示されます。実行時プロンプトを定義するには、「ツール」メニューから「変数」を選択します。

  4. キューブで「db」まで展開して、この行を強調表示して右クリックし、メニューから「新規」を選択します。

  5. 変数デザイナが新しいタブで開きます。デフォルト値を入力する必要があります。変数名にスペースを含めることはできません。次の表のように、各フィールドに値を入力します。

    フィールド

    名前

    AccountingPeriod

    タイプ

    メンバー

    ディメンション

    AccountingPeriod

    デフォルト値

    Apr-17

    RTP

    選択済

    RTPテキスト

    会計期間の入力

  6. 「保存」アイコンをクリックします。実行時プロンプト変数の使用準備ができました。

ルール・セットの作成

ルール・セットを作成するには、複数の関連ルールを組み合せることによって、残高の順次配賦を使用可能にします。
  1. 「仕訳」作業領域に移動します。

  2. 「タスク」ペインから、「配賦ルールの作成」をクリックします。

  3. 計算マネージャが新しいブラウザ・ウィンドウで開いたら、選択したキューブの「ルール・セット」まで展開します。この行を強調表示して右クリックし、メニューから「新規」を選択します。

  4. ルール・セット名を入力して、「OK」をクリックします。

  5. ルール・セット・デザイナが新しいタブで開きます。ルール・セットを作成するキューブで「db」まで展開して、ルールを展開し、ルール・セットのルールをドラッグします。

  6. ルール・セットの行をクリックして、「変数」タブをクリックし、「変数のマージ」を選択します。

    変数をマージすると、ルール・セット内のすべてのルール間で共通の変数がマージされます。「一般会計配賦の生成」プロセスの発行時に、実行時プロンプト値を1回選択するだけです。

  7. 「保存」アイコンをクリックします。

  8. 「検証およびデプロイ」アイコンをクリックします。

配賦仕訳の生成

配賦プロセスを開始して、勘定科目残高に移入する仕訳を作成します。
  1. 「仕訳」作業領域に移動します。

  2. 「タスク」ペインから、「一般会計配賦の生成」をクリックします。

  3. ルールまたはルール・セットを選択して、任意の実行時プロンプト値を入力します。

  4. 「発行」をクリックします。

  5. 「一般会計配賦の生成」タスクにより、4つのプロセスが連続して発行されます(「配賦の転記」オプションが選択されていない場合には3つ)。これらのプロセスにより、配賦が計算され、結果がGL_INTERFACE表に書き込まれ、仕訳バッチがインポートされ、仕訳バッチが一般会計に転記されます。