予想どおりに計算されない税金に対する税金シミュレータを使用した分析の例
税金シミュレータを使用して、実際のデータに対する設定を有効にする前にシミュレート対象トランザクションを作成してトランザクションの税金計算を分析したり、既存の税金設定をトラブルシューティングします。
税金シミュレータでヘッダー・レベルの詳細を使用して、税金が予想どおりに計算されない問題をトラブルシューティングします。
次のシナリオでは、税金シミュレータを使用して、税金が計算されると見込まれているが計算されない買掛/未払金請求書を評価する場合を示します。
シナリオ
補助元帳作業領域にあるトランザクションが税金を計算していない場合は、このトランザクションを税金シミュレータでシミュレートできます。
次の属性が問題の特定に役立ちます。
-
「文書日付」: 以下を確認します。
-
文書日付が正しい。
-
制度-レート設定および適用可能な税務処理基準が税金計算日時点で有効である。
-
-
「構成所有者」: 以下を判断します。
-
構成所有者が法的エンティティであるかビジネス・ユニットであるか。
-
税金が計算されることを予想している税制に対して、構成所有者にサブスクリプション定義が確保されているかどうか。
-
サブスクリプションが文書日付時点で有効かどうか。
-
-
文書イベント区分およびソース: ソースが正確に反映されるかどうかを判断します。ソースによって、次のいずれから税金オプションが導出されるかを特定します。
-
事前定義のイベント区分
-
定義した構成所有者税金オプション
構成所有者税金オプションから導出される場合は、以下を行うことができます。
-
構成所有者および文書イベント区分で構成所有者税金オプション定義を問い合せる。
-
トランザクション日の有効性に基づいてオプションを表示する。
構成所有者税金オプションには、「税金適用の許可」、「税制決定」、「参照文書から税金を決定」など、その他の属性およびオプションがあります。
税金計算に関する問題は、制度決定が適切に定義されていない場合に発生する可能性があります。標準税分類コードとTAXREGIME決定の両方ではなくいずれかを選択します。異なる国の間のトランザクションである場合は、制度決定の優先度が予想される課税国を指していることを確認します。
-
-
-
「税金適用の許可」: 税金が計算されるように、このオプションが「はい」に設定されていることを確認します。これは、「文書イベント区分」および「ソース」属性でソース値に定義されている値です。このリージョンにはもう1つの「税金適用の許可」属性があり、適用可能なパーティからの値をチェックします。
-
「制度決定セット」: 税金計算が標準税分類コードによって決定されるか、事前定義のTAXREGIME制度決定セットによって決定されるかを示すように、この属性が正しく設定されていることを確認します。
-
「デフォルト端数処理レベル」: これは税金計算には影響を与えませんが、端数処理の導出を特定します。
-
サード・パーティ事業所: サード・パーティ事業所が正確に反映されるかどうかを判断します。これらの属性はトランザクションの事業所を特定する際に役立ち、事業所に基づく制度決定および税金計算に影響を与える可能性があります。他の事業所が明細レベルで設定される場合があり、税金計算にも影響を与える可能性があります。
-
「税金適用の許可」: 税金が計算されるように、このオプションが「はい」に設定されていることを確認します。このオプションは、イベント区分に従ってサプライヤ、サプライヤ・サイト、サード・パーティ、サード・パーティ・サイト税金プロファイルから導出されます。税金を計算するには、関連するすべてのパーティ税金プロファイルの税金適用を「はい」に設定する必要があります。いずれかの属性の税金適用が「いいえ」に設定されている場合、税金は処理されません。
-
「税金の評価」: 計算されると予想している税金のステータスを確認します。適用について評価する税金のタイプを「トランザクションに使用可能」、「シミュレーションに使用可能」、「トランザクションおよびシミュレーションに使用可能」から選択できます。これにより、税金の計算対象として評価される税金のステータスを特定できます。