プロジェクト財務管理および助成金管理オファリングの概要
プロジェクト財務管理および助成金管理ビジネス・プロセス領域では、企業が、プロジェクトの管理方法を構成できます。これには、プラン、予算編成、予測、交付管理、コスト回収、顧客請求、プロジェクト・テンプレートおよびフレックスフィールドの管理、およびパフォーマンス・レポートの方法が含まれます。
開始する前に、「設定および保守」作業領域を使用して、設定タスクの全リスト、オファリングの構成時に選択できる機能領域と機能、オファリングに関連付けられているビジネス・オブジェクトとエンタープライズ・アプリケーションなど、各オファリングに関するレポートにアクセスします。
最初の実装ステップは、「設定および保守」作業領域で、実装で使用可能にするオファリング、機能領域および機能を選択することによってオファリングを構成することです。
この表では、プロジェクト財務管理および助成金管理オファリングのプロジェクト関連機能領域について説明します。
機能領域 |
摘要 |
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プロジェクト組織 |
プロジェクト・ユニット、プロジェクト分類、組織階層およびビジネス・ユニット・オプションの管理方法を構成します。 |
プロジェクト・ファウンデーション |
プロジェクト組織の管理、プロジェクトの作成、プロジェクト・タスクの計画、およびプロジェクト詳細のレビュー方法を構成します。この共通ファウンデーションは、プロジェクト財務管理アプリケーション全体で共有されます。 |
間接費計算 |
間接費を計算およびグループ化してプロジェクト支出項目に適用し、プロジェクト・コストの合計を報告および計上するために使用されるオプションを構成します。 |
助成金管理ファウンデーション |
交付、交付金調達および交付プロジェクトの作成および保守方法を構成します。 |
プロジェクト・コントロール |
プロジェクトの実行、進捗、予算編成および予測のモニター方法を構成します。 |
プロジェクト請求 |
顧客への請求方法と、契約管理、会社間請求および請求書の見積税額の計算を含むプロジェクト契約の収益の認識方法を構成します。 |
プロジェクト原価計算 |
プロジェクトの提供および資本資産の管理に関わるコストを収集し、モニターし、影響を与える方法を構成します。 |
プロジェクト原価計算 - プロジェクト原価計算ベース |
プロジェクトの提供に関わるコストを収集し、モニターし、影響を与える方法を構成します。 |
プロジェクト原価計算 - 資産プロジェクト |
資産コストの記録方法、資産計上利息の計算方法およびコストと資産をグループ化するイベントの作成方法を構成します。 |
プロジェクト請求 - プロジェクト契約 |
プロジェクトが必要な外部パーティとそのプロジェクトを提供するパーティ間の、資金調達関係および請求関係を構成します。 |
プロジェクト請求 - プロジェクト請求ベース |
顧客への請求方法を構成し、プロジェクト契約の収益を認識します。 |
プロジェクト請求 - 内部プロジェクト請求 |
プロジェクトおよび組織全体のコストと収益を共有する、内部請求書の使用方法を構成します。 |
プロジェクト・パフォーマンス・レポート |
定義済パフォーマンス領域に対してプロジェクト・パフォーマンス・データを収集してレビューする方法を構成します。 |
予算管理および予算引当会計 |
このエンタープライズ・レベルの機能領域オプションは、通常は公共部門の顧客により使用されます。組織のいずれかの部門で、予算引当会計の有無に関係なく、予算管理を使用することを計画している場合は、この機能領域を使用可能にします。 |
プロジェクト・ビジネス・インテリジェンス分析 |
プロジェクト管理データのビジネス・インテリジェンス・レポートおよび分析機能を使用可能にします。 |
プロジェクト収益および請求ビジネス・インテリジェンス分析 |
プロジェクト収益および請求データのビジネス・インテリジェンス・レポートおよび分析機能を使用可能にします。 |
プロジェクト・パフォーマンス・ビジネス・インテリジェンス分析 |
プロジェクト・パフォーマンス・データのビジネス・インテリジェンス・レポートおよび分析機能を使用可能にします。 |
プロジェクト・コントロールおよび原価計算ビジネス・インテリジェンス分析 |
プロジェクト・コントロールおよびコスト計算データのビジネス・インテリジェンス・レポートおよび分析機能を使用可能にします。 |
プロジェクト会計 |
補助元帳会計を構成し、プロジェクト財務管理での補助元帳会計基準を設定します。 |
次の機能領域もプロジェクト財務管理および助成金管理オファリングに含まれますが、これらのオファリングに一意ではありません。
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初期ユーザー
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エンタープライズ・プロファイル
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法的体系
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財務レポート体系
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組織体系
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ワークフォース・ストラクチャ
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ユーザーおよびセキュリティ
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トランザクション税金
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トランザクション・ビジネス・インテリジェンス
(オプション)最初に実装するオファリング、機能領域および機能に対して1つ以上の実装プロジェクトを作成すると、各プロジェクトに対するタスク・リストが生成されます。アプリケーション実装マネージャは、タスク・リストを構成し、各タスクを割り当てて追跡できます。
この表は、すべての機能領域および機能を有効にしたときに使用可能なタスクのグループを示しています。
タスク・リスト |
摘要 |
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プロジェクト財務管理の初期ユーザーの定義 |
LDAPで保持されたユーザーおよびロールをプロダクト・テーブルに移入してから、初期ユーザーのジョブ・ロールおよびデータ・ロールを作成してプロビジョニングします。 |
助成金管理オファリング実装ステータスの検証 |
助成金管理オファリングの実装ステータスが「進行中」または「実装済」に設定されていることを確認します。実装ステータスは、Oracle Fusion Project Portfolio Management アプリケーション全体で助成金機能を有効にします。 |
プロジェクト財務管理のエンタープライズ・プロファイルの定義 |
法的エンティティ、管轄区域と認証当局、ビジネス・ユニットなどの企業組織にアクセスし、プロジェクト財務管理アプリケーションでの用途を指定します。 |
プロジェクト財務管理の財務レポート体系の定義 |
組織における財務レコードの保守方法のフレームワークとなる会計構成および勘定体系を定義します。 |
プロジェクト財務管理の組織体系の定義 |
企業を管理するトランザクションおよびワークフォース・ストラクチャを管理するためのビジネス・ユニットを構成します。 |
プロジェクト組織の定義 |
プロジェクトを所有する組織、管理する組織、または貢献する組織を、プロジェクト財務管理で使用されるプロジェクト・ユニット、プロジェクト・ユニット実装オプションおよびビジネス・ユニット実装オプションを含めて管理します。 |
プロジェクト財務管理のユーザーおよびセキュリティの定義 |
セキュリティ・ポリシーおよびデータ・ロールを定義して割り当て、ユーザーが自分のジョブ・ロールに関連する機能を実行できるようにします。 |
プロジェクト・ファウンデーション構成の定義 |
Oracle Fusion Project Portfolio Managementでプロジェクトを作成および保守するためのすべてのファウンデーション・コンポーネントを構成します。 |
プロジェクト・コントロール構成の定義 |
Oracle Fusion Project Controlを構成して、プロジェクトの実行、進捗、予算編成および予測をモニターします。 |
プロジェクト原価計算構成の定義 |
Oracle Fusion Project Costingを構成して、プロジェクトの提供に関わるコストを収集し、モニターし、影響を与えるようにします。 |
プロジェクト請求構成の定義 |
Oracle Fusion Project Billingを構成して、顧客に請求し、プロジェクト契約の収益を認識します。 |
プロジェクト・パフォーマンス・レポート構成の定義 |
Oracle Fusion Project Performance Reportingを構成して、プロジェクト・データを収集し、定義済パフォーマンス領域に対してレビューします。 |
プロジェクト・テンプレートの管理 |
共通の機能、属性およびオプションを共有するプロジェクトを短時間で作成するためのテンプレートを管理します。 |
プロジェクト財務管理の予算管理の定義 |
各種ビジネス・プロセス・フローにおける予算管理の適用を構成し、予算管理を適用するためのビジネス・ルールを設定します。 |
プロジェクト財務管理の補助元帳会計基準の定義 |
補助元帳会計を構成し、プロジェクト財務管理での補助元帳会計基準を設定します。 |
トランザクション・ビジネス・インテリジェンス構成の定義 |
Oracle Fusion Applicationsでビジネス・インテリジェンス・レポートが使用可能になるように、Oracle Transactional Business Intelligenceの構成を定義します。 |
別の方法として、高速実装機能を使用して、プロジェクト財務管理アプリケーションの高速実装マクロが有効化されたExcelスプレッドシートでデータを投入およびロードすることにより、プロジェクト財務管理または助成管理オファリングを設定できます。このスプレッドシートには、主要な設定オブジェクトまたは設定オブジェクトのグループのワークシートが含まれています。設定には、主要なビジネス・オブジェクト、およびリソース、間接費計算、補助元帳会計などのタスクがあります。「設定および保守」作業領域には、高速実装のためのタスク・リストが表示されます。高速実装のためのプロジェクト財務管理構成の定義タスク・リストには、新しいスプレッドシートをダウンロードして設定データをロードするためのタスクが含まれています。高速実装機能の詳細は、『Oracle Project Portfolio Management Cloudプロジェクト財務管理の実装』ガイドのプロジェクト財務管理アプリケーションの高速実装の章を参照してください。
この表は、高速実装のためのプロジェクト財務管理構成の定義タスク・リストに含まれる高速実装タスクを示しています。
タスク |
摘要 |
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プロジェクト財務管理の設定データの作成 |
このタスクを使用して、高速実装スプレッドシートをダウンロードします。 高速実装スプレッドシートのダウンロード後、設定データの入力を開始できます。 |
プロジェクト財務管理の設定データのロード |
このタスクを使用して、設定データをアプリケーションにロードします。 |
スプレッドシートをアップロードすると、プロジェクト財務管理または助成金管理アプリケーションが完全に構成され、すぐにプロジェクト・テンプレートを作成し、トランザクションを入力できます。初期実装中は、設定が確定するまで何度でもスプレッドシートをアップロードできます。
詳細は、次のガイドを参照してください。
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ERPの保護
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共通機能の実装
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Functional Setup Managerの使用