予算および予測の作成に関する考慮事項
予算または予測バージョンは、財務プラン・タイプを使用して作成される特定のプランニング・シナリオを表します。たとえば、一連の提案済契約条件に基づくコスト予算や、エンジニアリングの見積に基づくコスト予測などです。
財務プロジェクト・プランがベースラインに設定されている場合、財務プロジェクト・プランが複数トランザクション通貨でのプランニングに対して使用可能になっていても、複数のトランザクション通貨でのプランニングに使用できない予算バージョンを作成できます。
予算または予測バージョンは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。
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予算または予測バージョンの生成
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予算金額または予測金額のコピー
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予算明細または予測明細の手動作成
予算または予測バージョンの生成
予算または予測バージョンは、他の財務プランを基にするか、プロジェクト・プランから生成できます。生成時、ソース・プランの数量と、ターゲット財務プラン・タイプのプランニング・オプションから導出されるレートを使用して、新しいバージョンの金額が計算されます。予測の生成で未計画リソースを使用している場合、ETC金額は常にゼロになることに注意してください。
予測の生成時に、アプリケーションでは純額ゼロの期間が含む、すべての期間と金額が考慮されます。
予測の生成中に、次のことが可能です。
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ソース・バージョンの期間全体の分割を保持します。この場合、金額は残りの期間で分割され、実績金額がある期間は無視されます。財務プラン・タイプ・レベルまたは予測バージョン・レベルで、ソースからの計画金額の分割を保持するオプションを有効にできます。
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スコープの変更により期間が変更された場合でも、予測明細または予算明細の定期的な手動分割を保持します。この場合、アプリケーションは、予測または予算に対して以前に行われた期間レベルの調整を失わずに、作業を追加または削減するか、プラン内のタスクをシフトさせます。このオプションを使用可能にすると、財務プラン・タイプ、プロジェクト・プラン・タイプ、予算バージョンまたは予測バージョン・レベルでの日付変更時の手動分割を保守できます。
予算および予測のコストまたは収益(あるいはその両方)のソースとしてプロジェクト・リソースを使用できます。すべての労務および経費リソースを含めるか、確認済労務リソースのみなどのサブセットを含めます。次の点を考慮してください。
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リソースのレートは、財務プラン・タイプ・プランニング・オプションのレート・スケジュール設定から導出されます。指定個人の場合、プロジェクト・ビジネス・ユニットまたは組織がその指定個人のビジネス・ユニットまたは組織と異なる場合に、プランニング・コストのレートは指定個人のビジネス・ユニットまたは組織から導出されます。
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確認済リソースを選択すると、財務プラン生成用に確認済および予約済ステータスのリソースも選択されます。
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プランニングおよび請求リソース・ブレークダウン・ストラクチャでリソースに関連付けられた分割曲線に基づいて定期分割が発生するため、「ソースからの分割を保持」オプションは適用できません。
予算金額または予測金額のコピー
別の財務プランをコピーすると、バージョンを作成できます。新しいバージョンを作成する前に、プラン値を変更せずにコピーするか、プラスまたはマイナスの比率を指定して金額を修正します。
コピーしたバージョンでは、ソース財務プランからプランニング・オプションを継承します。初回作成時に、新しいバージョンのプランニング・オプションを編集することはできません。
予算明細または予測明細の手動作成
予算または予測バージョンを手動で作成する場合は、数量、レートまたは金額の設定なしに基本的なタスク体系が再作成されます。予算日または予測日は、プロジェクト・プランで入力したタスクの計画日に基づいています。
バージョンを効率的に作成するには、選択したプランニング・レベルで次のリソースを追加します。
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プランニング・リソース: 関連するプランニング・リソース・ブレークダウン・ストラクチャのすべてのリソースを追加します。
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財務リソース: プランニング・リソースを割り当てなくてもタスクに対する金額を入力できるように、プレースホルダ・リソースを追加します。
アクセス権に応じて、選択した財務プラン・タイプから継承されるプランニング・オプションを編集できます。バージョンを手動で作成する場合、生成オプションは適用されません。
財務プロジェクト・ベースラインの設定中に、プロジェクト予算を自動的に生成し、ベースラインを設定できることに注意します。ただし、プロジェクトのタスク体系に多数の定期明細が含まれている場合は、財務プロジェクト・プラン・ベースラインの設定を確認する前に、予算生成プロセスにかなりの時間を要することがあります。財務プロジェクト・ベースラインの作成における遅延を減らすために、予算生成プロセスを延期して、バックグラウンドで実行できます。
財務プラン作成の遅延
プロジェクトのタスク体系に多数の定期明細(10000個を超える場合など)が含まれている場合、財務プランの作成が遅延されます。履歴データから導出されたしきい値に応じて、アプリケーションは財務プランの生成をただちに処理するか遅延するかを決定します。
また、多数の定期明細があるプロジェクトに財務プロジェクト・プラン・ベースラインを設定している間、アプリケーションは財務プラン生成プロセスを遅延し、財務プロジェクト・プラン・ベースラインの作成を完了します。