予算管理での財務プラン・タイプおよびプロジェクト予算バージョンの使用方法

Oracle Project Controlの財務プラン・タイプおよび予算バージョンには、予算管理で管理予算を自動的に作成できる属性が含まれます。

財務プラン・タイプでこれらの属性を構成すると、その財務プラン・タイプから作成した予算バージョンで管理予算を作成できます。

次の図に、Budgetary Controlで管理予算を作成するためのプロジェクト予算バージョンを使用可能にする目的で構成する必要のある財務プラン・タイプのコンポーネントを示します。一般予算情報には、プラン区分、プランニング金額および「予算管理使用可能」オプションが含まれます。予算管理設定には、管理予算、管理レベル、デフォルトのレート・タイプおよび許容率があります。
管理予算を作成するためのプロジェクト予算バージョンに対して構成する必要のある財務プラン・タイプのコンポーネントを説明します。

一般情報および予算オプション

次の属性を「財務プラン・タイプの編集」ページで次のように選択します。

  • プラン区分: 予算

  • プランニング金額: コストのみ

  • 予算管理使用可能

予算管理のプロジェクト・テンプレート使用可能

プロジェクト・アプリケーション管理者として、予算管理のプロジェクト・テンプレートを使用可能にするには、「プロジェクト・テンプレートの編集」ページで「基本情報」をクリックし、「基本情報」セクションで「編集」をクリックし、「基本情報の編集」ダイアログ・ボックスで「予算管理使用可能」チェック・ボックスを選択します。

予算管理に使用可能なプロジェクト・テンプレートを使用するとき、デフォルトでは、このテンプレートを使用して作成するすべてのプロジェクトで予算管理が使用可能です。プロジェクトで予算管理が使用可能な場合、予算管理の使用可能な財務プラン・タイプを使用して、予算管理で予算を作成できます。同様に、予算管理の使用が不可能な財務プラン・タイプを使用しても予算を作成できます。

ノート: プロジェクトで予算管理に対して使用可能にできる財務プラン・タイプは1つのみです。予算管理で使用可能な財務プラン・タイプがプロジェクトの予算バージョンで使用されている場合、予算管理で使用可能な異なる財務プラン・タイプを使用して別の予算バージョンを作成することはできません。

スポンサード・プロジェクトの交付および資金ソースによる予算の管理

複数の交付および資金ソースから資金を割り当てられたスポンサード・プロジェクトの場合、予算とプロジェクトの組合せのそれぞれに対して予算バージョンを更新できます。「交付概要」ページで予算、取引約定および実績金額を表示するには、プラン・タイプを承認済コスト財務プラン・タイプおよび交付財務プラン・タイプとして使用可能にする必要があります。また、この財務プラン・タイプを予算管理に対して使用可能にできます。

プロジェクトまたはプロジェクト・テンプレートが予算管理に対して使用可能になっていないが、デフォルト・プラン・タイプとして選択した交付財務プラン・タイプが予算管理に対して使用可能になっている場合、「交付のクイック作成」方法を使用して交付を作成できません。

予算管理設定

財務プラン・タイプおよび予算バージョンの「プランニング・オプション」セクションの「予算管理設定」タブには、管理予算を作成するための指示が含まれます。次の表で、各属性と、それらの管理予算に対する影響について説明します。

属性名

摘要

管理予算

予算管理金額を入力できるプロジェクト階層のレベル。

プロジェクト・レベルまたは最上位リソース・レベルで予算バージョンの金額を管理します。管理予算には、これらの金額が保持され、Budgetary Controlでは、プロジェクトおよび最上位リソース情報を使用して管理予算勘定科目セグメントを作成します。

複数の交付または資金ソースに関連付けられたスポンサード・プロジェクトの場合、次の管理セグメントのいずれかを設定できます。

  • 交付プロジェクト

  • 交付プロジェクト最上位リソース

  • 交付プロジェクト最上位リソース資金ソース

  • 交付プロジェクト資金ソース

財務プラン・タイプを交付財務プラン・タイプとして使用可能にし、予算管理でも使用可能にすると、これらの管理予算セグメントが表示されます。

管理レベル

管理予算に影響を与える支出の資金予約のレベル。

レベルは次のとおりです。

  • 絶対: 予算で資金が使用可能である場合のみ、管理予算に影響するトランザクションに予算を引き当てます。

  • 勧告: 予算で十分な資金が使用可能であるかどうかにかかわらず、管理予算に影響するトランザクションに予算を引き当てます。ただし、トランザクションが資金供給額を超える場合に生成される例外があれば、それをレビューできます。

  • 追跡: 管理予算に影響を与えるすべてのトランザクションに予算を引き当てます。予算に十分な資金がないトランザクションの場合でも、通知は発行されません。

  • 管理予算を作成しない: この予算バージョンに対してはBudgetary Controlで予算を作成しません。

既存の交付財務プラン・タイプには、資金ソース・セグメントを含め、すべての新規管理セグメントが表示されます。ただし、資金ソース属性を含むセグメントのデフォルト管理レベルは、「管理予算を作成しない」として表示されます。既存の交付プロジェクト予算にベースライン予算バージョンがある場合は、資金ソース属性を含むセグメントの管理レベルを「管理予算を作成しない」から他の値に変更できません。

財務プラン・タイプの場合、低い管理レベルが最上位のセグメントの組合せに存在する場合、それより高い管理レベルを最下位のセグメントの組合せに設定できません。たとえば、交付プロジェクトが「勧告」の場合、交付プロジェクト最上位リソースまたは交付プロジェクト資金ソースは「絶対」には設定できません。管理セグメントの組合せ、つまり「交付プロジェクト最上位リソース資金ソース」またはプロジェクト最上位リソースの最下位に対して、追跡管理予算が作成されます。より上位のセグメントの組合せの残高は、この追跡レベル管理予算から積み上げられます。

デフォルトのレート・タイプ

残余予算チェックの前に、トランザクションの金額を、管理予算で使用される通貨に変換するレート・タイプ。

許容率

Budgetary Controlが警告通知を発行したり、残余予算引当を制約することなく、トランザクションが予算金額を超過できる比率。

先日付予算マネージャを持つベースライン予算

先日付の予算マネージャをベースラインにする予算管理使用可能プロジェクトおよび交付予算を設定できます。たとえば、予算管理対応プロジェクト予算のプロジェクト・マネージャまたは予算管理対応交付予算の主要調査員が今後アクティブである場合でも、そのような予算をベースラインに設定できます。この機能は、将来そのロールを果たす既存のマネージャと、そのロールに将来採用されるマネージャの両方に適用されます。