処理済プロジェクト・コストを戻し処理するにはどうすればよいですか。

処理済プロジェクト・コストを戻し処理する前に、プロジェクト・コストが戻し処理に適格であることを確認する必要があります。

プロジェクト・コスト戻し処理の適格基準

戻し処理に適格であるためには、処理済プロジェクト・コストが次の条件を満たしている必要があります。
  • 純額ゼロ項目ではない
  • 換算済項目ではない。換算済項目を使用すると、アップグレード・データをロードし、そのようなプロジェクト・コストに対する追加処理を禁止できます。
  • 集計済間接費トランザクション・コストではない
  • 労務配分コストではない
  • 文書入力レベルで「戻し処理の許可」が有効になっている(買掛/未払金やサプライ・チェーン管理などの事前定義済トランザクション・ソースではこのオプションが無効になっています。したがって、事前定義されたトランザクション・ソースからのプロジェクト・コストを戻し処理することはできません。)
  • 保留中、承認待ちまたは棄却済の修正がない
  • プロジェクト・コスト修正を許可するプロジェクト・ステータスがある

「未処理コストの管理」ページを使用したプロジェクト・コスト戻し処理の実行

注意:
  • プロジェクト・コストの戻し処理を作成する前に、戻し処理するプロジェクト・コストが戻し処理に適格であることを確認する必要があります。詳細は、「プロジェクト・コスト戻し処理の適格基準」の項を参照してください。
  • 戻し処理支出バッチの作成に使用する属性は、戻し処理するプロジェクト・コストの属性と正確に一致する必要があります。詳細は、「当初トランザクション詳細と一致する必要がある戻し処理属性」の項を参照してください。

「プロジェクト・コスト計算」ユーザー・インタフェースを使用してプロジェクト・コストを戻し処理するには:

  1. 「プロジェクト」→「コスト」→「未処理コストの管理」ページで、「作成」をクリックします。
  2. 「トランザクションの作成」モーダルで必要な値を入力して確認します。「ソース」「ビジネス・ユニット」「文書」、および「文書入力」フィールドで選択した値が、戻し処理するトランザクションの対応する値と一致していることを確認します。
  3. 表示される「トランザクションの作成」ページの「一般詳細」→「コスト収集詳細」セクションで、「プロジェクト番号」「タスク番号」「支出項目日」「支出タイプ」および「支出組織」の詳細を入力します。繰返しになりますが、これらの詳細は、戻し処理するトランザクションの対応する値と一致している必要があります。
  4. 「使用詳細」セクションで、プロジェクト・コストに関連付けられた数量およびコストの詳細を入力します。これは、戻し処理するプロジェクト・コストの数量およびコストの正反対である必要があります。たとえば、戻し処理が必要なプロジェクト・コストの数量が10の場合、戻し処理プロジェクト・コストの数量は-10である必要があります。
  5. 「非労務リソース」および「非労務リソース組織」の詳細を入力します。これらの詳細も、戻し処理するトランザクションの対応する値と一致している必要があります。
  6. 「当初トランザクション参照」値を入力します。これは一意の値である必要があります。
  7. 「追加詳細」タブで、戻し処理するプロジェクト・コストの元のトランザクション参照を「戻し処理済当初トランザクション参照」フィールドに入力します。
  8. 「不一致のマイナス・トランザクション」チェック・ボックスの選択を解除したままにして、この支出バッチで指定した詳細が既存のプロジェクト・コストと一致する必要があることをアプリケーションに通知します。
  9. 「保存してクローズ」をクリックして、支出バッチを発行します。指定したプロジェクト・コスト詳細が既存のプロジェクト・コストと一致し、そのプロジェクト・コストが戻し処理に適格である場合、支出バッチは未処理プロジェクト・コストのリストに表示されます。
  10. 「コストのインポート」をクリックし、表示される警告メッセージで「はい」をクリックしてインポートをトリガーします。
  11. 「プロジェクト・コスト計算」ランディング・ページの「プロセス・モニター」セクションの「リフレッシュ」ボタンをクリックして、プロジェクト・コスト戻し処理のステータスを表示します。インポートが成功すると、インポート・ジョブに関連付けられたプロセスIDのステータスが「成功」に変わります。
インポートが成功した後に、プロセスIDの隣にある「出力の表示」アイコンをクリックして、プロセスに関連付けられたレポートを表示できます。

FBDIを使用したプロジェクト・コスト戻し処理の実行

注意:
  • プロジェクト・コストの戻し処理を作成する前に、戻し処理するプロジェクト・コストが戻し処理に適格であることを確認する必要があります。詳細は、「プロジェクト・コスト戻し処理の適格基準」の項を参照してください。
  • 戻し処理支出バッチの作成に使用する属性は、戻し処理するプロジェクト・コストの属性と正確に一致する必要があります。詳細は、「当初トランザクション詳細と一致する必要がある戻し処理属性」の項を参照してください。

FBDIを使用してプロジェクト・コストを戻し処理するには、戻し処理するプロジェクト・コストに関連付けられたトランザクション・ソース用のFBDIスプレッドシートを選択する必要があります。ダウンロードしたスプレッドシートの手順に従って、インポートを完了します。

プロジェクト・コストのインポートの詳細は、『プロジェクト原価計算の使用』ガイドの「コストのインポート・プロセス」を参照してください。

当初トランザクション詳細と一致する必要がある戻し処理属性

戻し処理が成功するために、元のトランザクションの対応する属性と一致している必要がある戻し処理属性がリストされた表を次に示します。

元のプロジェクト・コストと一致する必要があるプロジェクト・コスト戻し処理属性

属性 摘要
支出項目日 プロジェクト・コストが記録された日付。
支出タイプ トランザクションに割り当てられるコストの分類。
プロジェクト 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられたプロジェクトの詳細。例: プロジェクト名、プロジェクト番号。
タスク 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられたタスクの詳細。例: タスク名、タスク番号。
トランザクション・ソース 戻し処理トランザクションのトランザクション・ソースの詳細。例: トランザクション・ソース名。
文書 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた文書の詳細。例: 文書名。
文書入力 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた文書入力の詳細。例: 文書入力名。
個人 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた個人の詳細。例: 個人名。
支出組織 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた支出組織の詳細。例: 支出組織名。
非労務リソース組織 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた非労務リソース組織の詳細。例: 非労務リソース組織名。
非労務リソース 戻し処理プロジェクト・コストに関連付けられた非労務リソースの詳細。例: 非労務リソース名。
純額ゼロ項目 プロジェクト・コストが戻し処理されたか、別のプロジェクト・コストを戻し処理中であることを示します。この結果、2つのコストの合計がゼロになります。戻し処理されるトランザクションの場合、純額ゼロ値は「False」である必要があります。
戻し処理済当初トランザクション参照 現在の未処理コスト(通常はマイナス)が戻し処理する既存のプロジェクト・コストの当初トランザクション参照。
支出ビジネス・ユニット名 プロジェクト・コストが請求される支出ビジネス・ユニットの名前。
トランザクション通貨 プロジェクト・コストが発生する通貨。

個人関連プロジェクト・コスト・トランザクション戻し処理のインポート

個人の現在のOracle Fusion Cloud Human Capital Managementステータス(「退職済」、「一時停止」、「取消済」など)に関係なく、既存の個人関連トランザクションに対して照合済戻し処理を作成できます。

未処理プロジェクト・コストREST APIまたはプロジェクト・コストのインポートFBDIテンプレートの1つを使用して、取消済の雇用関係がある個人の逆仕訳を個人IDを使用して作成できます。

個人関連プロジェクト・コスト・トランザクション戻し処理のインポート: 考慮事項

  • 未処理プロジェクト・コストREST APIを使用して戻し処理を作成する場合、元のトランザクションからの割当情報が戻し処理トランザクションにコピーされるため、要求で割当関連属性を指定する必要はありません。要求で個人の割当を指定する場合は、割当IDを使用します。割当名または割当番号を使用する場合、アクティブなHCM割当がない個人についてはエラーが返されます。
  • コストのインポートFBDIテンプレートの1つを使用して個人関連のトランザクションの戻し処理を作成する場合、インポートに成功すると元のトランザクションからの割当情報が戻し処理トランザクションにコピーされるため、ファイルで割当関連属性を指定する必要はありません。テンプレート内の割当関連のいずれかの列を移入した場合、その値はインポート処理時に無視されます。
  • 未処理プロジェクト・コストREST APIを使用して、取消済または終了済の雇用関係がある個人の逆仕訳を作成する場合は、要求で個人IDを使用して個人を識別します。個人IDのかわりに個人名や個人番号を使用すると、エラーが返されます。