単一レベルの原価積上の例
この例では、前の例を拡張し、単一レベルの原価積上が原価シナリオで選択されている場合に、製造品目のユニット原価が原価の積上プロセスでどのように計算されるかを示します。
シナリオ
ここでは組織が、次の図に示すような構成の品目RS-ABCDEを製造しています。 この品目を製造するには、品目RS-ABCDと資材RS-Eが必要です。 (前の例で計算した)RS-ABCDの原価を公開したので、原価プランニングにそれを使用できます。

作業定義の開始日は、以前に定義したものと同じです。
原価シナリオ
積上スコープが「選択済品目」である原価シナリオを作成し、「単一レベル原価積上」オプションも選択します。 RS-ABCDに対してすでに公開されている原価を使用するため、「単一レベル原価積上」オプションを選択する必要があります。 このオプションを選択しないと、「原価の積上」プロセスでRS-AB、RS-CDおよびRS-ABCDの原価が再計算されます。
前の例で説明したように、標準原価、リソース・レートおよび間接費レートを定義します。 さらに、新しい資材RS-Eに対してこの標準原価を定義します。
品目 |
原価要素 |
原価要素タイプ |
費用プール |
ユニット原価 |
---|---|---|---|---|
RS-E |
CML-資材 |
資材 |
1.00 |
分析
原価シナリオおよび対応する標準原価、リソース・レート、間接費レートを定義した後、原価シナリオに対して「原価の積上」プロセスを実行します。
原価の積上
RS-ABCDEは、品目RS-ABCDおよび資材RS-Eを使用して製造されます。 溶接トーチが必要であり、検査官が作業を検査する必要があります。 この表に、RS-ABCDEの品目原価計算を示します。
番号 |
工程連番 |
品目 |
品目摘要 |
ユニット原価 |
数量 |
拡張原価 |
---|---|---|---|---|---|---|
メイン(#V1) |
RS-ABCDE |
RS-ABCDE |
54.876 |
1 |
54.876 |
|
10 |
フレーム組立 |
49.80 |
||||
RS-ABCD |
RS-ABCD |
38.80 |
1 |
38.80 |
||
RS-E |
RS-E |
1.00 |
1 |
1.00 |
||
溶接トーチ |
5.00 |
2 |
10.00 |
|||
20 |
検査 |
4.00 |
||||
検査官 |
4.00 |
1 |
4.00 |
|||
工場間接費 |
1.076 |