HCM抽出の概要

このトピックでは、Oracle HCM Cloudからのアウトバウンド統合を開発する方法について説明します。

これには次のものがあります。
  • HCM抽出
  • Oracle Business Intelligence Publisher (Oracle BI Publisher)

HCM抽出

Oracle HCM Cloudからデータを一括して取得する主な方法はHCM抽出することで、これはデータ・ファイルおよびレポートを生成するためのツールです。

HCM抽出には、抽出するレコードおよび属性を指定するための専用のインタフェースがあります。このツールを使用すると、次のことができます。

  • 複雑な選択基準を使用して、抽出対象のレコードを識別します。

  • FastFormulaデータベース・アイテムおよびルールを使用して、HCM抽出にデータ要素を定義します。

HCM抽出を管理するには、データ交換作業領域を使用するか、または給与作業領域でチェックリストのインタフェースを使用します。あるいは、Oracle HCM Cloudの外部からフロー処理サービスというWebサービスを使用して抽出を実行できます。この機能を使用すると、統合フロー全体の一部としてアウトバウンド抽出を自動化できます。

HCM抽出の出力形式

Oracle BI Publisherとの組込み統合を使用すると、CSV、XML、Microsoft Excel、HTML、RTF、PDFなどの様々な形式で抽出を生成できます。

抽出処理サービスというWebサービスを使用すると、完了した抽出から未加工の階層型XMLをダウンロードできます。あるいは、BI ScheduleServiceを使用して、書式設定済のBIレポート(たとえば、CSVファイル)をダウンロードできます。どちらの場合も、出力はバイト配列でストリーミングされます。このため、任意のオーケストレーション・メカニズムでこの出力を処理する必要があり、場合によってはラッパー・コードを使用します。

また、設計ステージでは出力形式を指定しないでHCM抽出を生成することもできます。後で、Oracle BI PublisherまたはBI ReportServiceを使用して、抽出に基づいてBIレポートを生成できます。この手法では、生成したHCM抽出XMLとのインタフェースとなる専用のBIデータ・モデルを使用します。

Oracle BI Publisher

Oracle BI Publisherは、事前定義済のOracle Transactional Business Intelligence分析構造またはユーザー独自のデータ・モデルに基づいて、スケジュール済のレポートと計画外のレポートの両方をサポートしています。様々な形式でレポートを生成できます。アウトバウンド統合にOracle BI Publisherを使用するには、XMLやCSVなどの自動ダウンストリーム処理に適した形式でレポートを生成します。