資産計上しきい金額の概要

資産計上しきい金額を指定して、定義された資産計上しきい値に基づいて資産を自動的に計上できます。

少額しきい金額を各資産カテゴリに指定して、指定した方法および耐用期間で、これらの少額資産が全償却されるようにすることもできます。

資産計上しきい金額は、資産台帳の元帳通貨以外の任意の通貨で入力できます。Oracle Payablesから請求書を転送するか、または一括追加のファイルベース・データ・インポート・テンプレートから会計用資産台帳に資産をロードすると、「資産トランザクション・データの準備」プロセスにより、元帳通貨で指定したしきい値に基づいて、資産を経費計上するか資産計上するかが決定されます。アプリケーションでは、しきい値換算レート・タイプおよび事業供用日の換算レートを使用して、資産計上しきい金額が元帳通貨で計算されます。これにより、様々な通貨にまたがる統一的な資産計上しきい値が保証され、しきい金額を通貨レートの変動に応じて調整する必要がありません。

資産台帳の編集ページで指定された資産計上しきい値制限によって、元帳通貨以外の通貨のすべてのカテゴリのすべての資産のしきい値が検証されます。元帳通貨でしきい値検証を上書きするには、「カテゴリの編集」ページでしきい値制限を指定します。

元帳通貨以外の通貨で資産計上しきい値を強制するには、「外貨での資産計上しきい値」機能にオプト・インする必要があります。オプト・インするには、次の場所にナビゲートします:

  • 「設定および保守」 > 「財務」 > 機能オプトインの変更 > 「固定資産」 > 機能の編集 > 「外貨での資産計上しきい値

しきい値タイプ

しきい値タイプによって、「資産トランザクション・データの準備」プロセスが資産計上検証を実行する方法が決まります。

しきい値タイプ

摘要

資産取得価額

資産またはソース明細の合計取得価額が資産計上しきい値制限と比較されます。

たとえば、2018年に資産計上しきい値が$5,000の会社が7個の資産Xをそれぞれ$4,400で購入し、合計取得価額は$30,800でした。現在、会社は7つのユニットを持つ単一資産を作成しようとしています。資産の合計取得価額($30,800)がしきい値の$5,000より大きいため、資産タイプは資産計上されます。

ユニット取得価額

資産のユニット当たりの取得価額が資産計上しきい値制限と比較されます。

前述の例を使用すると、資産のユニット当たりの取得価額($4,400)がしきい値制限の$5,000未満であるため、資産タイプは費用処理されます。

しきい金額

しきい金額には2つのタイプを指定できます。

  • 資産計上しきい値

    資産計上しきい値は、自動資産計上に適格となる資産の最小取得価額を指定します。資産取得価額が資産計上しきい値を下回る場合、資産は自動的に費用処理されます。

  • 少額しきい値

    少額しきい値は、少額資産とみなされる資産の最大取得価額を指定します。少額資産は、資産計上する必要がある資産ですが、その取得があった期間または耐用期間の初年度のいずれかに完全に減価償却する必要もあります。

資産取得価額が資産計上しきい値以上で、かつ少額しきい値未満の場合、資産は少額資産減価償却ルールを使用して資産計上されます。

たとえば、資産計上しきい値が$3,000で、少額しきい値が$5,000の場合:

  • 資産取得価額が$3,000未満であれば、資産は費用処理されます

  • 資産取得価額が$3,000から$4,999.99の間であれば、少額資産は、追加があった期間に完全に減価償却されます

  • 資産取得価額が$5,000以上であれば、資産は資産計上されます