「初期一括コピーの実行」プロセスの実行のガイドライン
「初期一括コピーの実行」プロセスを実行して、既存の資産を税務台帳に追加して、最初の税務台帳へのデータ投入を行います。
「初期一括コピーの実行」プロセスでは、現行の税務会計期間の終了前に会計用資産台帳に追加されたすべての資産が、税務台帳内のオープン会計期間にコピーされます。
「初期一括コピーの実行」プロセスに影響を及ぼす設定
税務台帳で初めて「初期一括コピーの実行」プロセスを実行するときには、最初の期間に対して必要な回数実行し、既存の資産をすべてコピーできます。このプロセスを実行しなおすと、前回の実行時に税務台帳にコピーされなかった資産のみが検索されるので、データが重複することはありません。
処理時間を減らすために複数のプロセスを同時に実行する場合は、Oracle Assetsで、このプロセスを並行して実行するように設定できます。
「初期一括コピーの実行」プロセスの機能
「初期一括コピーの実行」プロセスによってどの資産が税務台帳にコピーされるかは、税務台帳内の現会計年度によって決まります。税務台帳の現会計年度が2010年であれば、会計用資産台帳の現会計年度が2011年であっても、「初期一括コピーの実行」プロセスでは会計用資産台帳内で2010年度末に表示されているとおりにすべての資産を税務台帳にコピーします。
「初期一括コピーの実行」プロセスでは、その年度の終了日より前に除・売却された資産や、その年度の終了日より後に追加された資産はコピーされません。会計年度の終了日より前に実行した修正や部分除・売却をコピーする必要はありません。この最初の期間をクローズすると、税務台帳内で償却累計額が0の資産の純帳簿価額が計算され、次の期間がオープンします。
「初期一括コピーの実行」プロセスによって資産が税務台帳にコピーされるときに、次の基本的な財務情報が会計用資産台帳から取り込まれます。
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取得価額
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当初取得価額
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ユニット
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事業供用日
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生産能力と単位(生産高比例法資産の場合)
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残存価額(税務台帳に残存価額のコピーを選択した場合)
その他の減価償却情報は、資産カテゴリと事業供用日に従って、税務台帳のデフォルト・カテゴリ情報から取り込まれます。「初期一括コピーの実行」プロセスを実行する前に、税務台帳のデフォルト情報を使用して資産カテゴリを設定する必要があります。
税務台帳は、カテゴリや資産割当を関連する会計用資産台帳と共有するので、台帳から別の台帳に組替や振替をコピーする必要はありません。
「初期一括コピーの実行」プロセスでは、建設仮勘定(CIP)資産や費用処理済項目のトランザクションはコピーされません。
従属資産の場合は、まず親資産をコピーします。次に、従属資産をコピーすると、税金カテゴリと親資産の耐用期間に対して定義した従属資産耐用ルールに従って、資産の耐用期間のデフォルトが設定されます。従属資産の耐用期間の減価償却方法を設定しなければ、その減価償却方法と耐用期間は使用できません。従属資産に定額減価償却法を使用する場合は、計算済の耐用期間の減価償却方法が設定されます。減価償却方法が定額法ではなく、まだ従属資産耐用ルールのデフォルトに減価償却方法が設定されていない場合、資産カテゴリのデフォルト耐用期間が使用されます。
Assetsでは、他の資産と同様に、グループ資産とメンバー資産がコピーされます。Assetsの他の資産の場合でも同じですが、グループ資産は、関連する税務台帳に追加する前に会計用資産台帳に記載されている必要があります。「初期一括コピーの実行」プロセスでは、両方の台帳に同じカテゴリが存在している場合にのみ、会計用資産台帳から関連する税務台帳にグループ資産をコピーします。