21.1 データベース・ファイル・システム・リンクについて

DBFSリンクを使用すると、LOBが通常格納されるセグメントとは異なる場所にSecureFiles LOBを透過的に格納できます。かわりに、LOBへのリンクはセグメント内に格納します。

セグメント内のリンクは、アクセスされたときにDBFSコンテンツAPIを使用してLOBを特定するパスを参照する必要があります。つまり、LOBは、別のファイル・システム、テープ・システム、クラウド、またはDBFSコンテンツAPIを使用してアクセスできる任意の場所に格納できます。

セグメントの外部に格納されているSecureFiles LOBにユーザーまたはアプリケーションがDBFSリンクを使用してアクセスしようとすると、試行された操作や、LOBを保持しているDBFSストアの特性に応じて、動作が異なる場合があります。

  • 読取り:

    LOBがデータベース内のローカル領域にまだキャッシュされていない場合、LOBが保持されているDBFSコンテンツ・ストアでPROPNAME_STREAMABLEパラメータの設定に基づいてストリーミング・アクセスが許可されていれば、このコンテンツ・ストアからLOBを直接読み取ることができます。コンテンツ・ストアでストリーミング・アクセスが許可されていない場合、データベース内のローカル領域にLOB全体が最初に読み込まれ、将来のアクセスに備えてここに一定期間格納されます。

  • 書込み:

    LOBがデータベース内のローカル領域にまだキャッシュされていない場合、LOBは最初にデータベースに読み込まれ、必要に応じて変更されてから、該当するLOBのDBFSリンクに定義されているDBFSコンテンツ・ストアに書き戻されます。

  • 削除:

    DBFSリンクを介して格納されているSecureFiles LOBが削除されると、DBFSリンクは表から削除されますが、LOB自体はDBFSコンテンツ・ストアから削除されません。または、これは、該当するDBFSコンテンツ・ストアの特性/設定によってはより複雑になります。

DBFSリンクでは、SecureFiles LOBをDBFS階層ストア(DBFS HS)と組み合せて使用することにより、階層ストレージ管理(HSM)を実装できます。HSMは、データベースが使用頻度の低いまたは未使用のデータを、高速でコストが高い小さいストレージから、速度が遅く低コストで容量の大きいストレージに移動するためのプロセスです。

図21-1 データベース・ファイル・システム・リンク

図21-1の説明が続きます
「図21-1 データベース・ファイル・システム・リンク」の説明