Oracle Database自律型リカバリ・サービスは、OCIデータベースにセキュアなバックアップ自動化と強化されたデータ保護機能を提供します。リカバリ・サービスは、Oracle Zero Data Loss Recovery ApplianceとOracle Recovery Manager (RMAN)の機能を組み合せて利用するように設計されています。すべてのバックアップ処理およびストレージ要件をOracle Database自律型リカバリ・サービスにオフロードすると、バックアップ・インフラストラクチャ・コストおよび手動管理オーバーヘッドをなくすことができます。
自律型リカバリ・サービスでは、マルチクラウドOracle Databases (Oracle Database@AzureやOracle Database@Google Cloudなど)を含め、Oracle Cloudデータベースのバックアップとデータ保護がサポートされています。OCIコンソールには、リカバリ・サービスのリソースを使用してバックアップ計画を定義するための統合インタフェースが用意されています。
- リカバリ・サービスでは、バックアップ・ストレージがOracle Cloud (保護されているデータベースのためのデフォルトのクラウド・バックアップ場所)に一元化されます。保護ポリシー・ベースのメカニズムによって、バックアップ・ストレージの需要が制御されます。ストレージの使用率または監視に対処するために手動タスクを実行する必要はありません。
- リカバリ・サービスには、テナンシ内の各データベース仮想クラウド・ネットワーク(VCN)のバックアップおよびリカバリ操作用のプライベート・サブネットが必要です。Oracleでは、データベースVCNに、リカバリ・サービスへのバックアップ専用のプライベート・サブネットが少なくとも1つ含まれていることをお薦めします。その後、リカバリ・サービス・サブネットを登録して、リカバリ・サービスがVCN内のデータベースにアクセスできるようにします。
- アクセス制御を実装するには、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)ポリシーを割り当てます。コンソールで、ポリシー・ビルダーを使用してポリシー・ユースケースとして自律型リカバリ・サービスを選択してから、事前定義済のポリシー・テンプレートを選択します。ポリシーにより、リカバリ・サービスで、選択されているVCN内のデータベースにアクセスできるようになり、また、サポートされているOCIデータベース・サービスまたはマルチクラウドOracle Databasesでデータ保護のためにリカバリ・サービスを使用できるようになります。たとえば、
自律型リカバリ・サービスでのすべての操作を実行可能
ポリシー・テンプレートを使用して、Oracle Databaseサービスでリカバリ・サービスを使用できるようにします。バックアップのためにOracle Database@Azureで自律型リカバリ・サービスを使用可能にする
ポリシー・テンプレートを使用して、Oracle Database@Azureリソースでリカバリ・サービスを使用できるようにします。 - リカバリ・サービスは、保護されたデータベース・バックアップを最低14日間、最大95日間保持します。データ保持の一般的なユースケースがサポートされているOracle定義のポリシー(プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ)を選択するか、バックアップ保持の要望にあわせてカスタム・ポリシーを作成することができます。オプションで、バックアップ保持期間に保持ロックを適用して、保持期間が終了するまでリカバリ・サービスでバックアップの変更または削除を防止できます。保存ロックは、保護されているデータベースのバックアップを、ランサムウェア攻撃などの不注意な変更や悪意のある損害から保護するためのオプション機能です。
リカバリ・サービスでは、マルチクラウドOracle Databasesがサポートされており、バックアップをOracle Cloud (デフォルトのバックアップ格納場所)か、データベースが存在するのと同一のクラウドの場所に格納できるという柔軟性が提供されます。デフォルトでは、リカバリ・サービスにより、保護されているデータベースおよび関連するバックアップがOracle Cloudに格納されます。保護ポリシーに対してデータベースと同一のクラウド・プロバイダにバックアップを格納するオプションを有効にすると、リカバリ・サービスによって、そのポリシーに結び付けられている保護されたデータベースとそのバックアップが、Oracle Cloudではなくターゲット・データベースのクラウドの場所に格納されます。たとえば、Oracle Database@Azureの場合は、保護ポリシーでデータベースと同一のクラウド・プロバイダにバックアップを格納するを選択してあると、リカバリ・サービスにより、関連付けられている保護されたデータベースのバックアップがAzureに格納されます。
自動バックアップ・レプリケーションは、リージョン内の高可用性バックアップのために使用されます。どの可用性ドメイン、ゾーンまたはリージョンにもリストアできます。
- リカバリ・サービスは、保護されたデータベースがデータ損失の可能性を最小限に抑えることができるリアルタイム・データ保護機能を提供します。保護されたデータベースは、REDOログをリカバリ・サービスに継続的に転送し、最後の1秒未満に近いリカバリ・ポイント目標(RPO)を達成できます。リアルタイム・データ保護は追加コスト・オプションです。
- アラームを含むOracle Cloud Infrastructure監視サービスを使用して、データベース保護ステータスおよびストレージ使用率を監視することもできます。
- リカバリ・サービスではOracle Cloud Infrastructure監査サービスを使用します。このサービスでは、リカバリ・サービスのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)のエンドポイントへのコールをログ・イベントとして自動的に記録します。