10.6 トレースを使用した索引および問合せのボトルネックの解決

トレースを使用すると、索引付けおよび問合せでボトルネックを識別できます。Oracle Textには、事前定義済のトレースのセットが用意されています。

各トレースは一意の番号で識別されます。CTX_OUTPUTには、この番号の記号が含まれます。各トレースでは、特定の数量を測定します。たとえば、テキスト問合せ時に選択される$I行の数などです。

トレースは累積カウンタです。そのため、使用方法は次のようになります。

  1. ユーザーがトレースを使用可能にします。

  2. ユーザーが複数の操作を実行します。Oracle Textではアクティビティを測定し、トレースの結果を累積します。

  3. ユーザーがトレース値を取得します。これは、ステップ2で実行されたすべての操作の合計値となります。

  4. ユーザーがトレースを0(ゼロ)に再設定します。

  5. ユーザーがステップ2を繰り返します。

このため、たとえば、ステップ2でユーザーが2つの問合せを実行し、問合せ1で$Iから15行を選択し、問合せ2で$Iから17行を選択した場合、ステップ3ではトレースの値は32 (15 + 17)となります。

トレースは1つのセッションに関連付けられています。トレースは、1つのセッション内で発生した演算を測定できますが、反対に、複数のセッション間で測定を行うことはできません。

パラレル同期化または最適化の際、トレースが現在有効になっている場合にかぎり、トレース・プロファイルはセカンダリ・セッションにコピーされます。各セカンダリ・セッションでは、独自のトレースが蓄積され、終了前にすべてのトレース値が暗黙的にログ・ファイルに書き込まれます。

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