アップグレードのオンライン終了を使用したOracle Grid Infrastructureのダウングレード

アクティブなバージョンのOracle Clusterwareを設定する前にOracle Grid Infrastructureのアップグレードに失敗した場合、次のステップに従ってOracle Grid Infrastructureを以前のリリースにダウングレードします。

rootスクリプトにより最後のノードでcrsctl set crs activeversionコマンドが実行される前にアップグレードが失敗した場合にのみ、この手順を実行してOracle Clusterwareをダウングレードします。クラスタ全体の停止時間を回避する必要がある場合は、Oracle Grid Infrastructureのダウングレードに関するこの手順を使用します。この手順により、クラスタが以前のリリースにダウングレードされます。この状態ではOracle ASMとデータベースの操作が制限されるため、クラスタをできるかぎり早くダウングレードする必要があります。アップグレード失敗後のOracle Grid Infrastructureのダウングレードに記載されている手順に従って、Oracle Grid Infrastructureのダウングレードを完了します。
  1. ダウングレードするノードのOracle Grid Infrastructureスタックを停止します。
    crsctl stop crs
  2. Oracle Grid Infrastructureが実行されているすべてのクラスタ・ノードで次のコマンドを実行しますが、ダウングレードするノードでは実行しません。
    clscfg -nodedowngrade -h hostname

    hostnameは、ダウングレードするノードの名前です。

  3. 新しいリリースのGridホームから、正常にアップグレードされたすべてのクラスタ・ノードで次のコマンドを実行し、Oracle Clusterwareをダウングレードします。
    rootcrs.sh -downgrade -online

    rootcrs.shが存在しない場合は、rootcrs.plを使用します。

  4. 以前のリリースのGridホームから、すべてのノードでOracle Grid Infrastructureスタックを起動します。
    crsctl start crs

    ノート:

    正常にアップグレードされたクラスタ・ノードは任意の順序でダウングレードできます。
  5. 以前のリリースのGrid Infrastructureスタックが実行されている最後のノードで、次のようにOracle ASMローリング移行モードを設定解除します。
    1. gridユーザーとしてログインし、Oracle ASMインスタンスでSYSASMユーザーとして次のコマンドを実行します。
      SQL> ALTER SYSTEM STOP ROLLING MIGRATION;