Oracle Grid Infrastructureホームのパッチ適用および切替え

現在のOracle Grid Infrastructureホームからパッチ適用済のOracle Grid Infrastructureホームに切り替えるには、switchGridHomeコマンドを使用します。

switchGridHomeコマンドは、同じリリースの異なるRUを切り替える場合に使用できます(たとえば、Oracle Grid Infrastructure 23.6からOracle Grid Infrastructure 23.7)。switchGridHomeコマンドを使用して、個別パッチを適用することもできます。
  1. gridユーザーとして、Oracle Grid Infrastructureのイメージ・ファイルをダウンロードし、そのファイルを新しいOracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリに展開します。
    $ mkdir -p /u01/app/23.7.0/grid
    $ chown grid:oinstall /u01/app/23.7.0/grid 
    $ cd /u01/app/23.7.0/grid 
    $ unzip -q download_location/grid.zip

    ノート:

    新しいOracle Grid Infrastructureホームのパスは、現在のOracle Grid Infrastructureホームのパスとは別である必要があります。
  2. 適用するOracle Database RUバージョンをMy Oracle Supportからダウンロードします。
    詳細は、リリース更新パッチのダウンロードを参照してください
  3. Oracle Universal Installerを使用して、Oracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを実行します。
  4. 次のいずれかの方法を使用して、パッチ適用済のOracle Grid Infrastructureホームに切り替えます。
    • Oracle Grid Infrastructureインストーラをパッチ適用済のホームから対話モードで起動します。
      $ /u01/app/23.7.0/grid/gridSetup.sh

      次のステップを実行します。

      1. 「構成オプションの選択」ウィンドウで「Oracle Grid Infrastructureのパッチ適用」オプションを選択します。
      2. 「停止時間ゼロのGIパッチ適用の使用」オプションを選択して、パッチ適用済のOracle Grid Infrastructureホームに切り替えます。
      3. インストールするパッチにオペレーティング・システム・ドライバの更新が含まれていて、それをスキップする場合は、「ACFSドライバを更新しない」オプションを選択します。
      4. 目的の環境に適した値でインストール画面に応答します。
    • Oracle Grid Infrastructureインストーラをパッチ適用済のホームから-switchGridHomeフラグを指定してサイレント・モードで起動します。
      $ /u01/app/23.7.0/grid/gridSetup.sh -silent -switchGridHome [-zeroDowntimeGIPatching [-skipDriverUpdate]]
  5. 構成ウィザードのステップに従って、Oracle Grid Infrastructureのインストールを完了します。
    インストールが完了すると、すべてのOracle Grid Infrastructureサービスが新しいGridホームから実行を開始します。
  6. パッチ適用に失敗した場合は、パッチをロールバックしてください:
    $ /u01/app/23.7.0/grid/gridSetup.sh –switchGridHome -rollback –silent –oldHome Old_GI_Home
  7. すべてのノードで新しいGridホームに正常に切り替え、古いGridホームに戻す場合は、次のステップを実行します。
    1. rootユーザーとして、すべてのクラスタ・ノードで古いGridホームのロックを解除します。
      # Old_GI_Home/crs/install/rootcrs.sh -unlock -crshome Old_GI_Home
    2. gridユーザーとして、古いグリッド・ホームからswitchGridHomeを実行します。
      $ Old_GI_Home/gridSetup.sh -silent -switchGridHome [-zeroDowntimeGIPatching [-skipDriverUpdate]]