操作用のジョブ・スケジューラ

Oracle Fleet Patching and Provisioningのジョブ・スケジューラには、コマンドをすぐに実行するのではなくスケジュールされた時間に操作を発行して、ジョブのメタデータを問い合せ、リポジトリからジョブを削除する機能があります。

ノート:

Oracle Grid Infrastructure 23ai以降では、スケジュール済ジョブを一時停止および再開できます。この機能により、制御されたバッチ処理を実行することもできます。
Oracle Fleet Patching and Provisioningのジョブ・スケジューラには次の機能があります。
  • 時間値を指定して、特定の時点で実行するコマンドをスケジュールする

  • ジョブを実行し、現在のジョブのステータスとともにジョブのメタデータを格納する

  • ジョブの前提条件を検証してジョブを再開するまで、ジョブの処理を一時停止します。

  • 実行済または実行中の各ジョブのログを格納する

  • ジョブの詳細(ユーザー・ロールに基づいて、すべてのジョブまたは特定のジョブ)を問い合せる

  • ジョブを削除する

  • ユーザーのロールベースのアクセス権に基づいて、ジョブを実行する、問合せる、削除する

次のRHPCTLコマンドで-schedule timer_valueまたは-schedule PAUSEコマンド・パラメータを使用して、特定のOracle Fleet Patching and Provisioning操作をスケジュールします:
  • rhpctl add workingcopy

  • rhpctl import image

  • rhpctl delete image

  • rhpctl add database

  • rhpctl move gihome

  • rhpctl upgrade gihome

  • rhpctl move database

  • rhpctl upgrade database

  • rhpctl addnode database

  • rhpctl deletenode database

  • rhpctl delete workingcopy

たとえば:
$ rhpctl add workingcopy -workingcopy 23_3 -image 23_3_Base -oraclebase /u01/app/oracle -schedule 2016-12-21T19:13:17+05

すべてのコマンドは、ISO-8601値に従ってサーバーのタイムゾーンを基準に実行され、RHPCTLには同じタイムゾーンを指定してコマンド結果が表示されます。

コマンドの結果

RHPCTLは、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー上のコマンド・キューから実行されるコマンドを格納します。コマンド識別子を指定してコマンド結果を問い合せると、RHPCTLはジョブ出力ファイルへのパスを結果とともに戻します。

ジョブ操作

-scheduleパラメータを指定してRHPCTLコマンドを実行すると、一意のジョブIDを持つジョブが作成されます。このIDは、ジョブのステータスを取得したり、ジョブを再開するために問い合せることができます。

ジョブ・ステータス

任意の時点で、ジョブは次のいずれかの状態になります。
EXECUTED | TIMER_RUNNING | EXECUTING | UNKNOWN | TERMINATED | PAUSED
  • EXECUTED: ジョブが完了しました。

  • TIMER_RUNNING: ジョブのタイマーがまだ実行中です。

  • EXECUTING: ジョブのタイマーが期限切れで、ジョブが実行中です。

  • UNKNOWN: サーバーの停止、ノードの停止、リソース障害などの問題が原因で、予期しない障害があります。

  • TERMINATED: 異常終了が発生しているか、操作が停止しました。

  • PAUSED: ジョブは、rhpctl resume jobコマンドを使用して再開するまで一時停止したままになります。

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