Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseの同時パッチ適用

この手順では、クラスタのダウンタイムを発生させずに、クラスタ上のOracle Grid InfrastructureとOracle Databaseに最新のパッチ・レベルを適用します。

始める前に

この手順では、Oracle Grid Infrastructure 23aiが宛先クラスタで実行されています。作業用コピーGI_HOME_23ai_WCPYは、このクラスタ上のアクティブなGridホームです。作業用コピーDB_HOME_23ai_WCPYでは、データベース・インスタンスdb1を実行しているOracle RAC 23aiデータベースが実行されています。作業用コピーDB_HOME_23ai_WCPYでは、データベース・インスタンスdb2を実行しているOracle RAC 21cデータベースが実行されています。

フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーで、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACデータベースに必要なパッチがイメージGI_HOME_23ai_PSU1DB_HOME_23ai_PSU1DB_HOME_21c_PSU5に適用されていることを確認してください。

ソース・ホームで構成されているグループは、宛先ホームのものに一致する必要があります。

手順

  1. Oracle FPPクライアントまたはrhpclientのないターゲットのOracleホームを次のように準備します。
    1. パッチ適用するクラスタ上のソフトウェア専用Gridホームをプロビジョニングします。
      $ rhpctl add workingcopy -workingcopy GI_HOME_23ai_PATCHED_WCPY 
        -image GI_HOME_23ai_PSU1 –client CLUSTER_005 -softwareonly
    2. パッチ適用する各リリースのデータベース・ホーム(データベース・インスタンスなし)をプロビジョニングします。
      $ rhpctl add workingcopy -workingcopy DB_HOME_23ai_PATCHED_WCPY 
        -image DB_HOME_23ai_PSU1
      $ rhpctl add workingcopy -workingcopy DB_HOME_21c_PATCHED_WCPY 
        -image DB_HOME_21c_PSU5
  2. 次のコマンドを実行して、Oracle Grid Infrastructureと、node1上のすべてのOracle RACデータベースにパッチを適用します。
    $ rhpctl move gihome -sourcewc GI_HOME_23ai_WCPY -destwc GI_HOME_23ai_PATCHED_WCPY -auto
      -dbhomes DB_HOME_21c_WCPY=DB_HOME_21c_PATCHED_WCPY,DB_HOME_23ai_WCPY=DB_HOME_23ai_PATCHED_WCPY  -targetnode node1 {authentication_option}

    このコマンドを実行すると、アクティブなOracle Grid Infrastructureが作業コピーGI_HOME_23ai_WCPYからGI_HOME_23ai_PATCHED_WCPYに、Oracle RACデータベースdb1DB_HOME_23ai_WCPYからDB_HOME_23ai_PATCHED_WCPYに、Oracle RACデータベースdb2DB_HOME_21c_WCPYからDB_HOME_21c_PATCHED_WCPYに移動します。