タスク6: Oracle GoldenGateデプロイメントの作成
Oracle GoldenGateソフトウェアをインストールした後のステップでは、Oracle GoldenGate Configuration Assistant (oggca
)を使用してデプロイメントを作成します。
現時点では、Oracle GoldenGateとXAGには2つの制限があります。
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XAGに登録されているサービス・マネージャごとに、単一のデプロイメントのみを管理できます。複数のデプロイメントが必要な場合は、それぞれのデプロイメントに専用のサービス・マネージャを使用する必要があります。Oracle GoldenGateリリース21cでは、様々なバージョンのOracle Databaseに接続するExtractプロセスおよびReplicatプロセスをサポートする単一のデプロイメントが使用されるため、この要件が簡素化されています。
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XAGに登録されている各サービス・マネージャは、別々の
OGG_HOME
ソフトウェア・インストール・ディレクトリに属している必要があります。Oracle GoldenGateを複数回インストールするのではなく、Oracle GoldenGateを1回インストールし、その後はサービス・マネージャのOGG_HOME
ごとにシンボリック・リンクを作成することをお薦めします。
たとえば:
$ echo $OGG_HOME
/u01/oracle/goldengate/gg21c_MS
$ ln –s /u01/oracle/goldengate/gg21c_MS /u01/oracle/goldengate/gg21c_MS_ggnorth
$ export OGG_HOME=/u01/oracle/goldengate/gg21c_MS_ggnorth
$ $OGG_HOME/bin/oggca.sh
このシンボリック・リンクおよびOGG_HOME
環境変数は、すべてのOracle RACノードで、Oracle GoldenGate Configuration Assistantを実行する前に構成する必要があります。
Oracle GoldenGate Configuration AssistantでのGoldenGateデプロイメントの作成に関する推奨事項は次のとおりです。
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「サービス・マネージャ・オプション」で、新しいサービス・マネージャの作成のために次の内容を指定します。
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「サービス・マネージャの詳細」ペインで、「新規サービス・マネージャの作成」を選択します。
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共有DBFSまたはACFSファイル・システム上のサービス・マネージャ・デプロイメント・ホームの場所を入力します。
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「XAGと統合」を選択します。
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「サービス・マネージャ接続の詳細」ペインで、「リスニング・ホスト名/アドレス」フィールドに
localhost
と指定します。localhost
を使用すると、仮想IPアドレス(VIP)を必要とせずに、すべてのOracle RACノードでこのデプロイメントを起動できます。 -
「リスニング・ポート」にポート番号を入力します。
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「デプロイメント・ディレクトリ」で、共有DBFSまたはACFSファイル・システム上のデプロイメント・ホーム・ディレクトリを指定します。
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「環境変数」で、正しいTNS_ADMINディレクトリを指定します。
Oracle GoldenGateリリース21.3以降では、必要なデータベース・ライブラリがOracle GoldenGateインストールの一部としてインストールされるため、データベースの
ORACLE_HOME
は不要になりました。既存のORACLE_HOME
ディレクトリの外部にあるTNS_ADMIN
ディレクトリを使用することをお薦めします。 -
「セキュリティ・オプション」で「SSL/TLSセキュリティ」を選択しないでください。
Oracle GoldenGate Microservicesサーバーへの外部アクセスは、NGINXリバース・プロキシでのSSL終了を使用することで実現されます。GoldenGateデプロイメントへのセキュアなアクセスおよび通信は、SSLポート443を介して排他的に実行されます。同じローカル・ホスト内のNGINXとGoldenGateとの内部接続には、SSLは必要ありません。
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Management Pack for Oracle GoldenGateがライセンス付与されている場合は、「ポート設定」で、「モニタリングの有効化」を選択して、Berkeley Database (BDB)またはLightening Memory Database (LMDB)を使用してパフォーマンス・メトリック・サーバーを使用します。
BDBとLMDBの両方のメトリック・サービス・データストア・タイプについて、「メトリック・サービス・データストア・ホーム」のディレクトリを、すべてのOracle RACノードに存在するローカル・ディレクトリに設定します。例:
/u01/oracle/goldengate/datastores/デプロイメント名
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デプロイメントが作成されるまで、Oracle GoldenGate Configuration Assistantの使用を続行します。
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共有ファイル・システムにDBFSを使用しておりデータベース・バージョンがOracle Databaseリリース21c (21.3)より前のリリースである場合は、デプロイメントの作成後に、次のコマンドを実行してOracle GoldenGateデプロイメントの一時ディレクトリをDBFSからローカル・ストレージに移動します。
最初のノードでは、次のようにします。
$ cd <DBFS GoldenGate deployment home directory/var $ mkdir -p local_storage_directory/deployment_name $ mv temp local_storage_directory/deployment_name $ ln -s local_storage_directory/deployment_name/temp temp
その他すべてのノードでは、次のようにします。
$ mkdir local_storage_directory/deployment_name/temp
最初のノードの例:
$ cd /mnt/dbfs/goldengate/deployments/ggnorth/var $ mkdir –p /u01/oracle/goldengate/deployments/ggnorth $ mv temp /u01/oracle/goldengate/deployments/ggnorth $ ln -s /u01/oracle/goldengate/deployments/ggnorth/temp temp
その他すべてのノードでは、次のようにします。
$ mkdir /u01/oracle/goldengate/deployments/ggnorth/temp