単一サーバーのローリング・データベースのメンテナンス

Oracle Database 23ai以降では、Oracle Grid Infrastructureクラスタ上の単一インスタンスのOracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースにローリング・パッチを適用し、メンテナンス操作をローカルに実行できます。

データベースがOracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeではない場合、単一サーバーのローリング・データベースのメンテナンス機能を使用するには、まず、単一インスタンス・データベースを、単一ノード・クラスタ上のOracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースに変換します。次に、新しいデータベース・ホームを作成し、単一サーバーのローリング・メンテナンスを有効にします。これにより、新しいホームから同じデータベースの新しいデータベース・インスタンスが作成および起動されます。これで、古いOracleホームから新しいOracleホームにデータベースを転送できます。

ノート:

単一インスタンス・データベースで単一サーバーにアクセス可能なファイル・システムが使用されている場合、変換が可能です。次のコマンドを使用して、サーバーのパッチ適用準備状況を確認します:

cluvfy stage -pre patch -db -dbhome oracle_home -dest_dbhome dest_dbhome -localrolling

単一サーバーのローリング・データベースのメンテナンスにより、メンテナンス操作時に単一インスタンス・データベースに対するデータベースの可用性が中断されなくなります。

単一サーバーのローリング・データベースのメンテナンスを使用するには、既存の単一インスタンス・データベースをOracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースに変換します。汎用クラスタの最小要件を利用してデータベースを変換し、データベースの可用性の向上によるメリットを得ることができます。このステップは、カスタム・スクリプトまたはOracle FPPを使用してオーケストレートできます。

単一インスタンスのOracle Databaseに対してローリング・パッチを適用するには、次の手順に従います。

1. Oracle DBCAを使用したシングル・サーバー上のシングル・インスタンスのOracle RAC One Nodeへの変換
2. ローカル・ローリング・モードでのOracle Databaseのパッチ適用