2.245 MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCY

MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCYを使用すると、マルチシャード問合せのデータ整合性設定を指定できます。

特性 説明

パラメータ・タイプ

文字列

構文

MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCY = { STRONG | SHARD_LOCAL | DELAYED_STANDBY_ALLOWED | STANDBY_ONLY | STANDBY_PREFERRED | LOCAL_STANDBY_ONLY | LOCAL_STANDBY_PREFERRED }

デフォルト値

STRONG

変更可能

ALTER SESSIONALTER SYSTEM

PDBで変更可能

はい

基本

いいえ

Oracle RAC

インスタンスごとに異なる値を使用可能。

MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCYを使用すると、グローバルに分散させることができるマルチシャード問合せをシャード間で実行する際に、SCN同期のコストを回避できます。

MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCYは、システム・レベルまたはセッション・レベルで設定できます。

MULTISHARD_QUERY_DATA_CONSISTENCYに設定できる値は次のとおりです。

  • STRONG: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行され、データはすべてのシャードで一貫しています。この設定は、グローバルな読込み一貫性機能を提供します。これはデフォルト値です。

  • SHARD_LOCAL: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行されるわけではありません。データは各シャード内で一貫しています。この設定は、最新のデータを提供します。

  • DELAYED_STANDBY_ALLOWED: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行されるわけではありません。データは各シャード内で一貫しています。この設定により、可能な場合は(たとえば、ロード・バランシングに応じて)データをData Guardスタンバイ・データベースからフェッチできますが、失効データがスタンバイ・データベースから戻されることもあります。

  • STANDBY_ONLY: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行されるわけではありません。データは各シャード内で一貫しています。データは、スタンバイからのみフェッチされます。複数のスタンバイがある場合、チャンクはそれらの間で均等に分散されます。スタンバイが存在しない場合または稼働していない場合は、エラーが発生します。

  • STANDBY_PREFERRED: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行されるわけではありません。データは各シャード内で一貫しています。データは、スタンバイが使用可能な場合にスタンバイからフェッチされます。つまり、プライマリ・シャードは除外されます。複数のスタンバイがある場合、チャンクはそれらの間で均等に分散されます。リクエストを処理するスタンバイがない場合、データはプライマリ・シャードからフェッチされます。

  • LOCAL_STANDBY_ONLY: SCN同期がすべてのシャードにわたって実行されるわけではありません。データは各シャード内で一貫しています。この設定では、クロスシャード問合せのリージョン・アフィニティがサポートされます。これにより、問合せを実行しているコーディネータと同じリージョンのスタンバイ・シャードからデータをフェッチできます。使用可能なスタンバイ・シャードがない場合は、エラーが発生します。

  • LOCAL_STANDBY_PREFERRED: この設定はLOCAL_STANDBY_ONLY設定と似ていますが、データをフェッチするシャードの検索が次の順序で試行される点が異なります:

    1. 同じリージョンのスタンバイ・シャード。チャンクはシャード間で均等に分散されます

    2. 同じリージョンのプライマリ・シャード

    3. バディ・リージョンのスタンバイ・シャード。チャンクはシャード間で均等に分散されます

    4. バディ・リージョンのプライマリ・シャード

    5. 使用可能なシャードがない場合は、エラーが発生します。

ノート:

LOCAL_STANDBY_ONLYおよびLOCAL_STANDBY_PREFERRED設定は、Oracle Database 23aiリリース更新23.9以降で使用できます。

関連項目:

マルチシャード問合せで一貫性レベルを指定する方法の詳細は、『Oracle Globally Distributed Databaseガイド』を参照してください