データベース・アップグレード検証用のcluvfyコマンド・オプション
Oracle RACインストールのアップグレードの準備状況を確認するには、構成検証ユーティリティ(CVU)のコマンドcluvfy stage -pre dbinst -upgrade
を使用します。
目的
ノート:
Oracle Grid Infrastructure 23ai以降、クラスタ検証ユーティリティ(CVU)の名前は構成検証ユーティリティ(CVU)に変更されました。-predbinst -upgrade
オプションを指定してcluvfy
を実行すると、システム・チェックが実行され、クラスタが既存のOracle RACインストールからのアップグレードに適した状態にあるかどうかが確認されます。
構文
cluvfy stage -pre dbinst -upgrade -src_dbhome src_RAChome [-dbname
db_names_list] -dest_dbhome dest_RAChome -dest_version dest_version
[-fixup] [-fixupnoexec][-method root|-method sudo -user user_name
[-location dir_path ]] [-verbose]
このコマンドによって、Oracle RAC Databaseを設定する前にクラスタのすべてのノードで適切なチェックが実行されます。次の表に、コマンドのオプションを示します。
オプション
表9-1 Oracle RACデータベースの構成検証ユーティリティ・コマンド・オプション
オプション | 説明 |
---|---|
-src_dbhome src_RAChome |
アップグレード中のソースOracle RACホームの場所。ここでsrc_RAChomeはアップグレードするホームのパスです。 |
-dest_dbhome dest_RAChome |
アップグレード用のOracle RACホームの場所。ここで、dest_RAChomeはOracle RACホームへのパスです。 |
-dest_version dest_version |
アップグレードのリリース番号(パッチセットがある場合にはパッチセットを含む)。リリース番号には、リリースをプラットフォーム固有のパッチのレベルに指定する5つの数字を含める必要があります。たとえば、次のようになります: 23.0.0.0.0 |
—user user_name |
すべてのノードにルート権限でアクセスするためのユーザー名。 |
-location dir_path |
sudo 実行可能ファイルのためのファイル・システムの完全なパス。
|
-dbname db_names_list |
アップグレードされているデータベース名の一意のリスト。 |
–verbose |
個々のチェックの詳細出力を表示します。 |
-fixup |
指定すると、検証が失敗した際に、修正操作を実行します。 |
-fixupnoexec |
指定すると、検証が失敗した際に、データの修正が生成され、生成された修正を手動で実行する手順が表示されます。 |
次のコマンドを実行すると、Oracle RACのインストールに必要な権限が、ノードnode1
およびnode2
で構成されているかどうかを検証できます。
$ ./cluvfy stage -pre dbinst -upgrade
-src_dbhome /u01/app/oracle/product/21.0.0/dbhome_1
-dest_dbhome /u01/app/oracle/product/23.0.0/dbhome_1
-dest_version 23.0.0.0.0 -fixup -verbose