シャード・データベースの検証

シャード・データベースの要件がすべて満たされていることを確認するには、Oracle提供のプロシージャvalidateShardを実行します。これにより、データベースを検査して、発生した問題があるときに報告します。このプロシージャは、読取り専用であり、データベース構成に変更を加えることはありません。

validateShardプロシージャは、分散データベース構成に含まれるプライマリ、マウント済(未オープン)スタンバイ、およびActive Data Guardスタンバイのデータベースに対して実行する必要があります。validateShardは、分散データベースのライフサイクル期間中に、アップグレード後やパッチ適用後など、いつでも何度でも実行できます。

validateShardパッケージを実行するには、次のように操作します。

$ sqlplus / as sysdba

SQL> alter session set container=shard_pdb_name;
SQL> set serveroutput on
SQL> execute dbms_gsm_fix.validateShard

このプロシージャでは、次のような出力が生成されます。

INFO: Data Guard shard validation requested.
INFO: Database role is PRIMARY.
INFO: Database name is SHARD1.
INFO: Database unique name is shard1.
INFO: Database ID is 4183411430.
INFO: Database open mode is READ WRITE.
INFO: Database in archivelog mode.
INFO: Flashback is on.
INFO: Force logging is on.
INFO: Database platform is Linux x86 64-bit.
INFO: Database character set is WE8DEC. This value must match the character set of the catalog database.
INFO: 'compatible' initialization parameter validated successfully.
INFO: Database is a multitenant container database.
INFO: Current container is SHARD1_PDB1.
INFO: Database is using a server parameter file (spfile).
INFO: db_create_file_dest set to: '/u01/app/oracle/dbs'
INFO: db_recovery_file_dest set to: '/u01/app/oracle/dbs'
INFO: db_files=1000. Must be greater than the number of chunks and/or
tablespaces to be created in the shard.
INFO: dg_broker_start set to TRUE.
INFO: remote_login_passwordfile set to EXCLUSIVE.
INFO: db_file_name_convert set to: '/dbs/SHARD1/, /dbs/SHARD1S/'
INFO: GSMUSER account validated successfully.
INFO: DATA_PUMP_DIR is '/u01/app/oracle/dbs/9830571348DFEBA8E0537517C40AF64B'.

INFOのマークが付いているすべての出力行は、情報の提示を目的としています。この行の情報が目的の構成に適っていることを確認する必要があります。

ERRORのマークが付いているすべての行は、デプロイメントの次のステップに進む前に修正する必要があります。これらの問題が解決されていないと、特定の分散データベース操作でエラーが発生します。

WARNINGのマークが付いているすべての出力行は、目的の構成に適していることも、適していないこともあります。たとえば、このデプロイメントにはスタンバイ・データベースを使用しないことにしていた場合、スタンバイ・データベースやリカバリに関連する警告は無視できます。特に、本番以外のデプロイ、概念実証のデプロイ、アプリケーション開発のデプロイなどの場合に当てはまります。すべての警告を確認して、必要に応じて解決してください。

ここまでのすべてのステップを完了すると、新しく作成したデータベースはGDSCTL ADD SHARDコマンドの実行可能対象になります。

高可用性と障害回復のために、1つ以上のスタンバイ・シャード・データベースも作成するようにしてください。分散データベースの観点からは、前述の要件がスタンバイ・データベースでも満たされていて、プライマリ・シャード・データベースに対するすべての変更がスタンバイに適用されていれば、スタンバイ・データベースに必要な作業は、ADD SHARDコマンドで分散データベース構成に追加することのみです。