ビジネス・オブジェクト構造
各Oracle HCM Cloudビジネス・オブジェクトが、ビジネス・オブジェクト・コンポーネントの階層になります。 階層の最上部に親コンポーネントがあり、その下に子や孫コンポーネントなどが配置されます。 各ビジネス・オブジェクト・コンポーネントには、複数の属性があります。

たとえば、評点モデル・ビジネス・オブジェクトには、評点モデル、評点レベルおよび評点カテゴリのコンポーネントが含まれます。 評点モデル・コンポーネントは、他の2つのコンポーネントの親です。 各コンポーネントには、RatingName、RatingModelCode、RatingLevelCodeなどの属性が含まれます。
HCMデータ・ローダーでサポートされている最も複雑なビジネス・オブジェクトは就業者オブジェクトで、そのオブジェクト階層には5つのレベルが存在します。 これらの範囲は、最上部にある就業者コンポーネントから、アサイメント勤務メジャー、アサイメント・マネージャ、アサイメント等級ステップ、さらに最下部にあるアサイメントその他情報に至るものとなります。 一方、Personタイプ・オブジェクトにはPersonタイプ・コンポーネントのみが含まれます。
用語
次の表では、HCMデータ・ローダーがビジネス・オブジェクトを参照する場合に使用される用語を定義しています。
用語 |
意味 |
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オブジェクトまたはビジネス・オブジェクト |
完全なオブジェクト、つまり、親コンポーネントとすべての子コンポーネントを指します。 たとえば、等級および就業者はビジネス・オブジェクトです。 |
コンポーネントまたはビジネス・オブジェクト・コンポーネント |
ビジネス・オブジェクトのコンポーネントを指します。 たとえば、個人名および雇用関係は就業者オブジェクトのコンポーネントです。 |
論理オブジェクト |
ビジネス・オブジェクトの1つのオカレンスを形成する関連コンポーネントのグループを指します。 たとえば、等級IC1は論理オブジェクトです。 |
論理オブジェクトのロード
同じビジネス・オブジェクトの複数のコンポーネントをまとめて提供すると、HCMデータ・ローダーによって、それらがグループ化され、完全な論理オブジェクトがロードされます。 コンポーネントが個別に処理されることはありません。 論理オブジェクトのいずれかのコンポーネントが検証に失敗した場合は、論理オブジェクト全体が否認されます。 HCMデータ・ローダーは完全な論理オブジェクトのみをロードするため、どのデータがロードされているかを正確に把握できます。 たとえば、ジョブをロードした場合、どのジョブが正常にロードされ、どのジョブがロードに失敗したかがわかります。
統合有効オブジェクト
HCMデータ・ローダーは、統合有効ビジネス・オブジェクトをロードできます。 統合有効ビジネス・オブジェクトは、次の4つのキー・タイプをサポートしています。
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Oracle Fusion GUID
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Oracle FusionサロゲートID
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ソース・キー
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ユーザー・キー
統合有効オブジェクトは、統合キー・マップ表にエントリがあり、そこにそのGUIDとソース・キーが存在します。
HCMデータ・ローダーは、部門ツリーなど統合有効でない少数のオブジェクトもロードできます。 通常、Oracle HCM Cloudはそのようなオブジェクトを所有していません。ソース・キーまたはGUIDでオブジェクトを識別することはできませんが、多くの場合、部門ツリーの作成時に親部門や子部門などの統合キーを使用して外部オブジェクトを参照できます。
サポートされているすべてのビジネス・オブジェクトのデータ・ディクショナリである「ビジネス・オブジェクトの表示」タスクの使用に関するチュートリアルを次に示します: ビジネス・オブジェクト・タスクの表示