Replicatの追加

Replicatを追加するための前提条件、適切なReplicatタイプの選択およびReplicatを追加するステップについて学習します。

Replicatを追加する前に

Replicatを追加する前に、チェックポイント表を追加します。データベースに接続した後、次のステップに従ってチェックポイント表を作成できます。

  1. Administration Serviceから、ナビゲーション・ペインを使用して「構成」ページに移動します。

  2. 「データベース」タブの「チェックポイント」セクションの横の「+」記号をクリックします。

  3. 「チェックポイント表」ボックスにチェックポイント表名を入力します。表名は2つの部分または3つの部分からなる値である必要があります。たとえば、ggadmin.ggs_checkpointtableです。

チェックポイント表は、管理クライアントからADD CHECKPOINTTABLEコマンドを使用して追加できます。

チェックポイント表の追加

Replicat for Java、Oracle GoldenGate Applications AdapterまたはOracle GoldenGate for Big Dataには無効です。

ADD CHECKPOINTTABLEでは、ターゲット・データベースにチェックポイント表を作成します。Replicatは、リカバリで活用するために、この表を使用してトレイル内の読取り位置のレコードを保持します。

チェックポイント表を使用すると、チェックポイントがReplicatトランザクションの一部になるので、使用を強くお薦めします。これによりReplicatは、特定の状況において、チェックポイントのみを使用するときよりも容易にリカバリできます。パラレルおよび調整Replicatにはチェックポイント表が必要です。

GLOBALSファイルのCHECKPOINTTABLEパラメータで1つの表を指定する場合、この表を1つのOracle GoldenGateインスタンス内のすべてのReplicatグループのデフォルト・チェックポイント表として使用できます。Oracle GoldenGateの複数のインスタンス(複数インストール)は同じチェックポイント表を使用できます。同じReplicatグループ名が異なるインスタンスに存在する場合でも、Oracle GoldenGateはチェックポイントを追跡します。

このコマンドを使用する前に、DBLOGINコマンドを使用してデータベース接続を確立してください。この表の列の名前または属性は変更しないでください。ただし、表記憶域の属性は変更できます。

管理クライアントの構文

ADD CHECKPOINTTABLE [[container. | catalog.] owner.table]

名前には、引用符、バックスラッシュ、ドル記号、パーセント記号などの特殊文字を含めることはできません。統計の表示や表の削除で必要になるため、この表の名前を記録しておいてください。

この表をデフォルトのチェックポイント表として使用し、この表をGLOBALSファイルの CHECKPOINTTABLEに指定している場合は、所有者と名前を省略できます。必須ではありませんが、Oracle GoldenGate専用のスキーマでこの表を作成することをお薦めします。所有者と名前を指定しない場合、デフォルト表はGLOBALSパラメータ・ファイルのCHECKPOINTTABLEパラメータに基づいて作成されます。

統計の表示やこの表の削除で必要になるため、この表の名前を記録しておいてください。

Replicatを追加するとき、またはReplicatを削除するときに使用されるチェックポイント表の名前を記録し、DELETE CHECKPOINTTABLEコマンドを使用してチェックポイント表を削除する必要があります。

チェックポイント表のデフォルト・スキーマは、各デプロイメントに定義されているOracle GoldenGateユーザーによって制御されます。

次の例では、GLOBALSファイルに指定されているデフォルト名でチェックポイント表を追加します。

ADD CHECKPOINTTABLE

次の例では、ユーザー定義名でチェックポイント表を追加します。

ADD CHECKPOINTTABLE ggadmin.ggs_checkpointtable

Replicatの追加

ターゲット・デプロイメントのReplicatをAdministration Serviceで追加できます。Replicatを設定する前に、デプロイメントを正しく構成し、データベース資格証明を調べ、Extractを作成したことを確認します。詳細は、「サービス・マネージャからデプロイメントへの最初のアクセス」を参照してください。ソース・デプロイメントとターゲット・デプロイメントを設定したら、次のステップに従ってReplicatを作成して実行できます。

  1. 管理サービスのホームページで、「Replicat」の横にある「+」(プラス)記号をクリックして、「Replicatの追加」ウィザードを開始します。
  2. 「Replicatの情報」画面からReplicatタイプを選択します。

    ノート:

    一部のReplicatタイプは、特定のデータベースでのみ使用できます。すべてのReplicatタイプをデータベースに適用できるわけではありません。

    Replicatのタイプは次のとおりです。

    • パラレルReplicat: このオプションを選択した場合は、統合パラレルReplicatまたは非統合パラレルReplicatを選択します。

      • 統合: このオプションは、パラレルReplicatを選択すると表示されます。

      • 非統合: このオプションは、パラレルReplicatを選択すると表示されます。

    • 統合Replicat

    • 非統合Replicat: このオプションは、異機種間またはOracle以外のデータベースで表示されます。

    • 調整済Replicat

    Replicatのタイプを選択し、次を指定します。

    • プロセス名: Replicatプロセスの名前。調整ReplicatおよびパラレルReplicatの場合は、5文字までです。

    • 説明: Replicatプロセスを説明します。このプロセスを識別するために入力可能な、5文字または8文字より長いテキストです。

  3. 「次」をクリックします。「Replicatオプション」画面が表示されます。
  4. 「Replicatオプション」画面で、次を指定します。
    「Replicatオプション」画面 説明

    トレイル名

    2文字の証跡名。

    証跡サブディレクトリ

    証跡情報の格納場所またはログ・ファイルの名前。証跡ファイルのデフォルトの場所はOracle GoldenGateデータ・ホームです。

    暗号化プロファイル

    使用可能な暗号化プロファイルのリスト。暗号化プロファイルを作成していない場合は、デフォルトでローカル・ウォレット・プロファイルが選択されます。

    資格証明ドメイン

    ターゲット・エンドポイントのドメインを選択します。

    別名

    ターゲット・データベースの別名を選択します。

    チェックポイント表

    既存のチェックポイント表の使用について設定します。

    開始

    Replicatを開始する場所。次の3つのオプションを使用できます。
    • ログでの位置

    • 今すぐ

    • カスタム時間

    「今すぐ」がデフォルトのオプションです。

    カスタム時間

    「開始」ドロップダウン・リストから「カスタム時間」オプションを選択すると、「日付」および「タイムゾーン」オプションが表示されます。

    要件に従って、Replicatを開始する日付とタイムゾーンを指定します。

    トランザクション・ログの順序番号

    作成しているトランザクションのSTART TRANSACTIONレコードを含む、ログ・ファイルのログ・ファイル番号を設定します。

    トランザクション・ログRBAオフセット

    指定したログ・ファイルのレコード・オフセットを設定します。

    最大スレッド番号

    調整Replicatの場合に有効です。

    同時に実行できるアクティブ・スレッドの最大数に強い制限を設定するか、デフォルトのスレッド数である25を使用します。

  5. 「次」をクリックします。「管理対象オプション」画面が表示されます。
  6. 「管理対象オプション」画面で、次のオプションを指定します:
    オプション 説明

    プロファイル名

    自動起動および自動再起動プロファイルの名前を指定します。デフォルトまたはカスタムのオプションを選択できます。

    すでにプロファイルを作成している場合は、そのプロファイルを選択することもできます。「カスタム」オプションを選択すると、このセクション自体から新しいプロファイルを設定できます。

    デプロイメントのヘルスに不可欠

    (Oracleのみ)プロファイルがデプロイメントの状態にとって重要な場合、このオプションを有効にします。

    ノート:

    このオプションは、ExtractまたはReplicatの作成時にのみ表示され、「プロファイル」ページで管理対象プロセスを設定するときには表示されません。

    自動開始

    プロセスの自動起動を有効にします

    開始の遅延

    プロセスを開始するまでの待機時間(秒)

    自動再起動

    プロセスが終了した場合の再起動方法を構成します

    最大再試行回数

    プロセスの起動を試行する最大再試行回数を指定します

    再試行の遅延

    プロセスの起動を試行する際の遅延時間

    再試行期間

    プロセスの起動を試行する継続時間間隔

    失敗時にのみ再起動

    trueの場合、タスクは失敗したときにのみ再起動されます。

    試行回数に達したらタスクを無効化

    trueの場合、プロセスの再起動の最大試行回数に達すると、タスクが無効化されます。

  7. 「次」をクリックします。「パラメータ・ファイル」画面が表示されます。
  8. 「パラメータ・ファイル」画面で、Replicatを設定するための基本パラメータを入力します。デフォルトでは、パラメータ・ファイルのテキストには、必要に応じてカスタマイズできるいくつかのパラメータが含まれています。
    REPLICAT repe 
    USERIDALIAS ggwest DOMAIN OracleGoldenGate 
    DDL INCLUDE MAPPED 
    DDLERROR default discard 
    REPERROR (default,discard) 
    DDLOPTIONS REPORT 
    SOURCECATALOG DBEAST 
    MAP hr.*, TARGET hr.*;
  9. 追加した後、Replicatを開始するには、「作成および実行」をクリックします。「作成」をクリックすると、Replicatが追加されますが、作成後すぐには開始されません。

様々なReplicatモードのその他のパラメータ

Replicatパラメータ・ファイルを構成して、プラガブル・データベースに対してReplicatを構成します。Replicatは、プラガブル・データベース内の任意のモードで動作できます。次のステップで、Replicatパラメータ・ファイルを構成します。
  1. ターゲット・システムで、Oracle GoldenGateコマンドライン・インタフェースを使用してReplicatパラメータ・ファイルを作成します。

    EDIT PARAMS groupname

    nameはReplicatグループの名前です。

  2. 次に示す順序でReplicatパラメータを入力します。パラメータ文ごとに新しい行を開始します。
    サンプルReplicatパラメータ・ファイルを次に示します。
    REPLICAT repe
    USERIDALIAS ggeast DOMAIN OracleGoldenGate
    
    -- In case of Parallel Replicat:
    MAP_PARALLELISM 2
    APPLY_PARALLELISM 4
    SPLIT TRANS_RECS 50000
    
    -- In case of Integrated Replicat:
    DBOPTIONS INTEGRATEDPARAMS(PARALLELISM 4)
    DBOPTIONS INTEGRATEDPARAMS(EAGER_SIZE 20000)
    
    DDL EXCLUDE ALL
    DDLERROR default discard
    REPERROR (default,discard)
    DDLOPTIONS REPORT
    SOURCECATALOG DBEAST MAP hr.*, TARGET hr.*;
    

    パラメータ 説明

    REPLICAT group

    groupは、Replicatグループの名前です。

    USERIDALIAS alias

    Replicatに割り当てられているユーザーのデータベース・ログイン資格証明のエイリアスを指定します。この資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。

    DBOPTIONS INTEGRATEDPARAMS (parameter[, ...])

    このパラメータ指定は、統合モードのReplicatに適用されます。インバウンド・サーバーのオプション・パラメータを指定します。

    MAP [container.]schema.object | library/file | library/file(member), TARGET [container.]schema.object | library/file | library/file(member);

    ソース表または順序、複数オブジェクト、および対応するターゲットオブジェクトの関係を指定します。

    • MAPは、ソース表または順序、またはオブジェクトのワイルドカード・セットを指定します。
    • TARGETは、ターゲット表または順序、またはオブジェクトのワイルドカード・セットを指定します。
    • containerは、コンテナの名前です(ソース・データベースがマルチテナント・コンテナ・データベースの場合)。
    • schemaは、スキーマ名またはスキーマのワイルドカード・セットです。
    • objectは、表または順序の名前、またはオブジェクトのワイルドカード・セットです。
    • libraryは、IBM iライブラリ名またはワイルドカードを使用したライブラリのセットです。
    • fileは、IBM i物理ファイル名またはワイルドカードを使用した物理ファイルのセットです。
    • memberは、IBM i物理ファイル・メンバー名またはワイルドカードを使用したメンバー名のセットです。IBM iネイティブ名の形式(オプション・メンバーを含むライブラリ/ファイル)を使用する場合、有効なワイルドカードは、少なくとも1つの有効な文字の後に末尾のアスタリスク(*)または*ALLが続く名前のみです。

      ノート:

      メンバー名はオプションであり、オブジェクト名の一部として証跡にメンバー名を書き込む必要がある場合に指定する必要があります。メンバー名を指定しない場合、物理ファイル内のすべてのメンバーは、証跡内の単一のオブジェクトとして暗黙的にマージされます。

    このパラメータ文はセミコロンで終了します。

    ワイルドカード指定からオブジェクトを除外するには、MAPEXCLUDEパラメータを使用します。

  3. 統合ReplicatまたはパラレルReplicatを統合モードで使用している場合は、Extractのパラメータ・ファイルに次のパラメータを追加します。
    • LOGALLSUPCOLS: これはデフォルトのオプションで、Replicatパラメータに事前設定されています。このパラメータでは、変更前イメージの補足的にログに記録される列をキャプチャします。これはデフォルト・パラメータであり、オフまたは無効にしないでください。これはOracle GoldenGateでサポートされるすべてのソース・データベースで有効です。12cより前のExtractバージョンでは、GETUPDATEBEFORESおよびNOCOMPRESSDELETESパラメータを使用して、同じ要件を満たすことができます。主キー、一意キーおよび外部キーの変更前および変更後の値をログに記録するようにデータベースを構成する必要があります。

    • UPDATERECORDFORMATパラメータをCOMPACTに設定: これはデフォルトのオプションであり、Replicatパラメータに対して事前設定されています。この設定により、ExtractでUPDATE操作の前イメージおよび後イメージが証跡の単一レコードに結合されます。これはデフォルトのオプションであり、デフォルトの設定を変更しないことをお薦めします。

  4. 構成に推奨されるオプションのReplicatパラメータを入力します。このファイルは、EDIT PARAMSコマンドを使用して、処理を開始する前にいつでも編集できます。
  5. ファイルを保存して閉じます。