DDLOPTIONS

適用対象

ExtractおよびReplicat

説明

DDLOPTIONSパラメータでは、フィルタリングおよび文字列置換以外のDDL処理を構成します。DDLOPTIONS文は複数使用可能ですが、1つの文のみを使用することをお薦めします。複数のDDLOPTIONS文を使用する場合は、相互に上書きしないように、それぞれを一意の文にする必要があります。複数のDDLOPTIONS文は、パラメータ・ファイルに指定された順に実行されます。

デフォルト

引数の説明を参照してください。

構文

DDLOPTIONS
[, DEFAULTUSERPASSWORD password [algorithm [ENCRYPTKEY DEFAULT | ENCRYPTKEY key_name]
[, CAPTUREGLOBALTEMPTABLE ]
[, DEFAULTUSERPASSWORDALIAS alias [DOMAIN domain] ]
[, EXCLUDETAG {tag | + | NULL}] 
[, IGNOREMAPPING]
[, INCLUDETAG {tag | +}][, MAPDERIVED | NOMAPDERIVED]
[, MAPSCHEMAS]
[, MAPSESSIONSCHEMA source_schema TARGET target_schema]
[, NLSLENGTHSEMANTICS CHAR | BYTE | DEFAULT][, NOAPPLYGLOBALTEMPTABLE]
[, NOTAG]
[, PASSWORD algorithm ENCRYPTKEY {key_name | DEFAULT}]
[, REMOVECOMMENTS {BEFORE | AFTER}]
[, REPLICATEPASSWORD | NOREPLICATEPASSWORD]
[, REPORT | NOREPORT]
[, UPDATEMETADATA]
[, USEPASSWORDVERIFIERLEVEL {10|11}]
[, _USEOWNERFORSESSION]
[, WARNONLARGEDDL]
DEFAULTUSERPASSWORD password [algorithm ENCRYPTKEY {key_name | DEFAULT}]

Replicatに有効です。(Oracleのみ)

Oracle GoldenGate資格証明ストアが使用されていない場合に、DEFAULTUSERPASSWORDALIASオプションのかわりに使用できます。レプリケートされる{CREATE | ALTER} USER name IDENTIFIED BY password文に、ソース文で使用されているパスワードとは異なるパスワードを指定します。Replicatは、Extractがトレイルに書き込むプレースホルダを、指定されたパスワードに置き換えます。DEFAULTUSERPASSWORDを使用する場合、ExtractにはDDLOPTIONSNOREPLICATEPASSWORDオプションを使用します。

オプションなしのDEFAULTUSERPASSWORD passwordでは、クリアテキストのパスワードを指定します。パスワードに大/小文字の区別がある場合は、そのように入力してください。

ノート:

プロファイル/パスワードの検証ファンクションはSYSスキーマに存在する必要があるため、CREATE | ALTER PROFILEのレプリケーションは失敗します。これらのDDLを正常にレプリケートするには、SYSスキーマへのDDLは除外されるため、ソース/ターゲットの両方でパスワード検証ファンクションを手動で作成する必要があります。

ENCRYPT PASSWORDコマンドでパスワードが暗号化されている場合、次のオプションを使用します:

algorithm

ENCRYPT PASSWORDコマンドでパスワードの暗号化に使用した暗号化アルゴリズムを、AES128またはAES192AES256の中から指定します。

ENCRYPTKEY key_name

ENCKEYS参照ファイル内のユーザー作成の暗号化キーの論理名を指定します。ENCRYPT PASSWORDKEYNAME key_nameオプションとともに使用された場合に使用し、同じキー名を指定します。

ENCRYPTKEY DEFAULT

指定すると、Oracle GoldenGateでランダムなキーが使用されます。ENCRYPT PASSWORDKEYNAME DEFAULTオプションとともに使用された場合に使用します。

CAPTUREGLOBALTEMPTABLE

Oracleに有効

グローバル一時表(GTT) DDLをExtractに表示できるようになり、レプリケートできます。デフォルトでは、GTT DDLはExtractに表示できないため、CAPTUREGLOBALTEMPTABLEを使用することで、GTT DDLを含むようにExtractを設定できます(GTT DDLはDDL文によってフィルタ可能で、渡されるとトレイルに書き込まれます)。

トレイルに存在するGTT DDLは、フィルタリング基準に合格すると、Replicatによってフィルタおよび実行されます。

トリガーバージョンのExtractの場合、表がGTTかどうかに関係なく、このオプションはfalseに設定されます。

DEFAULTUSERPASSWORDALIAS alias [DOMAIN domain]

Replicatに有効です。(Oracleのみ)

Oracle GoldenGate資格証明ストアが使用されていない場合に、DEFAULTUSERPASSWORDオプションのかわりに使用できます。レプリケートされたCREATE USERまたはALTER USER文のIDENTIFIED BY句のパスワードを置き換える、資格証明の別名を指定します。別名は、Oracle GoldenGate資格証明ストアの暗号化パスワードに解決されます。Replicatは、Extractがトレイルに書き込むプレースホルダを、解決されたパスワードに置き換えてからDDLをターゲットに適用します。

DEFAULTUSERPASSWORDALIASを使用する場合、ExtractにはDDLOPTIONSNOREPLICATEPASSWORDオプションを使用します。

alias

置換パスワードとして使用されるパスワードの資格証明の別名を指定します。この資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。使用する別名が不明な場合は、INFO CREDENTIALSTOREコマンドを発行して資格証明ストアの内容を調べることができます。

DOMAIN domain

資格証明ストアの指定されたユーザーに割り当てられるドメインを指定します。

EXCLUDETAG {tag | + | NULL}]

Extractに有効です。(Oracleのみ)

ノート:

Oracle GoldenGate 23ai以降、EXCLUDETAGおよびINCLUDETAGオプションを使用するための構文が拡張され、削除されたGETREPLICATESIGNOREREPLICATESGETAPPLOPSおよびIGNOREAPPLOPSオプションのかわりに使用する必要があります。

EXCLUDETAGは、DBOPTIONS SET TAGオプションを使用して、またはdbms_xstream.set_tagプロシージャを使用してOracleデータベース・セッション内で、事前にReplicatによってタグ付けされた変更を除外するために使用されます。

EXCLUDETAG tagでは、指定したREDOログでタグ付けされた各レコードを無視するようにExtractプロセスに指示します。

タグ付けされていないすべてのDDL操作を除外するには、EXCLUDETAG NULLを使用します。これは、EXCLUDETAG +の反対です。

EXCLUDETAG +では、REDOログでタグ付けされた各レコードを無視するようにExtractプロセスに指示します。

ノート:

DDLOPTIONSコマンドでEXCLUDETAGパラメータとINCLUDETAGパラメータの両方を指定する場合は、最初にEXCLUDETAGを指定します。

次の例は、EXCLUDETAGを使用してタグ指定子を使用する方法です。
すべてのタグ付き変更を除外するには:
DDLOPTIONS EXCLUDETAG + 
特定のタグ付き変更を除外するには:
DDLOPTIONS EXCLUDETAG 00
DDLOPTIONS EXCLUDETAG 0952
単一のDDLOPTIONS文に複数のexcludeタグを含めるには:
DDLOPTIONS EXCLUDETAG 00 EXCLUDETAG 97ab
INCLUDETAG {tag | +}

Extractに有効です。(Oracleのみ)

証跡ファイルに特定のタグ付きDDL操作を含めるには、INCLUDETAG tagを使用します。タグ値は、16進数の桁で2000 (0-9 A-F)まで指定できます。

ノート:

DDLOPTIONSコマンドでEXCLUDETAGパラメータとINCLUDETAGパラメータの両方を指定する場合は、最初にEXCLUDETAGを指定します。

:

すべてのタグ付き変更を含めるには:

DDLOPTIONS INCLUDETAG + 

特定のタグ付き変更を含めるには:

DDLOPTIONS INCLUDETAG 00
EXCLUDETAGおよびINCLUDETAGパラメータの使用時の考慮事項

TRANLOGOPTIONSおよびDDLOPTIONSコマンドでEXCLUDETAGおよびINCLUDETAGパラメータを使用する場合は、次の点を考慮してください:

  • TRANLOGOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGが指定されていて、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGが指定されていない場合、TRANLOGOPIIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGパラメータはDML操作とDDL操作の両方に適用されます。

  • TRANLOGOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGオプションが指定され、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGも指定されている場合、TRANLOGOPIIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGはDML操作に適用され、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGはDDL操作に適用されます。

  • TRANLOGOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGが指定されておらず、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGが指定されている場合、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGはDDL操作に適用され、DML操作に対するタグ・フィルタリングはありません。

  • TRANLOGOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGが指定されておらず、DDLOPTIONS EXCLUDETAG/INCLUDETAGも指定されていない場合、デフォルトのオプションDDLOPTIONS EXCLUDETAG +が適用可能であり、すべてのタグ付きDDL操作は除外されます。

  • DDLOPTIONSEXCLUDETAGINCLUDETAGの両方を指定する場合は、EXCLUDETAGを最初に指定する必要があります。

IGNOREMAPPING

Replicatに有効です。DDLがMAPPED範囲かUNMAPPED範囲かを決定する名前マッピングの評価を無効化します。このオプションにより、ソースとターゲットのスキーマ名およびオブジェクト名が一致するためマッピング機能が不要な場合に、like-to-like DDLレプリケーション構成のパフォーマンスが向上します。IGNOREMAPPINGを有効にすると、MAPPEDまたはUNMAPPED範囲を決定できず、すべてのDDL文はOTHER範囲として処理されます。ソースのスキーマおよびオブジェクト名がターゲット上で異なるスキーマおよびオブジェクト名にマッピングされている場合、このパラメータを使用しないでください。

MAPDERIVED | NOMAPDERIVED

Replicatに有効です(Oracle)。導出オブジェクト名のマッピング方法を制御します。

MAPDERIVED

導出オブジェクトのMAP文が存在する場合、名前はその文のTARGET句に指定されている名前にマッピングされます。それ以外の場合、名前はベース・オブジェクトを含むMAP文のTARGET句に指定されている名前にマッピングされます。MAPDERIVEDはデフォルトです。

NOMAPDERIVED

名前のマッピングを行わないようにします。NOMAPDERIVEDは、導出オブジェクトの名前を含むすべての明示的なMAP文より優先されます。

導出されたオブジェクトのDDLレプリケーションでの処理方法の詳細は、Oracle GoldenGateによる導出されたオブジェクト名の処理方法を参照してください。

MAPSCHEMAS

Replicat(OracleおよびTeradata)に有効です。MAPSESSIONSCHEMAを使用している場合のみ使用します。

  • MAPSESSIONSCHEMAは、セッション・スキーマのソース・ターゲット間のマッピングを確立し、スキーマがDDLで修飾されていないオブジェクトに使用されます。

  • MAPSCHEMASは、修飾されたスキーマがソースDDLに存在するが、MAPを使用したマッピングは修飾しないオブジェクトを、MAPSESSIONSCHEMAと同じセッション・スキーマ間のマッピングにマップします。そのようなオブジェクトの例には、AS SELECT句内の導出オブジェクトが含まれているOracleのCREATE TABLE AS SELECT文や、TeradataのCREATE REPLICATION RULESET文があります。

このマッピングは、MAP文で指定されたマッピング後に行われます。

例として、次のDDL文がソースOracleデータベースで発行されるとします。

create table a.t as select from b.t;

ターゲット上でのMAP文は次のようになるとします。

MAP a.*, TARGET c.*;
DDLOPTIONS MAPSESSIONSCHEMA b, TARGET b1, MAPSCHEMAS

このマッピングの結果、Replicatはターゲット上に次のDDL文を発行します。

create table c.t as select from b1.t;
  • ベース表は、TARGET句(スキーマc)に従ってマップされます。

  • 修飾された導出オブジェクト(SELECT FROM内の表t)は、MAPSCHEMASが存在するため、MAPSESSIONSCHEMA (スキーマb1)に従ってマップされます。

MAPSCHEMASを指定しない場合、MAPSESSIONSCHEMAのみが未修飾のオブジェクトをマップするため、導出オブジェクトは、(TARGET句で指定した)スキーマcにマップされます。

MAPSESSIONSCHEMA source_schema TARGET target_schema

Replicatに有効です(Oracleのみ)。ソースのセッション・スキーマを、ターゲット上の異なるセッション・スキーマにマッピング(変換)します。

  • source_schemaは、ソース上でALTER SESSION set CURRENT_SCHEMAで設定されているセッション・スキーマです。

  • target_schemaは、ターゲット上でALTER SESSION set CURRENT_SCHEMAで設定されているセッション・スキーマです。

ワイルドカードはサポートされていません。複数のMAPSESSIONSCHEMAパラメータを使用して、異なるスキーマをマップできます。

MAPSESSIONSCHEMAは、マスターまたは導出オブジェクト名に基づくすべてのスキーマ名マッピングより優先されます。

このセクション最後の使用例を参照してください。

MAPSCHEMASも参照してください。

NLSLENGTHSEMANTICS CHAR | BYTE | DEFAULT]

Replicatに有効です(Oracleのみ)。

Replicatは、DDLレプリケーション・トレイル・ファイル・レコードの一部であるNLS_LENGTH_SEMANTICS Oracleデータベース・セッション・パラメータ設定をオーバーライドできます。たとえば、DDLがNLS_LENGTH_SEMANTICSパラメータ値がBYTEのデータベース・セッションで実行される場合、ReplicatがDDLを適用する前に、デフォルトでデータベース・セッション・パラメータNLS_LENGTH_SEMANTICSBYTEに設定されます。これをオーバーライドするには、NLSLENGTHSEMANTICSパラメータをCHARに設定し、DDLが適用される前にNLS_LENGTH_SEMANTICSセッション・パラメータをCHARに設定します。

NOAPPLYGLOBALTEMPTABLE

Replicatがグローバル一時表(GTT)を適用しないようにします。このオプションを指定しない場合、Replicatは常にトレイルからグローバル一時表(GTT)にDDLを適用します。

NOTAG

Replicatに有効

ReplicatがREDOタグ(デフォルト・タグ'00'またはDBOPTIONSパラメータのSETTAGオプションによって設定されるタグ)を使用して適用するDDLのタグ付けを禁止します。

Replicatで使用されるデフォルトのタグ値は00で、DBOPTIONS SETTAGパラメータを使用して手動で変更できます。DBOPTIONSを参照してください。

PASSWORD algorithm ENCRYPTKEY {key_name | DEFAULT}

Extractに有効です(Oracleのみ)。

DDLをトレイルに書き込む前に、ExtractにソースDDLのすべてのパスワードを暗号化させます。

algorithm

パスワードの暗号化に使用する暗号アルゴリズムを指定します。有効な値は、AES128AES192またはAES256です。

ENCRYPTKEY key_name

ENCKEYS参照ファイル内のユーザー作成の暗号化キーの論理名を指定します。

ENCRYPTKEY DEFAULT

指定すると、Oracle GoldenGateでランダムなキーが使用されます。

REMOVECOMMENTS {BEFORE | AFTER}

(オプション) ExtractおよびReplicatに有効です(Oracleのみ)。DDL操作からコメントを削除するかどうかを制御します。デフォルトでは、DDLSUBSTパラメータを使用して文字列の置換で使用できるように、コメントは削除されません。詳細は、DDLSUBSTを参照してください。

REMOVECOMMENTS BEFORE

ExtractまたはReplicatによってDDL操作が処理される前にコメントを削除します。コメントは、文字列置換で使用できません。

REMOVECOMMENTS AFTER

文字列置換で使用された後にコメントを削除します。これは、REMOVECOMMENTSが指定されていない場合のデフォルト動作です。

REPLICATEPASSWORD | NOREPLICATEPASSWORD

Extractに有効です(Oracleのみ)。{CREATE | ALTER} USER user IDENTIFIED BY passwordコマンドのパスワードに適用します。

  • デフォルト(REPLICATEPASSWORD)では、Oracle GoldenGateはターゲットのCREATEまたはALTER文でソース・パスワードを使用します。

  • ソース・パスワードのターゲットへの送信を防ぐには、NOREPLICATEPASSWORDを使用します。

NOREPLICATEPASSWORDを使用する場合は、DDLOPTIONS文とDEFAULTUSERPASSWORDまたはReplicatパラメータ・ファイルのDEFAULTUSERPASSWORDALIASオプションを使用して、ターゲットDDL文用のパスワードを指定します。

REPORT | NOREPORT

ExtractおよびReplicat(OracleおよびTeradata)に有効です。レポート・ファイルに詳しいDDL処理情報を書き込むかどうかを制御します。デフォルトのNOREPORTでは、基本的なDDL統計をレポートします。REPORTでは、使用しているパラメータ、および処理された操作のステップバイステップの履歴をレポートに追加します。

UPDATEMETADATA

Replicatに有効です(Oracleのみ)。アクティブアクティブの双方向構成で使用します。このパラメータは、DDLが開始されたシステム上のReplicatに、もう一方のシステムにこのDDLが伝播されたため、新しいメタデータにあわせてすぐにオブジェクト・メタデータ・キャッシュを更新するように通知します。これにより、Replicatのメタデータ・キャッシュと、ローカル・データベースの現在のメタデータの同期性を維持します。

USEPASSWORDVERIFIERLEVEL {10|11}

OracleからOracleの構成でのみ有効です。DDL CREATE USER文で送信されるパスワード・ベリファイアに変更が必要かどうかを確認します。この確認を行う理由は、Oracleにはデータベース・バージョンに応じて異なるパスワード・ベリファイアがあるためです。

  • 10g: user$.passwordに保持されている弱いベリファイア。

  • 11g: SHA-1ベリファイア。

  • 12c: SHA-2およびHTTPダイジェスト・ベリファイア。

SHA-1、SHA-2およびHTTPベリファイアは、'S:<SHA-1-verifier>;H:<http-verifier>;T:<SHA-2-verifier>'という形式でuser$.spare4に取得されます。Integrated Extractは、12cではcreate user DDL文に対して次のDDLを返します。

  • 12.0.1.0では、CREATE USER username IDENTIFIED BY VALUES 'S:SHA-1;H:http;weak'を返します。

  • 12.0.2.0以降では、CREATE USER username IDENTIFIED BY VALUES 'S:SHA-1;H:http;T:SHA-2;weak'を返します。

ReplicatをOracle 12cに対して実行する場合、これらのCREATE USERフォームはRDBMSレベルで処理されますが、ReplicatをOracle 10gまたは11に対して実行する場合、これらのフォームはRDBMSによって処理されません。Oracle 10gは弱いベリファイアのみを受け入れ、Oracle 11gS:SHA-1および弱いベリファイアのみを受け入れます。

Oracle 12cに接続されたExtractに対して生成されたCREATE USER DDLを、Oracle 10gまたは11gに接続されたReplicatで使用できるようにするには、次のように、このパラメータを使用して不要なベリファイアをフィルタリングで除外できます。

  • USEPASSWORDVERIFIERLEVELを10に設定した場合、弱いベリファイア以外はすべてCREATE USER DDL検証文字列からフィルタリングで除外されます。

  • USEPASSWORDVERIFIERLEVELを11に設定した場合、S:SHA-1および弱いベリファイア以外はすべてCREATE USER DDL検証文字列からフィルタリングで除外されます。

WARNONLARGEDDL

このオプションはExtractに有効です。

DDLがBUFFERサイズを超えている場合、異常終了せずにExtractに対して警告メッセージを生成できます。

例1   

次に、MAPSESSIONSCHEMAを使用して、ソース・セッション・スキーマをターゲット上の別のスキーマにマッピングする方法を示します。

ExtractおよびReplicatで、次のようにDDL取得およびマッピングが構成されているとします。

Extract:

DDL INCLUDE OBJNAME SRC.* INCLUDE OBJNAME SRC1.*
TABLE SRC.*;
TABLE SRC1.*;
DDL INCLUDE OBJNAME SRC.* INCLUDE OBJNAME SRC1.*
TABLE SRC.*;
TABLE SRC1.*;

Replicat:

DDLOPTIONS MAPSESSIONSCHEMA SRC TARGET DST
DDLOPTIONS MAPSESSIONSCHEMA SRC1 TARGET DST1
MAP SRC.*, TARGET DST.*;
MAP SRC1.*, TARGET DST1.*;
DDL INCLUDE OBJNAME DST.* INCLUDE OBJNAME DST1.*

ソースのログイン・ユーザーによって、次のDDL文が発行されるとします。

ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA=SRC;
CREATE TABLE tab (X NUMBER);
CREATE TABLE SRC1.tab (X NUMBER) AS SELECT * FROM tab;

Replicatは、次のようなDDLを実行します(各コード・セグメントの前に説明を記載しています)。

-- Set session to DST, because SRC.* is mapped to DST.* in MAP statement.
ALTER SESION SET CURRENT_SCHEMA=DST;
-- Create the first TAB table in the DST schema, using the DST session schema.
CREATE TABLE DST.tab (X NUMBER);
-- Restore Replicat schema.
ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA=REPUSER
-- Set session schema to DST, per MAPSESSIONSCHEMA, so that AS SELECT succeeds.
ALTER SESION SET CURRENT_SCHEMA=DST;
-- Create the DST1.TAB table AS SELECT * FROM the first table (DST.TAB).
CREATE TABLE DST1.tab (X NUMBER) AS SELECT * FROM tab;
-- Restore Replicat schema.
ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA=REPUSER

MAPSESSIONSCHEMAを指定しない場合、SELECT * FROM TABは存在しないSRC.TAB表からの選択を試み、失敗します。デフォルトでは、ソース・スキーマを、ターゲットDDL文の未修飾のオブジェクトに適用します。その場合、DDL文は次のようになり、失敗します。

-- Set session to DST, because SRC.* is mapped to DST.* in MAP statement.
ALTER SESION SET CURRENT_SCHEMA=DST;
-- Create the first TAB table in the DST schema, using the DST session schema.
CREATE TABLE DST.tab (X NUMBER);
-- Restore Replicat schema.
ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA=REPUSER
-- Set session schema to SRC, because TAB in the AS SELECT is unqualified-- and SRC is the source session schema.
ALTER SESION SET CURRENT_SCHEMA=SRC;
-- Create DST1.TAB AS SELECT * from SRC.TAB (SRC=current session schema).
CREATE TABLE DST1.tab (X NUMBER) AS SELECT * FROM tab;
-- SRC.TAB does not exist.
-- Abend with an error unless the error is handled by a DDLERROR statement.
例2   

次に、DEFAULTUSERPASSWORDALIASを使用して、レプリケートされる{CREATE | ALTER} USER name IDENTIFIED BY password文にソース文で使用されたものとは異なるパスワードを指定する方法を示します。この例では、別名ddlaliasが資格証明ストアのtargetドメインにあります。

DDLOPTIONS DEFAULTUSERPASSWORDALIAS ddlalias DOMAIN target