2.2 Trusted Partition
Trusted Partitionでは、仮想マシン(VM)を使用してOracle Exadata Database Machine上のOracleソフトウェアで必要となるプロセッサ・ライセンスの数を制限できます。
ノート:
Trusted Partitionは、2ソケットのExadataデータベース・サーバーでのみサポートされています。仮想化は8ソケットのExadataデータベース・サーバーではサポートされていないため、8ソケットのExadataシステムでTrusted Partitionは使用できません。
Oracle Exadata Database Machineでは、仮想マシン(VM)をTrusted Partitionとして使用できます。この場合、VMで稼働しているすべてのOracleソフトウェアには、そのVMで使用されているCPUリソースに応じたライセンスが必要になります。
Trusted PartitionでのOracleプログラムのライセンス供与では、2個の仮想CPU (vCPU)が1個の物理CPUコアに相当するものとしてカウントされます。また、Oracleプロセッサ・ライセンス規則、1つのプロセッサ・ライセンスが物理CPUコア2個に適用されます。そのため、4つのVM vCPUにつき、1つのプロセッサ・ライセンスが必要になります。
各Exadataデータベース・サーバーではOracle Database Enterprise Editionの最小ライセンス要件も満たす必要があります。これはCapacity-On-Demandのアクティブ・コアの最小数と同じです。最小ライセンス要件は、その他のOracleソフトウェア(データベース・オプションやEnterprise Managerパックなど)には適用されません。これらは使用に応じたライセンス供与となります。
たとえば、Exadata X10Mシステムで2台のデータベース・サーバーを稼働する例を考えます。各データベース・サーバーに2つの物理CPUが含まれており、合計の物理CPUコア数は192です。さらに、このシステムでは、次の特性を持つ2つのデータベース(D1およびD2)を別個のVMクラスタで稼働していると想定します:
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両方のデータベースでOracle Database Enterprise EditionをOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)およびOracle Partitioningオプションとともに使用しています。
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D2ではOracle Advanced Securityオプションも使用しています。
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各サーバーでは、D1が32個のvCPUを使用するVM内で、D2が24個のvCPUを使用するVM内で稼働しています。
この条件においてTrusted Partitionを使用する場合、Oracle Database Enterprise Edition、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)およびOracle Partitioningでは112個のvCPU (2サーバー、32個のvCPU + 24個のvCPU)のライセンスが供与される必要があり、各ソフトウェア・アイテムについて28個のプロセッサ・ライセンスが必要になります。
また、D2で使用しているOracle Advanced Securityオプションでは48個のvCPU (2サーバー、それぞれに24個のvCPU)のライセンスが供与される必要があり、12個のプロセッサ・ライセンスが必要になります。
Oracle Exadata Database MachineでTrusted Partitionを使用するには、Oracle Exadata System Software 12.1.2.1.0以降を実行し、Oracle Enterprise Managerを常時使用してシステムの監視と構成の検証を実施する必要があります。