8.2.2.3 最適なソフトウェア・メンテナンスの構成プラクティス

Exadata Database Machineを構成する場合は、ソフトウェア更新を実行する影響およびリスクを減らす機能を導入することが重要です。

構成のプラクティス ソフトウェア・メンテナンスのために使用 用途

Oracle ASM高冗長性ディスク・グループ

ローリング更新 - Exadataストレージ・サーバー

データベースをオンラインのままにしてローリング形式でストレージ・サーバー更新を実行する場合、高冗長性のOracle ASMディスク・グループを構成することを強くお薦めします。高冗長性ディスク・グループは、ローリング更新中に別のストレージ・サーバーでのディスクの障害に耐えることができます。

ローリングまたはオンラインのストレージ・サーバーの更新中、更新されるストレージ・サーバーのディスクは、更新中にpatchmgrによって1つのストレージ・サーバー上でオフラインになります。更新が完了すると、ディスクはOracle ASMによって再同期化され、patchmgrは次のストレージ・サーバーの更新を開始します。

ディスクのオフライン中、ディスク・グループの冗長性は低くなります。ローリング更新中に標準冗長性ディスク・グループの冗長性が低いと、別のストレージ・サーバーでディスクに障害が発生した場合にディスマウントされ、データが失われる可能性があります。

Oracle ASMディスク・グループの冗長性は、通常、システムの初期構成時に設定されます。そのため、システム構成の前に、ストレージ・サーバー更新の実行を計画する方法(ローリングまたは非ローリング)を考慮します。

Oracle Data Guardフィジカル・スタンバイ・システムは、ローリング・ストレージ・サーバー更新中のディスク障害に対して保護することもできます。

クライアントの高可用性のためのOracle RACの機能

ローリング更新 - Exadataデータベース・サーバー、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseソフトウェア

クラスタ内の他のサーバー上でデータベース・サービスの実行中に1つのベース・サーバー上でExadataデータベース・サーバー、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseソフトウェアの更新をローリング形式で一度に実行する場合、更新されるExadataデータベース・サーバー上ではデータベース・サービスを停止する必要があります。

メンテナンス中に停止されるデータベース・インスタンスに接続されたクライアント・アプリケーションへの影響を最小限に抑えるには、データベース・サービス、高速アプリケーション通知(FAN)、高速接続フェイルオーバー(FCF)およびアプリケーション・コンティニュイティを使用するように、クライアント・アプリケーションを構成します。

Oracle Data Guardフィジカル・スタンバイ・データベース

ローリング更新または非ローリング更新(Oracle Databaseパッチ・セットおよびリリース更新を除く)

Oracle Data Guard Standby-First Patchの適用は、プライマリ・データベースへのリスクが最小限のローリング方式でOracleパッチを適用および検証する目的で、プライマリ・データベースとそのフィジカル・スタンバイ・データベース間で異なるExadataインフラストラクチャ、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseソフトウェアをサポートします。

Oracle Data Guard一時ロジカル・スタンバイ・データベース

ローリング更新または非ローリング更新

Oracle Data Guardロジカル・スタンバイ・データベースを使用して、パッチ・セットおよびリリース更新でのデータベース・アップグレードによる停止時間を減らします。 データベースのアップグレードによる停止時間は、プライマリ・データベースがオンラインのままで現在のバージョンを実行して、ロジカル・スタンバイ・データベースを新しいバージョンにアップグレードし、同期を維持することを許可することにより短縮されます。

Oracle GoldenGate

ローリング更新または非ローリング更新

Oracle GoldenGateを使用して、パッチ・セットおよびリリース更新でのデータベース・アップグレードによる停止時間を減らします。データベースのアップグレード中の停止時間は、ソース・データベースがオンラインのままで現在のバージョンを実行して、ターゲット・データベースを新しいバージョンにアップグレードし、同期を維持することを許可することにより短縮されます。