8.3.6 Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Database更新の実行の概要

Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseソフトウェアを更新するステップは、実行しているソフトウェア更新のタイプによって異なります。

リリース更新(RU)への更新

新しいリリース更新(RU)の更新は、インプレースまたはアウトオブプレースで実行できます。インプレースとアウトオブプレースの両方の方法で、ローリング更新と非ローリング更新がサポートされています。

  • インプレース

    Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseソフトウェアが更新中のノードで停止している間に、OPatchを使用して現在のソフトウェア・ホームに更新が適用されます。

    これは、RU READMEに記載されているように、Oracle Grid InfrastructureまたはOracle DatabaseソフトウェアにRUを適用するデフォルトの方法です。RUを適用するステップは、各ノードで実行する必要があります。

  • アウトオブプレース(推奨)

    Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseソフトウェアの実行中に、新しいソフトウェア・ホームが準備され、更新されます。新しいホームが準備されると、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseはすばやく停止し、新しいホームに切り替えられ、再起動されます。

    アウトオブプレースは、インプレース更新より次のような大きな利点があります。

    • Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseソフトウェアがオンライン中に新しいホームを準備できるため、リスクは低くなります。
    • 新しいソフトウェア・ホームへの切替えは、インプレースの更新を適用するよりも速いため、停止時間は短くなります。
    • 元のソフトウェア・ホームに簡単に戻すことができるため、ロールバックが高速になります。

    アウトオブプレース更新を導入する推奨の方法は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング(以前は高速ホーム・プロビジョニングと呼ばれていました)を使用することです。次の利点があります。

    • クラスタ内のすべてのノードにソフトウェア更新を配布します。
    • 1つのコマンドを使用して、ローリング形式または非ローリング形式でクラスタ全体の更新をオーケストレートします。
    • アプリケーションの可用性を維持するために、データベース・サービスの再配置を制御します。

    アウトオブプレースのソフトウェア更新は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでもサポートされています。

    フリート・パッチ適用およびプロビジョニングまたはOracle Enterprise Manager Cloud Controlのないアウトオブプレースのソフトウェア更新は、My Oracle Supportのドキュメント2087150.1に従って行うことができます。

OJVM更新

OJVM更新は、OJVMのセキュリティ脆弱性に対処するデータベース・ホーム用の個別のソフトウェア更新です。標準ソフトウェア更新とは別にインストールされます。OJVM更新は、特定の状況でローリング形式でインストールできます。

新しいリリースへの更新

Oracle Grid InfrastructureまたはOracle Databaseの上位リリースに更新するには、My Oracle Supportのステップバイステップのリリース手順に従ってください。