8.5.8.3 ISOファイルの直接使用

各Exadataデータベース・サーバー更新は、圧縮されたISOイメージ・ファイルとしてパッケージ化されます。このファイルは、patchmgr更新ユーティリティで直接使用できます。

このアプローチでは、Exadata patchmgrユーティリティを実行しているサーバー上の圧縮済ISOファイルのコピーのみが必要なので、簡略である点が主な利点です。ただし、このアプローチを使用して、patchmgrユーティリティは、更新のターゲットであるすべてのExadataデータベース・サーバーに圧縮済ISOファイル全体を伝播する必要があります。一方、patchmgrは、他の方法を使用する場合にのみ、個々のパッケージを更新ターゲットに伝播します。したがって、このアプローチでは、更新されるサーバーごとに追加の空きローカル・ストレージ領域が必要です。

一般的な手順は次のとおりです。状況やサーバー構成に応じて例のコマンドを調整する必要があります。

  1. Exadataデータベース・サーバー更新パッチをMy Oracle Supportからpatchmgrサーバーにダウンロードします。

    各Exadataデータベース・サーバー更新パッチには、圧縮されたISOイメージ・ファイルが含まれています。

    使用可能なExadataデータベース・サーバー更新パッチを検索するには、My Oracle Supportドキュメント888828.1を参照してください。

  2. 圧縮済ISOファイルは、patchmgr更新ユーティリティで直接使用します。

    patchmgrコマンドで、--repoオプションを使用して圧縮済ISOファイルを指定します。

    次に例を示します:

    [root@pmserver ~]# patchmgr --dbnodes database_node_file --precheck --repo /var/stage/p35869377_231000_Linux-x86-64.zip --target_version 23.1.8.0.0.231109
    [root@pmserver ~]# patchmgr --dbnodes database_node_file --upgrade --repo /var/stage/p35869377_231000_Linux-x86-64.zip --target_version 23.1.8.0.0.231109 --rolling

    この例では、Exadataリリース23.1.8のExadataデータベース・サーバー更新パッチ・アーカイブ(p35869377_231000_Linux-x86-64.zip)を使用します。この例では、圧縮パッチ・アーカイブが/var/stageにダウンロードされていることを前提としています。