1.2 Oracle Exadataの構成

Oracle Exadataは、ハーフ・ラックなどの特定の構成になる場合や、任意の数のデータベース・サーバーとストレージ・サーバーによるエラスティック構成を使用する場合があります。

Oracle Exadataは、データベース・サーバーとストレージ・サーバーの両方にスケールアウト・アーキテクチャを使用します。Oracle Exadataが増大するのに伴い、データベースCPU、記憶域およびネットワーキングがバランスの取れた方法で追加され、ボトルネックのないスケーラビリティが実現されます。

初期のOracle Exadataモデルは、クォータ・ラックまたはハーフ・ラックなどの固定構成でした。

現代的なOracle Exadataシステムでは、エラスティック構成と呼ばれるカスタム構成が使用されます。エラスティック構成では、必要に応じて任意の数のデータベース・サーバーとストレージ・サーバーを搭載したOracle Exadataラックを構築できます。詳細は、「エラスティック構成」を参照してください。

ラック内のアップグレードに加えて、統合されたRDMAネットワーク・ファブリックを使用して複数のラックを接続し、さらに大きな構成を形成できます。たとえば、4つのフルExadataラックで構成されたシステムは、基本的に単一ラック・システムよりも4倍強力です。4つのラックにより、I/Oスループット、記憶容量およびプロセッサが4倍になります。マルチラック・システムは、単一の大規模システムとして構成したり、複数データベースの統合のために論理的にパーティション化できます。

より大きな記憶容量が必要な場合、Oracle Exadata Storage拡張ラックを使用できます。Oracle Exadata Storage拡張ラックを使用すると、Oracle Exadataの記憶容量と帯域幅を増やすことができます。これは、履歴データまたはアーカイブ・データ、バックアップ、ドキュメント、イメージ、XML、ラージ・オブジェクト(LOB)などの膨大な量のデータを必要とするデータベース・デプロイメント用に設計されています。Oracle Exadata Storage拡張ラックは、4つのストレージ・サーバーを含む基本構成から開始し、必要な数の追加ストレージ・サーバーをラックの物理容量まで追加できます。Oracle Exadata Storage拡張ラックのサーバーは、統合されたRDMAネットワーク・ファブリックを使用してOracle Exadataに接続します。

すべてのOracle Exadata実装で実績のある構成標準が使用されているため、お客様はミッションクリティカルなアプリケーションにOracle Exadataを導入した他のユーザーの経験から恩恵を受けることができます。

Oracle Exadataでは、標準のOracle Databaseソフトウェアが実行されます。Oracle Databaseで実行されるアプリケーションは、アプリケーションに変更を加えることなくシームレスにOracle Exadataに移行できます。