1.3 Oracle Exadata Database Machineのパフォーマンス機能

Oracle Exadata Database Machineは高いパフォーマンスとスケーラビリティを実現するだけでなく、独自のテクノロジも提供しています。

Exadataデータベース・サーバーは、データ中心のSQL操作をOracle Exadata Storage Serverにオフロードできます。SQL処理をOracle Exadata Storage Serverに移すと、ディスクからデータを読み取る際に、すべてのストレージ・サーバーで即時にパラレルでデータのフィルタリングおよび処理を行うことができます。Exadata記憶域のオフロードにより、データベース・サーバーのCPU使用量が低減され、ストレージ・サーバーとデータベース・サーバー間を移動するデータ量が大幅に減少します。

データ圧縮を使用すると、大規模データベースに消費される記憶域を大幅に削減できます。Oracle Exadata Storage Serverには、ハイブリッド列圧縮と呼ばれる非常に優れた圧縮機能があります。ハイブリッド列圧縮を使用すると最高レベルのデータ圧縮が可能になり、I/Oが削減されるためコストが大幅に節約されてパフォーマンスが向上します。従来のシステムでは、データの高圧縮を有効にするとパフォーマンスが低下する問題があります。Oracle Exadata Database Machineでは、圧縮解除オーバーヘッドをOracle Exadata Storage Serverの多数のプロセッサにオフロードできるため、ほとんどのワークロードはハイブリッド列圧縮を使用するとそれらを使用しない場合よりも速く実行されます。ハイブリッド列圧縮は、列格納の圧縮パフォーマンスと分析パフォーマンスの両方の利点を組み合せつつ、列格納でドリルダウン操作時に経験する大幅な速度低下を回避します。

Oracle Exadata Database Machineでは、フラッシュ・ディスクではなく最新のPCIeフラッシュ・テクノロジが使用されます。PCIeフラッシュでは、フラッシュが、遅いディスク・コントローラやディレクタの背後ではなく高速PCIeバス上に直接配置されるため、パフォーマンスが大幅に向上します。フラッシュ・カードの構成および容量の詳細は、「Oracle Exadataのハードウェア・コンポーネント」を参照してください。

Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュは、PCIeフラッシュにアクセス頻度の高いデータを自動的にキャッシュしつつ、アクセス頻度の低いデータをディスク・ドライブに維持します。これにより、フラッシュのパフォーマンスにディスクの容量とコストが提供されます。Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュは、データベース・ワークロードと、再利用されなかったりキャッシュに収まらないデータのキャッシュを回避する状況を認識します。Oracle DatabaseおよびOracle Exadata System Softwareでは、データベース表、索引およびセグメントのレベルでディレクティブを提供し、特定のデータがフラッシュに保存されるようにできます。表はフラッシュに保持できますが、その際、従来のストレージおよびフラッシュ・ディスクで必要であった、異なる表領域、ファイルまたはLUNへの移動は必要ありません。

ノート:

Oracle Exadata Database Machineには、Oracleソフトウェアのライセンスは付属していません。Oracle Exadata Database Machineをデータベース・サーバーとして使用する場合、次のソフトウェアの適切な使用許諾が必要となります。

  • Oracle Database

  • Oracle Exadata System Software

また、次のソフトウェアの使用許諾の取得をお薦めします。

  • Oracle RAC

  • Oracle Partitioning