8.1.2 ストレージ・サーバーでのインメモリー列指向キャッシング

Oracle Exadata System Softwareリリース12.2.1.1.0では、Exadata Hybrid Columnar Compression表用にOracle Exadata Storage Server上でインメモリー列指向キャッシングのサポートを導入しました。Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)では、特に圧縮されていない表およびOLTP圧縮表などの表タイプを追加するために、ストレージ・サーバー上でインメモリー列指向のサポートを拡張しました。

圧縮されていない表およびOLTP圧縮表のためにDatabase In-Memory形式を拡張すると、追加した表タイプに関するSmart Scan問合せに、ストレージ・フラッシュ・キャッシュに格納されたデータに対する高速ベクトル処理インメモリー・アルゴリズムが役立ちます。この形式では、結合や集計など、ほとんどのインメモリー・パフォーマンス拡張がSmart Scanでサポートされています。Database In-Memory形式は領域効率に優れており、通常、非圧縮形式またはOLTP圧縮形式よりも少ない領域を使用します。Database In-memory形式でデータを格納すると、ストレージ・フラッシュ・キャッシュで領域がより適切に使用されます。

従来の非圧縮形式またはOLTP圧縮形式からDatabase In-Memory形式への再書込みは、非常にCPU負荷が高くなります。Oracle Exadata System Softwareには、頻繁に変更されないリージョンに対してDatabase In-Memory形式でデータをキャッシュするための組込みのインテリジェンスがあります。

標準表領域(暗号化されていない)および暗号化表領域からのデータを、インメモリー列指向キャッシュ形式でキャッシュできます。

Oracle Database In-Memoryを使用する場合と同様に、新しいDatabase In-Memory形式は、問合せのパフォーマンスに悪影響を及ぼさないようバックグラウンド・プロセスで作成されます。

INMEMORY_SIZEデータベース初期化パラメータを構成した場合、この機能はデフォルトで有効になっており、この機能を使用するために追加の構成は必要ありません。INMEMORY_SIZEが構成されていない場合、非圧縮表およびOLTP圧縮表のデータは、ネイティブ形式でフラッシュ・キャッシュにキャッシュされ、Database In-Memory列指向形式ではキャッシュされません。

この機能を無効にする必要がある場合、ALTER TABLEコマンドとともに新しいDDLキーワードCELLMEMORYを使用できます。『Oracle Exadata System Softwareユーザーズ・ガイド』ストレージ・サーバーでのインメモリー列指向キャッシングの有効化または無効化に関する項を参照してください。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)バージョン12.1.0.2.161018DBBPまたはOracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)

  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)を使用している場合、バグ24521608のパッチ

  • (推奨)バグ26261327のパッチ(複雑な問合せ用のより適切な逆オフロード機能を有効化)