2.2.1.1 自動サービス配置について
Exascaleシステム・コンポーネントは、一連のクラスタ化されたソフトウェア・サービスを使用して実装されます。このトピックでは、Exascaleストレージ・サービスのデフォルトの自動配置について説明します。
デフォルトでは、Exascaleは自動サービス配置を使用して、必要なExascaleストレージ・サービスがExascaleクラスタ全体で確実に使用できるようにします。Exascaleでストレージ・サービスが稼働していないことが検出された場合、サービス・インスタンスは別のノードで自動的に再起動されます。
Exascaleストレージ・サービスのデフォルトの自動サービス配置方法の概要を次に示します:
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クラスタ・サービス(EGS)
各Exascaleクラスタには、5つのEGSインスタンスが含まれます。
5つ以上のExadataストレージ・サーバーがあるExascaleクラスタの場合、最初の5つのストレージ・サーバーのそれぞれで1つのEGSインスタンスが実行されます。
ストレージ・サーバーが5つ未満のExascale構成では、各Exadataストレージ・サーバーで1つのEGSインスタンスが実行され、必要な合計5つに達するまで、残りのEGSインスタンスがExadataコンピュート・ノードで実行されます。ベアメタル構成では、EGSコンピュート・ノード・インスタンスはサーバーのオペレーティング・システム上で実行されます。コンピュート・ノードが仮想マシン(VM)上で実行されている構成では、EGSコンピュート・ノード・インスタンスはハイパーバイザで実行されます。
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制御サービス(ERS)
5つ以上のExadataストレージ・サーバーがあるExascaleクラスタの場合、合計5つのERSインスタンスがExadataストレージ・サーバーに分散されます。最初の3つのERSインスタンスにはフロントエンド・プロセスとバックエンド・プロセスが含まれ、最後の2つのインスタンスにはバックエンド・プロセスのみが含まれます。
ストレージ・サーバーが5つ未満のExascale構成では、各ストレージ・サーバーで1つのERSインスタンスが実行されます。最初の3つのERSインスタンスにはフロントエンド・プロセスとバックエンド・プロセスが含まれ、残りのインスタンスにはバックエンド・プロセスのみが含まれます。
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システム・ボールト・マネージャ(SYSEDS)およびユーザー・ボールト・マネージャ(USREDS)
5つ以上のExadataストレージ・サーバーがあるExascaleクラスタの場合、合計5つのSYSEDSインスタンスおよび5つのUSREDSインスタンスがExadataストレージ・サーバーに分散されます。
ストレージ・サーバーが5つ未満のExascale構成では、各ストレージ・サーバーで1つのSYSEDSインスタンスおよび1つのUSREDSインスタンスが実行されます。
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ブロック・ストア・マネージャ(BSM)およびブロック・ストア・ワーカー(BSW)
デフォルトでは、合計3つのBSMインスタンスおよび3つのBSWインスタンスがExadataストレージ・サーバーに分散されます。
いずれの場合も、Exascaleストレージ・サービス・インスタンスは、ワークロード全体を均等に分散することを目的として、使用可能なストレージ・サーバーに自動的に分散されます。
自動サービス配置によって制御されるExascaleストレージ・サービスに加えて、Exascaleクラスタに関連付けられているすべてのストレージ・サーバーには、インスタンス障害検出(IFD)サービスおよびコアExadataセル・サービス(セル・サーバー(CELLSRV)、管理サーバー(MS)および再起動サーバー(RS))も含まれます。
親トピック: Exascaleサービスの管理