6.2.8.3 clonefile

1つ以上のファイルをクローニングします。

用途

clonefileコマンドを使用すると、ファイルまたはファイル・グループの書込み可能クローンを作成できます。

構文

clonefile source target [ source target ]... [ --exclude exclude-spec ]...

コマンド・オプション

clonefileコマンドのオプションは、次のとおりです:

  • source: クローン・ソースであるファイル(1つまたは複数)の名前を指定します。

  • target: クローン宛先であるファイル(1つまたは複数)の名前を指定します。

  • --exclude: クローン操作から除外されるファイル(1つまたは複数)の名前を指定します。

使用上のノート

このコマンドを使用する際は、次の情報に注意してください:

  • sourceでワイルドカード(*)を使用すると、複数のソース・ファイルを指定できます。その場合は、対応するtargetにも一致するワイルドカードを含める必要があります。

  • クローン操作におけるすべてのファイルは同じボールト内にある必要があり、そうでない場合はエラーが返されます。

  • 複数のsourcetargetのペアを使用できます。この場合、ソース・ファイルの指定は順番に考慮され、最初の一致のみが使用されます。

  • --excludeオプションを使用して指定したファイルは、クローン操作から除外されます。このような除外は、すべてのsourcetargetのペアに適用されます。

  • NULL (空の)文字列をtarget値として指定した場合、対応するsourceのクローンは作成されません。NULL targetの指定は、クローン操作からファイルを除外する代替方法です。

    sourceとNULL targetは、他のすべてのsourcetargetのペアとともに順番に考慮され、最初の一致のみが使用されます。

  • 同じ操作で作成されるすべてのクローンは、ポイントインタイム一貫性があります。

例6-76 ファイルのクローニング

次の例では、ファイルをクローニングします。ソース・ファイルは@MYDATA/file-1、クローンは@MYDATA/clone-file-1です。

@> clonefile @MYDATA/file-1 @MYDATA/clone-file-1

例6-77 ファイル・グループのクローニング

次の例では、ワイルドカードを使用したファイル・グループをクローニングします。この例では、@MYDATA/file1@MYDATA/file2などのファイルが存在するとした場合、@MYDATA/clone-dir/file1という名前の@MYDATA/file1のクローン、@MYDATA/clone-dir/file2という名前の@MYDATA/file2のクローンなどが作成されます。

@> clonefile @MYDATA/file* @MYDATA/clone-dir/file*

例6-78 複数のファイル・グループのクローニング

次の例では、複数のファイル・グループをクローニングします。この例では、@MYDATA/a*および@MYDATA/b*をクローニングし、結果のクローンは@MYDATA/clone/にあります。

@> clonefile @MYDATA/a* @MYDATA/clone/a* @MYDATA/b* @MYDATA/clone/b*

例6-79 順序の重要性

次の各例では、sourcetargetのペアが指定される順序の重要性を示します。

最初のコマンドでは、@MYDATA/a*に一致するファイルのクローンは@MYDATA/clone/aに作成され、その他のファイルのクローンは@MYDATA/clone/otherに作成されます。

@> clonefile @MYDATA/a* @MYDATA/clone/a/a* @MYDATA/* @MYDATA/clone/other/*

次のコマンドでは、すべてのファイルが@MYDATA/*と一致するため、クローンはすべて@MYDATA/clone/otherに作成されます。この場合、2番目のsourcetargetのペアは使用されません。

@> clonefile @MYDATA/* @MYDATA/clone/other/* @MYDATA/a* @MYDATA/clone/a/a*

例6-80 除外を指定したファイル・グループのクローニング

次の各例では、@MYDATA/a*または@MYDATA/b*と一致するものを除き、@MYDATA内のファイルをクローニングします。

@> clonefile @MYDATA/* @MYDATA/clone/* --exclude @MYDATA/a* --exclude @MYDATA/b*
@> clonefile @MYDATA/a* "" @MYDATA/b* "" @MYDATA/* @MYDATA/clone/*

例6-81 無効なコマンド

次の各例では、無効なコマンドを示します。複数のボールトが参照されるため、最初と2番目のコマンドは無効です。クローン宛先にソース指定に一致するワイルドカードが含まれていないため、最後のコマンドは無効です。

@> clonefile @MYDATA/a* @MYDATABACKUP/a*
@> clonefile @MYDATA/a* @MYDATA/clone/a* @VAULT2/a* @VAULT2/clone/a*
@> clonefile @MYDATA/withwc* @MYDATA/clone/withoutwc