4.7.3 ibdiagtoolsユーティリティ
ibdiagtoolsユーティリティは、RDMAネットワーク・ファブリックでモニタリングおよび診断機能を実行する一連のユーティリティ・プログラムです。
次のibdiagtoolsユーティリティは、/opt/oracle.SupportTools/ibdiagtools/
の下にあります:
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verify-topology
は、InfiniBandネットワーク・ファブリック接続の正確性と稼働状態をチェックします。たとえば、このユーティリティにより、サーバーからの2つのケーブルがOracle Exadataラックの同じスイッチに接続されているかどうかを判別できます。両方のケーブルが同じスイッチに接続されていると、最初のスイッチに障害が発生した場合に、システムではもう1つのスイッチにフェイルオーバーできなくなります。 -
checkbadlinks.pl
は、最適ではない速度で稼働しているInfiniBandネットワーク・ファブリック・リンクをレポートします。これは多くの場合、ケーブルが緩んでいることを示しており、固定しなおす必要があります。 -
verify_roce_cables.py
は、ホストとスイッチがRoCEネットワーク・ファブリックで正しく接続されていることをチェックします。このユーティリティは、基本的にverify-topology
がInfiniBandネットワーク・ファブリックに対して実行するのと同じ機能をRoCEネットワーク・ファブリックで実行します。 -
infinicheck
は、Oracle Exadataのサーバー間におけるRDMAネットワーク・ファブリックのベース・パフォーマンスをチェックしてレポートします。これには、データベース・サーバーとストレージ・サーバー間、ストレージ・サーバー間、およびデータベース・サーバーと別のデータベース・サーバー間で予想される最低限のスループットなどの情報が含まれます。このユーティリティは、RDMAネットワーク・ファブリックの問題の識別に役立ちます。このユーティリティによりRDMAネットワーク・ファブリック上でストレス・テストが実行されるため、システムがアイドル状態で、すべてのセル・サービスが停止されているときにユーティリティを使用することをお薦めします。このユーティリティは、InfiniBandネットワーク・ファブリックとRoCEネットワーク・ファブリックの両方で動作します。 -
configure_roce_hostinfo.sh
は、RoCEネットワーク・ファブリックをスキャンし、各RoCEスイッチ・ポートにラベルを付け、リンク・ターゲットのホスト名、IPアドレスおよびポート番号を識別します。この情報により、各RoCEスイッチ・ポートの接続先がわかりやすくなり、RoCEネットワーク・ファブリックのマップの構築に使用できます。 -
rocelinkinfo
は、RoCEネットワーク・ファブリックをスキャンし、各リンクのリアルタイム・ステータス情報を表示します。出力は、Linuxのiblinkinfo
コマンドの出力と同じ形式を使用して表示されます。このユーティリティは、configure_roce_hostinfo.sh
に依存しません。ただし、configure_roce_hostinfo.sh
を実行してすべてのRoCEスイッチ・ポートにラベルが付けられていると、rocelinkinfo
からの出力がより有益になります。 -
setup-ssh
は、RDMAネットワーク・ファブリック全体でSSHユーザー等価を構成します。他のユーティリティの多くは、RDMAネットワーク・ファブリックに接続されたサーバーおよびスイッチをまたいで動作するために、SSHユーザー等価が必要です。
関連項目:
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コマンドの構文および使用方法については、
--help
オプションを指定し、その他の引数やオプションを指定せずにコマンドを実行します。一部のibdiagtoolsユーティリティの使用方法の詳細は、/opt/oracle.SupportTools/ibdiagtools/README
を参照してください。 -
一部のibdiagtoolsユーティリティによるサンプル出力は、
/opt/oracle.SupportTools/ibdiagtools/SampleOutputs.txt
に記載されています。
親トピック: 診断および修復ユーティリティ