2.1 Oracle ASMを使用するOracle Exadata Storageの概要

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)は、Exadataストレージ・リソースの管理に使用されるオリジナルのクラスタ・ボリューム・マネージャおよびファイル・システムです。

ノート:

Exadata System Softwareリリース24.1以降、Oracle Exadata Exascaleにより、基礎となるExadataストレージ・サーバーからOracle DatabaseおよびGIクラスタを切り離すことで、Exadataストレージ管理が一変しました。Exascaleソフトウェア・サービスは、Exadataストレージ・サーバーのフリートにまたがるストレージのプールを管理し、すべてのデータベース・サーバー・クラスタの要求に応えます。

Exascaleの詳細は、Oracle Exadata Exascaleユーザーズ・ガイド』を参照してください。

次の図は、Oracle Exadata Storage Serverグリッド・ディスクから作成されたOracle ASMディスク・グループを示しています。この図は一般的なもので構成を簡略化していますが、ストレージ・サーバーとディスクを追加して大規模なストレージのグリッドを構築する場合のモデルとして使用できます。

図2-1 Oracle Exadata Storage Serverグリッドの例

図2-1の説明が続きます
「図2-1 Oracle Exadata Storage Serverグリッドの例」の説明

このストレージ・グリッドの例は、次のことを示しています。

  • グリッド内のストレージ・サーバーは、RDMAネットワーク・ファブリック・ネットワークを使用して、単一インスタンスのデータベースまたはOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースのインストールを含むデータベース・サーバーに接続します。
  • 各ストレージ・サーバーには複数の物理ディスクが含まれています。
  • 各セル・ディスクは、物理ディスクおよびLUNを表します。
  • 各セル・ディスクは、グリッド・ディスクにパーティション化されます。
  • Oracle ASMディスク・グループは、グリッド・ディスクを使用して作成されます。

Oracle ASM障害グループは、1つのストレージ・サーバーで障害が発生してもフォルト・トレランスを実行できるように、同じストレージ・サーバーでファイルがミラー化されないように作成されます。障害グループの数は、ストレージ・サーバーの数と同じです。各障害グループは、1つのストレージ・サーバーに属するOracle ASMディスク・グループのグリッド・ディスクのサブセットで構成されます。