複数リージョン・データ・ストアの構成

Oracle NoSQL Databaseでは、複数のデータ・ストアに表を作成して、それらのクラスタ間でのデータの整合性を保持できる複数リージョンのアーキテクチャがサポートされています。複数リージョンのOracle NoSQL Database設定の各データ・ストアは、リージョンと呼ばれます。複数リージョンの表(MR表)は、複数の異なるリージョンで格納および管理されるグローバル論理表です。MR表は、すべてのリージョンで整合性のあるデータを維持します。つまり、1つのリージョンでMR表に対して行われた更新は、複数リージョン設定に含まれる他のすべてのリージョンの対応するMR表に自動的に適用されます。Oracle NoSQL Databaseの複数リージョン・アーキテクチャおよびMR表についてさらに学習するには、概要マニュアル複数リージョン・アーキテクチャを参照してください。

複数リージョン表でのレプリケーション:

表へのすべての書込み(挿入、更新および削除を含む)がレプリケートされます。すべてのDDL操作(表の作成、表の変更、表の削除、索引の作成、索引の変更、索引の削除)およびTTLなどの表メタデータを変更する操作はレプリケートされません。たとえば、次のアクションはレプリケートされません。
  • 1つのリージョンでの索引作成
  • 1つのリージョンからの既存の索引の定義の変更
  • 1つのリージョンからの索引の削除
  • 1つのリージョンでのスキーマ定義の変更
  • 1つのリージョンでの表のデフォルトのTime to Live (TTL)の変更

複数リージョンのOracle NoSQL Databaseを構成し、Oracle NoSQL Databaseコマンドライン・インタフェース(CLI)を使用して、MR表を作成および操作できます。この章の後半では、複数リージョンのOracle NoSQL DatabaseとMR表の様々な機能を示す4つのユースケースを紹介します。例を使用して、使用するコマンドと使用方法を示します。CLIで使用可能なすべてのコマンドの一覧は、管理CLIリファレンスを参照してください。

子MR表:

複数リージョン・アーキテクチャで子表を作成できます。つまり、既存の複数リージョン表に子表を含めることができます。すでに複数リージョン表である最上位レベルの表に子表を追加でき、子表は自動的に複数リージョン使用可能になります。つまり、表階層全体が複数リージョンであるか、そのいずれでもないということです。最上位レベルの表から子を削除すると、階層から子表が削除されます。子表もMR表グラフから削除され、リージョン間レプリケーションに参加できなくなります。