在庫ロット・トランザクション

ロット管理されている商品を処理する場合は、特定のロットの一部またはすべての商品の分割や結合、変換が必要になる可能性がある、数多くのイベントがあります。 REST APIまたはファイルベース・データ・インポート(FBDI)を使用して、Oracle Inventory Management内でロット分割、マージおよび換算を実行できます。

在庫ロット分割トランザクション

在庫ロット分割トランザクションを使用して、単一ロットを複数ロットに分割できます。たとえば、ソース・ロットを単一の保管場所または複数の保管場所に分割できます。結果のロットは、ソース・ロットからロット属性を継承します。ただし、ビジネス要件に応じて、結果のロット属性を変更できます。この機能は、ロット内の選択した品目のロット属性を変更する必要がある場合に特に役立ちます。

ロットの分割が必要になる例として、天候により倉庫に損傷が発生し、ロットの一部のみが破損する場合があります。ロットの破損した部分は、製造プロセスの一部(すべてではない)で引き続き使用できます。したがって、この数量を元のロットから分割し、将来の使用に備えて商品が正しく指定されるように新しいロット番号を割り当てる必要があります。

在庫ロット・マージ・トランザクション

在庫ロット・マージ・トランザクションを使用して、複数の在庫ロットを単一ロットにマージできます。たとえば、類似した特性を持つ4つの個別ロットがある場合は、4つの個別ロットを維持するのではなく、それらを単一ロットにマージできます。結果のロットは、4つのソース・ロットの個々の品目数量を合計したものです。ロットをマージする機能により、組織の間接費が削減され、在庫ロットを単一ユニットとして管理できます。

ロットのマージが必要になる例として、ダウンストリーム・プロセスで使用する前に複数のロットを1つのVATに定期的に結合する場合があります。これらのロットをすべて1つのVATにマージする場合は、新しい一意のロット番号を割り当てます。

在庫ロット換算トランザクション

在庫ロット換算トランザクションを使用して、REST APIまたはファイルベース・データ・インポート(FBDI)を介して、単一のソース・ロットを単一の結果のロットに換算できます。たとえば、ロット換算トランザクションを使用して、誤って入力されたロットを訂正できます。購買オーダー受入の入力時に、ロットAを誤って指定したとします。在庫ロット換算トランザクションを実行して、結果のロットをロットBに更新できます。在庫ロット換算は品目内でのみサポートされています。

一部の業界では、化学反応処理において、プロセスの完了時に品目の割当済ロット番号の変更が必要になる場合があります。この例では、品目123のロットAの作業オーダーを完了するとします。 2週間後に、反応処理が完了し、ロットがロットBに変更されます。この変更は、品目が次のステップに進むことができることを示します。品目自体に変更はなく、単にロット番号を変更する作業オーダーのために追加間接費が発生することは望ましくありません。また、ロット履歴を保持する必要があります。

重要なノート

ロット分割、マージおよび換算トランザクションに関する次の重要な事項を見てみます。

ロット分割、マージおよび換算は、品目に有効数量がある場合にのみ許可されます。
ロット属性は結果のロットに継承され、必要に応じて上書きできます。
ソース・ロットと結果のロットの両方で、在庫トラッキング属性に同じ値を指定する必要があります。
シリアル番号管理品目は、ロット分割、マージおよび換算トランザクションでサポートされています。
使用不可在庫ロットは、ロット分割、マージおよび換算トランザクションに再利用できます。
別の品目へのロット換算はサポートされていません。
預託在庫は、ロット分割、マージおよび換算トランザクションではサポートされていません。
ロット・マージに代表ロットが指定されていない場合は、有効数量が最も多いロットが使用されます。
ロット分割、マージおよび換算トランザクションでは、複数のトランザクション単位がサポートされています。
ロット分割、マージおよび換算トランザクションでは、在庫保管棚レベルでのトランザクションがサポートされています。
現在の原価の使用は「はい」にデフォルト設定され、在庫ロット・トランザクションでは変更できません。