11.1.5.5 artadminコマンド

コマンドは、完全な名前または省略形(カッコ内に示す形式)で入力できます。その後に適切な引数を指定します。大カッコ[]で囲まれている引数はオプションで、中カッコ{}で囲まれている引数は、相互に排他的な選択を示します。

一連のコマンドを一斉に実行する場合、入力した管理コマンドはバッファに保持され、管理者が実行コマンドを入力した場合にのみ実行されます。

次に、コマンドの省略形とオプションについて説明します。

clear (cl)
コマンド・バッファをリセットします。
config_update (cu) [on|off] (デフォルトはon)
構成の変更を伝播し、アプリケーション・サーバーに対して構成の変更内容を受け入れるようリクエストします。
help (h) [command]
追加引数を指定しない場合、全コマンドのリストを出力します。
コマンドの引数を指定する場合、コマンドのシノプシスを出力します。
list (l)
コマンド・バッファを表示します。
バッファが空の場合、警告: バッファにコマンドがありません。が表示されます。
newcopy (n) {p|s} object_name 1 object_name2 ...
画面またはプログラムのオブジェクト・タイプにあわせてnewcopyコマンドを入力します。

ノート:

このコマンドを発行するときに、object_nameに接尾辞を指定しないでください。newcopyコマンドの例を次に示します。
> newcopy p RSSAT000 RSSAT0001
Newcopy buffered
> p
1:*   newcopy p RSSAT000 RSSAT0001
Perform transmit commands, confirm y/n :y
Perform complete.
>
perform (p)
サーバーに送信されたコマンドを実行し、コマンド・バッファをクリアします。

バッファが空ではない場合、バッファ・コンテナが表示され、確認が必要になります。

送信が失敗すると、「実行が取り消されました。」が表示され、エラーがUSERLOGに記録されます

quit (q)
このセッションを終了します。
バッファが空ではない場合、バッファ・コンテナが表示され、確認が必要になります。
shmstat (sh)
ARTSHMによって割り当てられたGETMAIN SHAREDの統計が表示されます。
sysid (s) {*:SSSS}
デフォルトでは、管理コマンドはART CICSシステム内の全サーバーに送信されます。構成はグローバルです。newcopyコマンドは、場合によっては一部の特定サーバーに制限する必要があります。sysidコマンドは、コマンドの効果を特定のSYSIDを持つサーバーに制限するために使用されます。
tspstat (ts) TSMODEL
共有プールのTSMODELの下にTSキュー統計情報を表示します。このコマンドでは、次のような出力が表示されます。
> tspstat TSM00000
QueName NumItem TRNID TotLen MinLen MaxLen ReadCnt WritCnt ReWrCnt LifeTm ElapTm
------- ------- ----- ------ ------ ------ ------- ------- ------- ------ ------
LOGQHELO 3       HELO   118     56     56     0       3       0       5m    13s
LOGQSTCA 6       STCA   180     16     52     0       6       0       8m    25s
tspdel (td) TSMODEL qname
共有プールのTSMODELにあるTSキューqnameを削除します。
tspdsp (tp) TSMODEL qname itemno
共有プールのTSMODELにあるTSキューqnameの項目itemnoメッセージを表示します。このコマンドによって、キューの読み取りカーソルが変更されることはありません。メッセージが大きすぎる場合、その一部の実が表示されます。
tspclr (tc) poolname
Clears all queues in TSプールpoolname内のキューをすべてクリアします。
enqstat (es) [APPLID] [resource_name] [UOW|TASK]
ENQ/DEQリソースの統計を表示します。

オプションの引数:

APPLID: 表示するリソースのAPPLID

resource_name: 表示するリソースの名前。resource_nameを指定しない場合、すべてのENQ/DEQランタイム情報が表示されます。

UOW|TASK: UOWまたはTASKのいずれかを入力します。

enqlist (el) [APPLID] [UOW|TASK]
ENQ/DEQのリソース名を表示します。

オプションの引数:

APPLID: リストするリソースのAPPLID

UOW|TASK: UOWまたはTASKのいずれかを入力します。

enqdel (ed) APPLID resource_name [UOW|TASK]
指定したENQリソースを削除します。

APPLID: 削除するリソースのAPPLID

resource_name: 削除するENQリソースの名前。

UOW|TASK: UOWまたはTASKのいずれかを入力します。

dynamic_trace (dt) [trace_level(tl)|user_trace(ut)|debug_level(dl)|restore(r)] value
実行時にトレース関連の環境変数の値を変更します。

trace_level(tl): TP_TRACE_LEVELまたはKIX_TRACE_LEVELで指定されたトレース・レベル。

user_trace(ut): TP_USER_TRACEまたはKIX_USER_TRACEで指定されたユーザー・トレース。

debug_level(dl): TP_DEBUG_LEVELまたはKIX_DEBUG_LEVELで指定されたデバッグ・レベル。

restore(r): 対応する環境変数で指定された元の値にリストアします。