11.1.10.3 説明

artcicsutilは、ART for BatchからCICS関連のリソースを追跡および管理するための重要な制御ユーティリティです。

常にART for Batchジョブによってトリガーされます。ART for Batchジョブは、1つのコマンドでファイルの開閉、CICSトランザクションの有効化/無効化、CICSトランザクションの開始などを行えます。

現在artcicsutilには、IPCPとCAFCの2種類のサブコマンド・セットがあります。それ以外にartcicsutilにはネイティブ・モードがあり、ART for Batchを使用せずにネイティブOracle Tuxedoクライアントとして機能します。

artcicsutilでは、次のオプションがサポートされます。

-t command_mode
コマンド・セットのモード。指定できる値は、IPCPBTCHCAFCおよびNATIVE(デフォルト値)です。
  • IPCPBTCHは、artcicsutilがIPCPコマンド・セットを受け入れる(artcicsutilがIPCPユーティリティとして機能する)ことを意味します。サポートされるIPCPコマンド・セットを次にリストします。
    • CICS CC ONLY=cics1[,cics2,...](このリクエストを処理するART for CICSリージョンを選択します)
    • CLOS|CLOSE [DB] ddname1[,ddname2,ddname3,....] (SET FILE OPEN/CLOSEと似ています)
    • OPEN [DB] filea[,fileb,filec,filed,...]
    • DISA KC trna[,trnb,trnc,trnd,...] (SET TRANSACTION DISABLEDと似ています)
    • ENAB KC trna[,trnb,trnc,trnd,...] (SET TRANSACTION ENABLEDと似ています)
    • INIT KC trna[,data] (START TRANSIDと似ています)
  • CAFCは、artcicsutilがCAFCコマンド・セットを受け入れる(artcicsutilがCAFCユーティリティとして機能する)ことを意味します。サポートされるCAFCコマンド・セットを次にリストします。
  • c......c,STRT,xxxx,rrrr,ll,v....................................v (START TRANSIDと似ています)
  • NATIVE (デフォルト値)は、artcicsutilが対話型コマンド・セットを受け入れる(artcicsutilがネイティブ・クライアントとして機能し、エンド・ユーザーによって対話式に起動される)ことを意味します。サポートされる対話型コマンド・セットを次にリストします。サブコマンドは完全な名前または省略形で、その後に適切な引数が続きます。大カッコ[]で囲まれている引数はオプションです。transidを有効/無効にするサブコマンドの場合、最大18個のtransidアイテムを設定できます。VSAMファイルを開く/閉じるサブコマンドの場合、最大18個のファイル・アイテムを設定できます。
    • applid (ap) [SSSSSSSS]: applidを取得/設定します
    • enable (ena) trna [trnb trnc ...]: トランザクションを有効にします
    • disable (dis) trna [trnb trnc ...]: トランザクションを無効にします
    • start (str) trna ['data']: 1つのトランザクションを開始します
    • open (op) FILE: VSAMファイルを開きます
    • close (cs) FILE: VSAMファイルを閉じます
    • inquire (inq) FILE: VSAMファイルを問い合せます
    • help (h) [command]: ヘルプです
    • quit (q): ツールを終了します
p profile
認証に使用されるプロファイル・ファイルの名前。セキュアなOracle Tuxedo構成にはこのパラメータが有用です。プロファイル・ファイルは、genappprofileを使用して作成する必要があります。ファイル名を指定しない場合、デフォルトの~/.ADMINappProfileに指定されます。
-d
このオプションでは、IPCPまたはCAFCコマンド・セットでの診断メッセージ出力が有効になります。