10.3.18.3 説明
ARTSRM
は、アプリケーションによって生成および問合せが行われるARTランタイム情報を集中管理します。このサーバーは、/Qを使用するかわりにトランザクションの開始を遅らせるための間隔の制御に使用されます。このサーバーは、ART for CICSアプリケーション・サーバーが異常終了した場合のランタイム・リソース(ファイル・リソース、ENQリソースなど)の解放にも使用されます。ARTSRM
は、「複数サーバー、単一キュー構成(MSSQ)」構成をサポートしません。
システムおよびリソース管理サーバー(ARTSRM
)には、ARTSRM
、ARTSRM_ORA
(Oracle用)およびARTSRM_UDB
(UDB用)の3つのバージョンがあります。ARTSRM
は共有メモリーを使用します。ARTSRM_ORA
(Oracle用)およびARTSRM_UDB
(UDB用)はデータの格納に共有メモリーまたはデータベースを使用します。データベースを使用するよう構成された場合、サーバーはDBを利用してHA機能を提供します。
ARTSRM
サーバーで共有メモリーを使用し、SRM_IPCKEY
を指定しない場合は、同じリージョンのARTSRM
を同じTuxedoグループで構成する必要があります。
「複数サーバー、単一キュー構成(MSSQ)」構成をMSSQ通知に対して有効にするには、SECONDARYRQ=Y
を設定する必要があります。
ARTSRM_ORA
またはARTSRM_UDB
を使用するには、起動の前にデータベース表を作成する必要があります。これらの表を作成するサンプル・スクリプトはcrsrmtable_{Oracle|UDB}
という名前で、$KIXDIR/tools
にあります。ARTSRM_ORA
またはARTSRM_UDB
が存在するTuxedoグループは、OPENINFO
を構成する必要があります。同じリージョンのARTSRM_ORA
またはARTSRM_UDB
は、同じデータベースを使用する必要があります。
ARTSRM_UDB
を使用する場合、次のステップを実行して再バインドします。
- 環境変数
MT_DB_LOGIN
を設定し、データベース接続情報を入力します。 $KIXDIR/tools
に移動します。- 実行:
bindsrm.sh
ユーザー・アプリケーションについては、構成されている
ARTSRM
はすべて同じストレージ・メディア(データベースまたはメモリー)を使用する必要があります。そうしないと、名前付きカウンタが正しく機能しません。サーバーが再起動すると、ランタイム情報は失われます。
ARTSRM
が正しく動作するためには、2つのシステム・サーバーをUBBCONFIG
ファイルで事前に構成する必要があります。 -
TMUSREVT
このサーバーを使用して、ターミナル属性の更新をサポートします。
ターミナルが別のターミナルの属性を更新すると、
ARTSRM
はイベントを公開して、更新されるターミナルを通知します。 -
TMSYSEVT
このサーバーを使用して、ファイル・リソースおよびENQリソースを解放します。
サーバーが停止すると、
ARTSRM
は停止したサーバーが取得していたファイル・リソースおよびENQリソースを解放します。
親トピック: ARTSRMの構成