1.1 目的

UNIX/Linux環境へのCICSアプリケーションの移行には、様々な手法があります。この項の目的は、CICS Runtimeとは何であり、何でないか、どういう機能を持ち、どういう機能を持たないかを説明することです。特に、CICS Runtimeは、UNIX/LinuxシステムにおけるCICSアプリケーション環境のエミュレーションではないという点の説明に狙いがあります。CICS Runtimeは、COBOLプログラムに含まれるアプリケーション・ロジックを維持していますが、そのロジックの実行に関しては、Tuxedoのクライアント/サーバー・アーキテクチャと、総合的に互換性があります。CICS Runtimeは、プログラム内のCICSコーディングと、Tuxedo OLTPシステム、UNIX\Linux OSおよびOracleデータベースの間にあって、トランザクションの実行と、永続性の提供を担当するミドルウェアです