1.8 環境変数

ART_IMS_CONFIG
*.desc*.psbなどの構成ファイルが配置されている絶対パスを指定するためにTuxedo ART for IMSによって必要とされる環境変数。これはARTIMPPARTIMPP_ORAARTIBMPARTIBMP_ORAARTIBMPTARTIADMに必須の環境変数です。
ART_IMS_DB
GSAMファイルが配置されているコンテナ・パス。
ART_IMS_FMT
MFSGENによって生成された制御ブロック・ファイルが配置されている絶対パスを指定するためにARTICTLによって必要とされる環境変数。これは、PATH環境変数に類似した一連のパスであり、セパレータは:です。この変数が指定されていない場合、PATH APPDIRが使用されます。MFSを使用する場合、これはARTICTLに必須の環境変数です。
ART_IMSLOGDIR
すべてのレコード・ログ・ファイルが配置されるディレクトリを指定します。レコード・ログ・ファイルは、CHKP (シンボリック)XRSTによって使用されます。指定しなかった場合、ART_IMSLOGDIRのデフォルト値は$APPDIR/IMSLOGDIRになります。MPモードでOracle Tuxedoドメイン内の複数のマシンがレコード・ログ・ファイルを共有する場合、ART_IMSLOGDIRは、Oracle Tuxedoドメイン内のマシンがアクセスできるNFSディレクトリを指している必要があります。
ARTIMS_CAPITAL_USERID
ユーザー名を大文字に変換するかどうかを指定するために、ARTICTLによって必要とされる環境変数。Yを設定すると、すべてのユーザー名の文字が大文字に変換されます。Nを設定するか、または設定しない場合は、変換されません。
ARTIMS_COBOL_MODE
ユーザーのCOBOLプログラムの起動/取消方法を指定します(Micro Focus COBOLのみ)。これはCOBOL-ITでは無視されます。次の表19に、使用可能な値と説明を示します。設定しない場合、デフォルト値はMF_SUBSYSです。

表1-20 ARTIMS_COBOL_MODEの値

説明
MF_SUBSYS SUBSYSTEMメソッドを使用します。
MF_COBFUNC COBFUNCメソッドを使用します。
MF_DEFAULT_CA NCEL デフォルトのCANCEL動作でcobcallを使用します。
MF_PHYSICAL_C ANCEL 物理的なCANCEL動作でcobcallを使用します。
MF_LOGICAL_CA NCEL_STANDARD 論理的なCANCEL動作でcobcallを使用し、論理的な取消操作の一部として物理的に.dllコードおよび共有オブジェクト・コードを取り消します。
MF_LOGICAL_CA NCEL_SPECIAL 論理的なCANCEL動作でcobcallを使用し、論理的な取消操作の一部として物理的に.dllコードおよび共有オブジェクト・コードは取り消しません。
MF_NOCANCEL 物理的なCANCEL動作なしでcobcallを使用します。
ARTIMS_DYNAMIC_BMP
動的BMP設定を指定します。値は"Y"または"N"に設定できます。

"Y"に設定した場合、BMPサーバーはBMPプログラムの実行後終了します。"N"に設定した場合、BMPサーバーはBMPプログラムの実行後も存続します。

設定しない場合、デフォルトは"N"です。

ART_IMS_EXCEPTION_TO_CATCH
アプリケーション例外として捕捉するシグナル番号のリストを指定します。各番号は、カンマで区切ります(ART_IMS_EXCEPTION_TO_CATCH=8,11,4など)。

この環境変数が設定されない場合、デフォルト・リスト(SIGSEGV,SIGILL,SIGBUS,SIGFPE)が使用されます。誤ったシグナル番号が指定された場合は無視され、警告メッセージがULOGファイルに書き込まれます。捕捉できない正しいシグナル番号が指定された場合(SIGKILLSIGSTOPなど)、サーバーの起動が失敗し、警告メッセージがULOGファイルに書き込まれます。

ARTIMS_EXCEPTION_HANDLING
ユーザー・アプリケーションによって生成された重大な例外が捕捉された場合のサーバーの動作を指定します。値は、KEEPまたはABORTに設定できます。

ABORTに設定した場合、ユーザー・アプリケーションからの例外が捕捉されると、サーバーMPP/BMPは中止されます。サーバーのコア・ファイルはシステムの構成に基づいて生成される場合とされない場合があります。

KEEPに設定した場合、サーバーは起動したままになります。設定しない場合、デフォルト値はKEEPです。

ARTIMS_LOGON_SCREEN
ログオン画面のディレクトリを指定します。これは、$IMSDIRのサブディレクトリである必要があります。設定しない場合、デフォルト値はsysmapで、これは、$IMSDIR/sysmapのログオン画面が使用されることを意味します。$IMSDIR/sysmap2では別のログオン画面が定義されており、sysmap2sysmapの間の違いは、ユーザー名およびパスワードの入力フィールドの位置のみです。ユーザー定義のログオン画面の詳細は、$IMSDIR/sysmap2readmeファイルを参照してください。
COBPATH
Micro Focus COBOL環境で必要とされる環境変数。これは、動的にロードされるCOBOLプログラムを検索する1つ以上のディレクトリを定義します。その使用方法は、UNIX PATHに似ています。これはMicro Focus COBOLに必須の環境変数です。
COB_LIBRARY_PATH
COBOL-ITを使用している場合、COBOLプログラムの検索順序を定義するためにCOBOL-ITによってCOB_LIBRARY_PATHが必要とされます。これは、動的にロードされるCOBOLプログラムを検索する1つ以上のディレクトリを定義します。その使用方法は、Unix PATHに似ています。これはCOBOL-ITに必須の環境変数です。
DFSRRC00_TIMEOUT_SEC
DFSRRC00は、 BMP/BMPTプログラムのレスポンスを待機する、DFSRRC00のタイムアウト秒の値を指定するために使用されます。これには、次のルールが使用されます。
  • 定義されない場合、またはその値が0、負の値、または0xFFFFFFFFよりも大きい値に設定されている場合、タイムアウトは許可されません。DFSRRC00は、BMP/BMPTからのレスポンスを受信するまで待機します。
  • その値が0xFFFFFFFFよりも小さい正の値に設定されている場合、DFSRRC00は、指定されたタイムアウト値に達するか、またはタイムアウト値の範囲内でBMP/BMPTからレスポンスを受信するまで待機します。
EXTERCODE
アウトバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。この値は、z/OSプラットフォームで使用されるどのEBCDICエンコーディング・タイプでもかまいません。この変数が指定されていない場合、IBM-37が使用されます。この変数が指定されている場合、INTERCODEも指定する必要があります。
IMS_DUMP_TYPE
プログラムのダンプ・タイプを指定します。次のいずれかの条件が満たされる場合、ダンプ・ファイルが生成されます。
  • CEE3ABD/ART3ABDが呼び出される場合(MF環境でCEE3ABDが呼び出される場合を除く)。
  • DLI ROLLが呼び出される場合。
  • ART_IMS_EXCEPTION_TO_CATCHまたはデフォルト・シグナル・リスト(ART_IMS_EXCEPTION_TO_CATCHが未設定の場合)で指定されたシグナルが捕捉される場合。
次の表に、使用可能な値と説明を示します。

表1-21 0 IMS_DUMP_TYPEの値

IMS_DUMP_TYPE 説明
NONE ダンプなし。
SYSTEM_DUMP システム・ユーティリティを使用したプロセスのダンプ
COBOL_DUMP COBOLランタイムのダンプ方法を使用したCOBOLプログラムのダンプ(現在はCIT環境のCOBOLプログラムでのみ使用可能)
BOTH システム・ユーティリティとCOBOLランタイムのダンプ方法の両方を使用した2つのファイルのダンプ
IMS_DUMP_TYPEが構成されていない場合、デフォルト値はNONEですが、ARTIMS_EXCEPTION_HANDLINGABORTに設定されている場合、シグナルの捕捉時にSYSTEM_DUMPが有効になります。次の表に、ダンプ・タイプのすべての組合せを示します。

表1-22 現実に有効なダンプ・タイプ

ARTIMS_EXCEPTIO N_HANDLING ダンプ条件 IMS_DUMP_TYPE 現実に有効なダンプ・タイプ
Cプログラム MF-COBOLプログラム CIT-COBOLプログラム
KEEPまたはABORT ABENDまたはROLL NONE NONE NONE NONE
SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP
COBOL_DUMP NONE NONE COBOL_DUMP
BOTH SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP

COBOL_DUMP

KEEP シグナル捕捉 NONE NONE NONE NONE
SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP
COBOL_DUMP NONE NONE COBOL_DUMP
BOTH SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP COBOL_DUMP
ABORT シグナル捕捉 NONE SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP
SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP
COBOL_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP

COBOL_DUMP

Both SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP SYSTEM_DUMP

COBOL_DUMP

次の表に、ダンプ・ファイル生成の要件を示します。

表1-23 ダンプ・ファイルの要件

IMS_DUMP_TYPE 要件
LINUX AIX
COBOL_DUMP CIT環境では、COBOLプログラムは-g-fmem-infoまたは-debugフラグ付きでコンパイルする必要があります。
SYSTEM_DUMP gcoreを起動できること gencoreを起動できること。システム構成コア・ファイルのサイズの大きさが十分であること
BOTH 両方ともCOBOL_DUMPSYSTEM_DUMPの要件を超えていること。

すべてのダンプ・ファイルは$APPDIRに配置されます。

プロセス・ダンプ・ファイル名は、core.${servername}.${timestamp}.${pid}です。

CITダンプ・ファイル名は、CIT.core.${program name}.${timestamp)です。

IMS_ENV_LIST
DFSRRC00のため、ARTIBMPサーバーに送信する必要のある、接頭辞"DD_"の付く環境変数以外のすべて環境変数名の指定に使用されます。すべての環境変数の名前はカンマで区切ります。DFSRRC00を起動する前に設定する必要があります。
IMS_LONG_USERNAME
ARTIMSは、従来の8バイトのユーザー名/パスワードを使用した端末からのログインIMSをサポートし、ユーザー名パスワードは最大で30バイトまでです。この環境変数は、従来のユーザー名/パスワードと長いユーザー名/パスワードとを切り替えるために使用します。デフォルト・モードは従来の8バイトのユーザー名/パスワードです。

IMS_LONG_USERNAME"Y"に設定した場合、最大30バイトのユーザー名/パスワードが使用されます。それ以外の場合、従来の8バイトのユーザー名/パスワードが使用されます。

IMS_PERF_ENABLE
パフォーマンス・トレースのためのグローバル・スイッチです。IMS_PERF_ENABLEY/Nに設定した、パフォーマンス・トレースのオン/オフが制御され、UBBCONFIGファイル設定より優先されます。

IMS_PERF_ENABLEが設定されていない場合、パフォーマンスの動作はUBBCONFIGファイルの-Vオプションの使用により設定されます。

IMS_PRO_LOG
プログラム起動ログのグローバル・スイッチ。IMS_PRO_LOGY/Nに設定している場合、プログラム起動ログのオン/オフが制御されます。

Yに設定している場合、MPP/BMPサーバーでのトランザクションやプログラムの開始/終了時に、プログラム起動ログ・ファイルに、次の形式でトレース行が追加されます: transaction name, program name, Sstart time, Eend time, group id, server id.

ノート:

使用する場合、"-"は空の値を示します。

設定しない場合、デフォルト値はNです。

IMS_STAT_IPCKEY
IMSステータス情報を収集するための共有メモリーを作成するには、IPCKEYを指定します。IPCKEYを有効なIPC値に設定した場合にのみ、ARTIMSAGENTを使用してIMSドメインからリアルタイム情報を取得できます。
IMS_TRACE_PATH
デバッグ・トレース、プログラム起動ログ、パフォーマンス・トレース・レポートが起きれるパスを指定します。Tuxedo ART for IMSサーバーには、このディレクトリの書込み権限と実行権限の両方が必要です。

指定しない場合、デフォルトでは$APPDIR/logに置かれます。

IMSDIR
インストール済Tuxedo ART for IMSサブシステムのルート・パス(絶対パス)が含まれている環境変数。ARTICTLを使用して端末からの接続を受け付ける場合、これは必須の環境変数です。
INTERCODE
インバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。この値は、一般的なプラットフォームで使用されるどのエンコーディング・タイプでもかまいません。この変数を指定しなかった場合、ASCIIが使用されます。この変数が指定されている場合、EXTERCODEも指定する必要があります。