割当ルールのコンポーネント
ルール・カテゴリ、ルール・セットおよびルールは、割当エンジンが作業オブジェクトのルール・ベースの割当を処理する方法を決定するために連携するコンポーネントです。
ルール・カテゴリは、割当ルールを利用するオブジェクトごとに事前定義されています。 事前定義済の各ルール・カテゴリによって、照合、スコアリング、分類など、実行されるルール処理のタイプが決まります。
選択したルール・カテゴリによっては、ルール・セットでフィルタを使用して、すべての一致が割り当てられるか、ランダムな数の一致が割り当てられるかを決定できる場合があります。 また、スコアを使用して、上位Xの候補や最小スコア以上のすべての候補など、一致する候補をさらにフィルタリングすることもできます。
ルール・セット内のルール・レベルでは、ルールがtrueと評価されるときに実行される処理が決まります。 ルール処理オプションは、選択したルール・カテゴリと連携して機能します。
ルール・セット・コンポーネントがどのように連携するかを次に示します。
モード |
スコアの使用 |
フィルタ |
処理 |
---|---|---|---|
照合またはテリトリ テリトリ・ベースの割当とルール・フィルタリングを併用する場合にのみ適用可能です。 |
X |
すべて すべての最小超過スコア(最低スコアの値を設定) ランダム(候補数の値を設定) 上位x (候補数の値を設定) |
一致する候補または選択した候補ごとにxずつスコアを増やします |
照合またはテリトリ テリトリ・ベースの割当とルール・フィルタリングを併用する場合にのみ適用可能です。 |
適用なし |
すべて ランダム(候補数の値を設定) |
一致する候補または選択した候補を割り当てます。 |
スコアリング |
適用なし |
適用なし |
xずつスコアを増やします |
分類 |
適用なし |
適用なし |
値をxに設定します |
ルール・カテゴリおよびルール・セット
ルール・セットに選択したルール・カテゴリによって、実行するルール・ベースの割当処理のタイプが決まります。 たとえば、ルール・カテゴリ「営業リード・リソース・ルール・カテゴリ」を選択すると、割当マネージャによってtrueと評価されたルールの条件に一致する候補が作業オブジェクトに割り当てられます。 作業オブジェクトに割り当てられる一致する候補の数は、ルール・セットのフィルタ設定によって決まります。 各ルール・セットに関連付けることができるのは、1つのルール・カテゴリのみです。
ルール・カテゴリは、各営業アプリケーション・オブジェクトでサポートされているルール・ベースの割当処理のタイプごとに事前定義されています。 たとえば、ルール・カテゴリ「営業チーム・メンバー推奨事項デフォルト・ルール・カテゴリ」は、商談のリソース・ルール・ベースの割当に対して事前定義されており、「営業リード・リソース・ルール・カテゴリ」は、リードのリソース・ルール・ベースの割当に対して事前定義されています。 売上明細のテリトリ・ルール・フィルタリング、リードのテリトリ・ルール・フィルタリング、リード・スコアリング、リード・ランキングおよびリード評価に対しても、同様のルール・カテゴリを事前定義できます。
ルール・カテゴリは、関連するアプリケーションの「割当オブジェクトの管理」設定タスクによって作成および編集されます。 ルール・セットには、特定のルール・カテゴリに属するルールが含まれます。
スコアの使用
「スコアの使用」オプションにより、一致する候補を識別するときにスコアを使用するかどうかが決まります。 作業オブジェクトに割り当てられる一致する候補の数は、ルール・セットのフィルタ設定によっても決まります。
フィルタ設定
フィルタ設定は、一部のルール・カテゴリおよびルール・セットの「スコアの使用」オプションと組み合せて使用されます。 フィルタを使用すると、作業オブジェクトに割り当てる一致する候補の数を指定できます。 「すべての最小超過スコア」に設定されている場合、特定のスコアを超える一致する候補がすべて作業オブジェクトに割り当てられます。 「最低スコア」フィールドでスコアを設定します。
「上位x」に設定されている場合、スコアが最も高い複数の一致する候補が作業オブジェクトに割り当てられます。 「候補数」フィールドを使用して、割り当てる一致する上位候補の数を指定します。
フィルタが「ランダム」に設定されている場合、一致する候補がランダムに選択されて作業オブジェクトに割り当てられます。 ルール・セットの「スコアの使用」オプションが選択され、フィルタが「ランダム」に設定されている場合、スコアが最も高い一致する候補がランダムに選択されて作業オブジェクトに割り当てられます。 「候補数」フィールドを使用して、割り当てるランダムな一致する候補の数を指定します。
ルール
ルール・セットごとに1つ以上のルールを定義できます。 各ルールは、評価される基準の個別セットであり、条件が満たされた場合に割り当てることができる候補またはスコアです。 ルール処理は、すべての条件が満たされた場合、またはいずれかの条件が満たされた場合に適用されます。
重複したレコードを1つのレコードにマージすることで、クリーンなデータを使用できるように、重複したアカウントまたは担当者レコードを解決した可能性があります。 マージ・プロセス中に、重複を解決するために一部のアカウントおよび担当者属性が削除されます。 このことは、マージ・プロセス中に削除されたAccountId属性またはContactId属性のいずれかにルール条件が適用されるアカウント割当ルールに影響を与える可能性があります。
割当ルール管理を使用すると、同時に複数のユーザーが、属するルール・セットやカテゴリが同じまたは異なるルールを作成したり更新することができます。 たとえば、ユーザーAが「営業リード・リソース・ルール・カテゴリ」ルール・カテゴリの割当ルールを現在更新している場合、ユーザーBはその同じルール・カテゴリまたは別のルール・カテゴリの割当ルールを同時に更新できます。
既存のルールと同じ名前のルールの名前変更、削除または作成を行う場合は、既存のルールに変更を加えた後に「公開」をクリックする必要があります。 この作業の後に同じ名前の名の別のルールを作成することで、変更が有効になり割当処理に含まれるようになります。
処理
ルール・レベルで設定された処理によって、ルールがtrueと評価されるときに実行される処理が決まります。
リソースをオブジェクトに割り当てるルールを定義する場合、ルール条件がtrueと評価されたときに割り当てる特定のリソースを検索して選択できます。
「営業リード・リソース・ルール・カテゴリ」などの照合ルール・カテゴリが選択されている場合、ルール処理によって一致する候補が割り当てられます。 その処理のルールがtrueと評価された場合、そのルールの条件に一致する候補が割り当てられます。 ルール・セット・レベルのフィルタ設定によって、一致するすべての候補が割り当てられるか(「すべて」)、ランダムな数の一致する候補が割り当てられるか(「ランダム」)が決まります。
照合ルール・カテゴリと「スコアの使用」オプションが選択されている場合、ルール処理によって、候補スコアが指定された値だけ増加します。 その処理のルールがtrueと評価された場合、そのルールの条件に一致する候補は、スコアに追加された処理の値を取得します。 たとえば、「営業チーム・メンバー推奨事項デフォルト・ルール・カテゴリ」を選択し、そのセットのいずれかのルールの「アクション」で「次の単位でスコアを増やす」に10が指定されているとします。 そのルールがtrueと評価された場合、そのルールの条件に一致するリソースのスコアに10追加されます。 スコアは累積されるため、例のルールの条件に一致したリソースのいずれかがセット内の他のtrueルールの条件にも一致する場合、それらのリソースは現在のスコア10にさらに値が追加されます。 ルール・セット・レベルのフィルタ設定によって、一致する候補がすべて割り当てられるか(「すべて」)、指定したスコアを超える一致する候補がすべて割り当てられるか(「すべての最小超過スコア」)、スコアが最も高い一致する候補がランダムに選択されて割り当てられるか(「ランダム」)、スコアが最も高い一致する候補が複数割り当てられるか(「上位x」)が決まります。
分類ルール・カテゴリが選択されている場合、ルール処理は「設定する値」: Value Name
となります。 たとえば、ルール・カテゴリが「営業リード評価ルール・カテゴリ」で、そのセット内のいずれかのルールの処理で「設定する値」に「適格」が指定されているとします。 そのルールがtrueと評価された場合、分類されるリードのステータスは「適格」に設定されます。
ルール・カテゴリ「営業リード・スコアリング・ルール・カテゴリ」が選択されている場合、ルール処理は「次の単位でスコアを増やす」: Score Value
となります。 その処理のルールがtrueと評価された場合、処理の値は、ルール・セットに関連付けられた作業オブジェクトのスコアに追加されます。 たとえば、そのセットのいずれかのルールの処理で「次の単位でスコアを増やす」に20が指定され、そのルールがtrueと評価された場合、リードのスコアは20増加します。
割当ルールを作成または更新する場合は、「保存して公開」をクリックして、変更がライブであり、割当処理に含まれていることを確認する必要があります。