供給プランニングのビジネス・フロー
「供給プランニング」作業領域は、最新のプランニング・クラウド・ソリューションですが、これを使用して、需要を供給に変換するビジネス・フローを実行します。
「供給プランニング」作業領域では、次のことを実行できます。
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データ収集、在庫プランニングおよび供給プランニングを処理します。
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一連のプランニング・プロセス全体を自動化したり、プロセスのサブセットを実行します。
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任意の段階で、データを分析および調整します。
次の図に、データ収集に始まって在庫プランニング、供給プランニング、そして実行およびアーカイブで終わる供給プランニングのビジネス・フローの順序を示します。

データ収集
データ収集は、計画ビジネス・フローの最初のステップです。 様々なOracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)アプリケーションからデータを収集し、そのデータをプランニング・アプリケーションで使用できます。
収集できる主なデータのタイプは次の3つです。
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マスター・データ: 主にOracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)をソースとします。
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需要データ: 需要データのソースとしては、Oracle Fusion Cloud Order Managementからの販売オーダーとOracle Fusion Cloud Inventory Managementからの出荷履歴の2つが考えられます。
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供給データ: 供給データは、次の3つのソースから収集されます。
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Oracle Fusion Cloud Inventory Management
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Oracle Fusion Cloud Manufacturing
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Oracle Fusion Cloud Purchasing
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Oracle Fusionソース・システムからのデータ収集の他に、外部ソース・システムからデータを収集することもできます。 外部ソース・システムからデータを収集するには、事前定義収集テンプレート(XLSMファイル)を使用します。
在庫プランニング
在庫計画機能を使用すると、需要および在庫目標の変動に基づいて統計的な手法を用いて安全在庫を計算できます。 ユニット単位の平均絶対偏差(MAD)、平均絶対誤差率(MAPE)および到着率に基づく複数のアルゴリズムを使用して、多様な供給および需要パターンに対応します。 階層の任意のディメンションでターゲット・サービス・レベルを設定できます。これにより、顧客、チャネル、製品ファミリ、倉庫などの要素によって在庫ポリシーを分割できます。 また、適切な時期に一括更新を使用して、在庫を手動で設定することもできます (新製品を発売するときなど)。
供給プランニング
供給プランニングを使用すると、顧客および安全在庫所要量、リード・タイム、カレンダ、有効数量などのパラメータに基づいて、リソースおよび資材所要量を計算できます。
無制約供給プランを生成できます。リソース制約やサプライヤ生産能力を無視することにより、次のような利点が得られます。
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供給と需要のバランスを調整し、必要に応じて新しいサプライヤを推奨します。
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供給を再計画したり、取り消す時期を推奨します。
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資材不足、リソース過負荷およびサプライヤ生産能力超過を特定します。
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サプライヤに十分なリード・タイムがない状況(リード・タイム圧縮)を特定します。
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契約製造業者を含む、サプライ・チェーン全体を計画します。
供給プランでは、直接出荷やバック・トゥ・バック・オーダーなど、外注製造および搬送シナリオをモデル化できます。 また、MRPプランに対する需要スケジュールとしてのMPSプランの使用など、ハブ・アンド・スポークの計画構成もサポートされています。
プラン実行
オーダー推奨を共有し、プランを保存して、実行を進めることができます。
供給プランニング・プロセスはデフォルトで、他のOracle Fusion Cloud SCMアプリケーションと統合されています。 プランの実行にあたり、次の場合に統合が役立ちます。
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計画オーダーおよび既存の供給の再計画を自動的にリリースします。
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必要に応じて、手動でオーダーのグループ単位でリリースできます。
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変更および取消を管理します。
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バックトゥーバックおよび直接出荷オーダーを管理します。
プランナは、自動リリース・ルールを設定することも、手動でオーダーをリリースすることもできます。