サプライ・チェーン・プランニングでの事業所へのタイム・ゾーンの割当
組織、顧客サイトまたはサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンに基づいて、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域に供給および需要を表示できます。
さらに、サプライ・チェーン・プランニングではソース事業所と搬送先事業所との間のタイム・ゾーン差異が考慮されるため、正確な移動中時間を計算できます。
次の各項では、タイム・ゾーン詳細を収集して、事業所のタイム・ゾーンに応じてオーダーを表示する方法の詳細を説明します。
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データ収集を使用したタイム・ゾーンの更新
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供給ネットワーク・モデルでのタイム・ゾーンの割当
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移動中時間の計算
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供給および需要のタイム・ゾーンの表示
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実行へのリリース
データ収集を使用したタイム・ゾーンの更新
データ収集を使用して、組織、顧客サイトまたはサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを更新します。 次の3つの方法のいずれかで、タイム・ゾーンを更新できます。
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Oracle Fusionソース・システムから組織のタイム・ゾーンを収集します。
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組織、顧客およびサプライヤのインポート・テンプレートを使用して、外部ソース・システムからタイム・ゾーンを収集します。
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「供給ネットワーク・モデルの保守」ページの「顧客」および「サプライヤ」タブで、タイム・ゾーンを更新します。
Oracle Fusionソース・システムから収集する場合は、データ収集方法のみを使用して組織のタイム・ゾーンを更新できます。 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域の「供給ネットワーク・モデルの保守」ページを使用して、組織のタイム・ゾーンを手動で更新することはできません。
供給ネットワーク・モデルでのタイム・ゾーンの割当
タイム・ゾーンを収集したりタイム・ゾーンを現地時間に変換する前に、最初にタイム・ゾーンを組織、顧客サイトおよびサプライヤ・サイトに割り当てる必要があります。 「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域の「供給ネットワーク・モデルの保守」ページの「組織」、「顧客」および「サプライヤ」タブで、新しいタイム・ゾーン・フィールドを使用できます。
Oracle Fusionソース・システムからは、顧客サイトおよびサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを収集できません。 顧客サイトまたはサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを更新するには、次のいずれかのオプションを使用します。
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顧客またはサプライヤのインポート・テンプレートを使用して、顧客サイトまたはサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを更新します。 このテンプレートは、外部ソース・システムから収集している場合にも使用できます。
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「供給ネットワーク・モデルの保守」ページで、顧客サイトおよびサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを直接更新します。
Oracle Fusionソース・システムから新規の顧客データおよびサプライヤ・データを再収集するとき、既存の顧客サイトおよびサプライヤ・サイトのタイム・ゾーン情報は保持されます。 顧客サイトまたはサプライヤ・サイトのタイム・ゾーンを収集または更新しない場合、プランニング計算では、顧客サイトまたはサプライヤ・サイトが、需要または供給に関連付けられた組織と同じタイム・ゾーンに存在するとみなされます。
供給および需要を収集すると、イベントの発生場所に基づき、収集によって関連する日付がデータベース・サーバーのタイム・ゾーン(協定世界時(UTC))から現地タイム・ゾーンに自動的に変換されます。 さらに、Oracle Fusionソース・システムから、「需要管理」または「需要および供給プランニング」作業領域で使用する出荷および記帳履歴を収集すると、収集によって、履歴データがデータベース・サーバーのタイム・ゾーン(UTC)から関連する組織のタイム・ゾーンに変換されます。
移動中時間の計算
移動中時間の計算時に、サプライ・チェーン・プランニングでは出荷事業所と受入事業所との間のタイム・ゾーン差異が考慮されます。 次の例は、サプライ・チェーン・プランニングでの移動中時間の計算方法を示しています。 この例では、顧客サイトはシドニー(UTC+10)に存在し、出荷組織はカリフォルニア州サクラメント(UTC-8)にあります。
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プランニングで、要求到着日が2018年3月25日21時(UTC)に指定された販売オーダーをデータベース・サーバーに収集するとき、要求到着日は顧客サイトのタイム・ゾーンにオフセットされます。 顧客サイトのタイム・ゾーンはシドニー・タイム・ゾーン(UTC+10時間)です。 プラン入力では、要求到着日が2018年3月26日7時(シドニー・タイム・ゾーン)になります。
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「現在のデータでリフレッシュ」オプションを指定してプランを実行すると、販売オーダーがプランに含まれ、サプライ・チェーン・プランニングではこの日付を使用して予定出荷日が計算されます。
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選択した出荷方法(航空便)の移動中時間が36時間とします。 サプライ・チェーン・プランニングでは最初に、予定出荷日が2018年3月25日19時(シドニー時間)と計算され、次に日付がサクラメント時間に変換されます。 製品はサクラメントから出荷されます。 タイム・ゾーン差異を予定出荷日に適用するには、18時間を減算します。 予定出荷日は2018年3月25日1時(サクラメント時間)になり、ペグされた供給の生成に使用されます。
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計算の完了後に、サプライ・チェーン・プランニングではすべての日付が一日の最後に移動します。 すべての日付のタイム・スタンプは23:59:00になります。 タイム・スタンプはUIで使用できませんが、プランニング・データベースからタイム・スタンプを問い合せることができます。
サプライ・チェーン・プランニングでは、サプライヤ・サイトから組織に供給を出荷するとき、または組織間で製品を転送するときに、同様の移動中計算が実行されます。
供給および需要のタイム・ゾーンの表示
「供給および需要」ページで、次の3つの列を使用して、タイム・ゾーンに関連する供給および需要を表示します。
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組織タイム・ゾーン
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ソース・タイム・ゾーン
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宛先タイム・ゾーン
事前定義の表レイアウトにこれらの列は含まれていません。 ユーザー定義の表レイアウトを作成し、これらの列を表に含めます。
表内の供給および需要メジャー値(資材プラン、プランの作成など)を表示するには、組織の現地タイム・ゾーンに基づいて、サプライ・チェーン・プランニングでメジャー値をその日に割り当てます。 供給および需要メジャー値は、共通タイム・ゾーンに基づいて日付に割り当てられません。
実行へのリリース
Oracle Fusion Cloud実行システムへのリリースとマークされたオーダーをリリースすると、リリース処理によって日付が事業所のタイム・ゾーンからデータベース・サーバーのタイム・ゾーン(UTC)にオフセットされます。
たとえば、計画製造オーダーをリリースすると、サプライ・チェーン・プランニングでは、希望入手日が組織のタイム・ゾーンからUTCに変換されます。